職場いじめに気づいたら最初にすべきこと|職場で「いじめ」のターゲットになったとき①

2026年10月31日

職場でいじめのターゲットになっているけれど、どうすればいいのか。

我慢するしかないのか。

そんな風に悩んでいませんか。

 

いじめは、どう考えても、加害者が悪いのですが、被害者ばかりがつらい思いをします。

ハラスメント対策が充実していると良いのですが、どの職場にもあるとは限りません。

 

私は、ある職場で、「いじめ」のターゲットになったことがあります。

なかなかにハードで、正直、もう二度と味わいたくない体験でした。

ですが、そこから学んだこともあります。

 

今回は、私が職場で「いじめ」に気づいたとき、最初におこなったことや心構えについて、お伝えします。    

 

「いじめ」の状況を把握する

 

 

私は、幼いころから母に叱られ続けてきたためか、「私が悪い」と自分を否定し、責めるクセがありました。

それに加えて、人とはちょっと違う個性(発達凸凹 ※1 )も持っています。

もしかしたら、「いじめ」のターゲットになりやすい特徴を備えているのかもしれません。

 

ですが、小中高・大学時代、民間企業で働いていた時期も、「いじめ」のターゲットになることはありませんでした。

ところが、心理カウンセリング業界で働くようになって初めて、「いじめ」のターゲットになったのです!  

 

もし、職場で「いじめ」のターゲットになったら、あなたならどうしますか?  

 

※1:「発達凸凹」とは、発達障害の診断はつかないまでも、生まれつき、得意なことと苦手なことの差が大きい状態を言います。

 

自分を責めるクセが判断を遅らせた

私の場合、入職してから数ヶ月が経った頃、「もしかしたら、これは、いじめ?」と感じるような出来事が起こり始めました。

ですが、「私の仕事ぶりが悪いから、周りの人たちがあきれているだけ」と思っていたのです。

そのため、仕事を頑張って周りから認めてもらおうと奮起するばかりでした。

 

今から振り返ると、「私が悪い」と自分を責めてしまうクセが、判断を遅らせていたと感じています。

 

それに、発達凸凹があるため、入職して数ヶ月程度では、新しい環境になじめず、ぎくしゃくした態度を取っている自分にも気づいていました。

そうしたこともあって、「私が頑張れば、何とかなる」と思ってしまったのです。

 

しかし、その後の数ヶ月間、我慢を重ねるうちに、状況がどんどん悪くなっていきました。

自分のせいにしがちな私でも、「これは、いじめだ」と感じるほどに――。

 

もし、早めに動いていたら、苦しい期間は短くなっていたかもしれません。

ですが、自分を責めるクセが身についていた私には、早期発見・早期解決は至難の業でした。

そこで、遅ればせながら、「いじめの状況を客観的に把握してみる」ことにしたのです。

 

いじめの状況を把握する

私が勤務していたのは、心理カウンセリング業務に携わる、とある相談機関。

心理カウンセラーである職員が、20人ほど所属しているところでした。

 

「いじめられている」と思うようになってから、半年ほどの間。

職場いじめの状況を観察した結果、以下のようなパターンがあることが分かってきました。

 

「いじめ」の程度

  • 会議の場で、私だけ、特定の人たちから、しんらつなダメ出しをされる。
  • 一緒に仕事をすると、特定の人たちから、いかに仕事ができていないかを、指摘され続ける。
  • 特定の人たちから、私の欠点を大声で言われ、それを聞いた周りの人が笑う。
  • 複数名で、私のほうをチラチラ見ながら、ひそひそ話をしては、クスクス笑う。
  • 私のデスク横の壁に、私への誹謗中傷を書いた紙をはられる。

 

1つ1つは、小さなことですが、毎日、そして、毎回だと、さすがにこたえます。  

 

「いじめ」に関わる人たち

  • 首謀者:「いじめ」を先導するのは、2人。
  • 私より先に入職した人たちは、「いじめ」を先導する2人を、先輩として立てている。
  • 首謀者の2人は、職場の責任者(直属の上司)やベテランの職員と仲が良い。
  • 観衆:「いじめ」を先導する2人と親しい人たちは、一緒に「いじめ」に加わる。
  • 傍観者:それ以外の人たちは、「いじめ」を見て見ぬふりをする。
  • 私と同時期に入職した2人と、首謀者と仲の悪い人だけは、「いじめ」に関わっていない。

 

20人ほどいる職員のうち、「いじめ」に関わる人間が、「首謀者」「観衆」「傍観者」に分かれていました。

そして、「首謀者」が、職場内で力をもっていることも、浮き彫りになっていきます。

一方、ごく少数ではあっても、「いじめに関わりのない人」もいました。  

 

「いじめ」を他者に確認してみる

「いじめ」の状況を客観的に把握していくうちに――。

「私の仕事ぶりが悪いとしても、発達凸凹があるにしても、周囲の関わりは度が過ぎている」という結論にいたりました。

 

私の認識が間違っているのか、確認してみたい。  

 

そう思った私は、「いじめ」には関わっていないと思われた同期の2人に、話をしてみようと考えました。

とはいえ、「あなたの考えすぎじゃない」と言われて、おしまいだったら、どうしよう、不安になります。

「いじめ」を受けているだけでもつらいのに、誰にも分かってもらえない状況が加わったら、つら過ぎるからです。  

 

しばらく悩んだ末に、一緒に夕食を食べに行った際、勇気を出して、2人に話をしてみました。

2人とも、私が受けていた被害のすべては、知らなかったそうです。

ですが、「いじめ」を先導する2人(首謀者)の言動には、疑問を感じており、「職場の雰囲気が悪い」と思っていたとのことでした。

そして、私の話を聞いて、「あの人たちなら、やりかねない」と言ってくれたのです。

 

2人が私に同意し、味方になってくれたことで、「私の認識が大きくずれているわけではない」と安心しました。

 

職場に味方がいなかったら「いじめの記録」をつけてみる

私の場合は、同期の2人がいたため、自分らしく頑張るための足がかりができました。

けれど、誰も味方になってくれない職場だったら――。

そう考えるだけで、ゾッとします。  

 

もし、職場内に味方がいなかったとしたら、「いじめの記録」をつけることをおすすめします。

 

「いじめの記録」には――。

  • いつ(日時)
  • どこで(場所)
  • だれに(加害者)
  • 何をされたか(加害者の行動)
  • 周りで見ていた人がいたか(傍観者の有無)

など、詳細に記載していくと良いでしょう。  

 

心理カウンセラーとして「いじめ」の相談を受ける際は、「いじめの記録」をつけることを勧めることがあります。

「いじめの記録」を取るうちに、感情に飲み込まれそうな状態が落ち着いていき、混乱した頭が少しずつ整理されていくと、話してくれた人もいました。

事実を書き出すことは助けになるようです。

 

記録を重ねていくと、「いじめ」の傾向やパターンが見えてくることがある。

書くことで、自分に起きていることを客観的に見れるようになることもある。  

 

また、書き記した記録は、裁判を起こす際の「証拠」になるかもしれません。

いずれにしても、「いじめ」の状況を客観的に把握していくことが、「いじめ」に対処する最初の一歩ではないかと感じています。

 

「いじめ」の解決に向けて:他者の力を借りる

 

 

「いじめ」の解決に向けて、「他者の力を借りる」、「自力で頑張る」というアプローチがあると思われます。

私は、まず、「他者の力を借りる」というアプローチを取りました。

 

他者の力を借りるというアプローチ

「他者の力を借りる」場合に、以下のようなものが思い浮かびました。

①職場内のサポート:職場の上司、職場のハラスメント相談窓口など。

②職場外の専門機関:警察、労働局、弁護士、相談機関など。

③医療機関:心身の不調が「いじめ」によるものだという、診断書を書いてもらう。  

 

私の場合

まず、私への誹謗中傷が書かれた用紙を持参し、「職場の直属の上司」に相談しました。

すると、「それは、つらかったね」と、共感してくれたものの――。

「やった人たちも、悪い人じゃない。良いところを見てあげて」と言われました。

「いじめ」を先導する2人と直属の上司が、とても親しい関係にあったからかもしれません。

「ここからの解決は望めない」と判断しました。  

 

「いじめ」などに関する「ハラスメント相談窓口」は、勤めている職場には、ありませんでした。

また、私の被害の状況から見て、「外部の専門機関」に相談しても、対応してもらえないレベルであるような気がしました。

それに、心身に大きな不調が出ているわけでもないので、「医療機関」を受診しても診断書は出ないかもしれません。  

 

そう判断した私は、「自力で頑張る」というアプローチをとることに決めました。

 

「いじめ」の解決に向けて:自力で頑張る

 

 

自分なりの心構えを定める

「自力で頑張る」というアプローチをとるにあたって、私は、次のような心構えを定めました。

 

ただし、「自分の心を支え、自分らしく力を発揮するために」、私が勝手に決めたことです。

すべての人に通用するものではありません。

ひとつの意見としてご参照ください。  

 

心構え①:「いじめ」から学べることがある

心理カウンセリング業務では、「いじめ」を受けて傷つき、不登校になった子どもたち、うつ病を患う社会人の相談を受けることがあります。

私自身の「いじめ」体験から、「いじめ」のメカニズム、被害者の心境、対処法を知って、「今後の仕事に役立てる」と決めました。

 

もしかしたら、勝手な意味づけかもしれません。

ですが、自分の行動に「意味」をもたせ、「目的」をもつことは、私の心の支えとなりました。

 

心構え②:「いじめ」を先導する人たちより先に職場を辞めない

「いじめを先導する人たちより先に、職場を辞めない」という考えは、「自力で対処していくしかない」と思ったときに、ふとわいてきたものです。

「いじめの加害者が悪い。あんな人たちに負けたくない」という意地に近いものかもしれません。

 

ですが、このような心構えをもつことによって、「私は悪くない」と思うことができました。

「私が悪い」とずっと信じ込んできた私にとって、このような心構えも、私の心の支えとなったのです。

 

ただし、「逃げるが勝ち」という場合もあります。

私は、同期の2人が私の味方になってくれたため、安心できたところがあります。

安心できない状況では、苦しい思いを重ねるばかりです。 

 

「味方がいない」「心身の不調がひどい」というときは、自分の心身を守るために、外部の相談機関(専門家)に相談し、場合によっては、受ける必要のない攻撃から離れる選択をするほうが得策です。

 

自分や周りの資源を活かす

自力で頑張る場合には、自分や周りの資源(リソース)が重要になってくると思われます。

私は、使える資源を最大限に活用することにしました。

 

資源①:味方になってくれる人

同期の2人に加え、「いじめ」の首謀者と不仲な人が、私の味方になってくれました。

味方になってくれる人と接する際に、私なりに気をつけていたことがあります。

  • 「いじめ」の首謀者に関して、感情的になって悪く言うことは控える
  • 自分が受けた被害を客観的に伝える
  • 味方になってくれる人の言い分を聞く

 

あくまでも、私の主観ですが、淡々としているほうが、味方になってくれる人とうまく協力し合える印象があるのです。

私は、「自分が悪い」と思いがちなので、自分の言い分を控える傾向があるのかもしれません。

また、職場の直属の上司に、泣きながら訴えたことが、プラスに働かなかったという後悔も影響している気がします。

 

資源②:自分の強みを活かす

私の場合、自己探究を重ね、自分の強みに気づいていったことも、私の助けになりました。

母からは「頭が悪い。役に立たない」と言われてきたのですが、私には「じっくり考える力」や「バイタリティ」があるようです。

 

また、自己探究の過程で、私の心が少しずつほぐれていったことも、良かったと感じています。

「いじめ」を受けると、過去に傷ついた経験や、自分を責めるクセが刺激されることで、苦しさが何倍にも大きくなることがあるからです。

 

とはいえ、一人では、手に負えない苦しさもあります。

ご自身の状態によっては、医療機関や、専門家と一緒に取り組むほうが、安全で、確実なこともあります。

 

職場いじめに悩んでいるあなたへ

いじめを受け、悩んでいる。

職場の上司や外部機関に相談しても、軽く扱われてしまう。

そんなつらい状況で、よく頑張っていると、頭の下がる思いです。

 

まずは、話してみるだけで構いません。

職場でいじめを受けながら、辞めずに勤めている。

それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。

「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。

 

私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、いじめを受けて傷ついている部分(パーツ)にも、その陰で働いている部分にも、あなたのペースで、一緒に向き合っていきます。

 

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「もう少し読んでから考えたい」という方は、こちらもご覧ください。

 

※発達凸凹がある自分の強みを知り、活かしたい方へ。

 

※私なりにいじめに対応し、いじめを収束させたことについて、知りたい方へ。

 

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