「なんちゃって慈悲の瞑想」でも1年続けたら効果絶大

2026年8月13日

心を落ち着けたいと思っても、瞑想や本格的なセルフケアは、なんだかハードルが高い。

毎日やるのは無理だな。

そう感じたことはありませんか。

 

なかなか取り組めないのは、あなたの意志が弱いからではありません。

真面目にきっちりやらねばいけないと思うほど、かえって手がつけづらくなるし、続かなくなるものなのです。

 

私もその一人。

でしたが、本で知った「慈悲の瞑想」を、無理のない範囲でテキトーに生活に取り入れてみたところ――。

1年続けたら、思っていた以上の効果が出て、私自身がビックリしました。

 

今回は、正式な手続きを踏まない、自己流の「なんちゃって慈悲の瞑想」でも、1年続けたら、なかなかの効果が出た、という体験報告をさせていただきます。

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」って何?

 

正式な「慈悲の瞑想」

正式な「慈悲の瞑想」は、ざっくり言うと、次の通り。

  • 仏教を実践するうえで土台となる「慈悲の心(慈しみの心)」を育てるためにおこなう。
  • 決められた言葉を、静かに心にしみこんでいくように、丁寧に丹念に念じる。
  • 姿勢は背筋と頭をまっすぐにして、目を閉じておこなう。

「慈悲の瞑想」は、安定したメンタルをつくる方法、精神疾患からくる不安を和らげる方法として、何冊かの本に紹介されていました。

「ちゃんとやったら、素晴らしい効果が得られるんだろうなあ」とは思うものの――。

時間をさいて、イスや床に座り、目を閉じて、「慈悲の瞑想」をやるのは、面倒すぎると感じるのは、私だけでしょうか。

 

「慈悲の瞑想」の言葉

「慈悲の瞑想」の決められた言葉って、どんな言葉?

そんな風に思うあなたのために、「慈悲の瞑想」の言葉を書き出してみました。

①の言葉を唱えた後、②以降は「  」の部分の言葉を入れ替えて、同じように唱えます。

①「私」は幸せでありますように
「私」の悩み苦しみがなくなりますように
「私」の願いごとが叶えられますように
「私」に悟りの光が現れますように
「私」は幸せでありますように(3回くり返す)

②「私の親しい命」

③「生きとし生けるもの」

④「私の嫌いな生命」

⑤「私を嫌っている命」

※④、⑤に関しては、3回くり返す最後の言葉は言わなくてOK。

⑥生きとし生けるものが幸せでありますように(3回くり返す)

日本テーラワーダ仏教協会ホームページ「慈悲の瞑想」より引用

 

自己流でテキトーな「なんちゃって慈悲の瞑想」

正式な「慈悲の瞑想」に取り組むには、ハードルが高すぎるので――。

自己流にテキトーにアレンジしたのが、「なんちゃって慈悲の瞑想」です。

 

私が実践している「なんちゃって慈悲の瞑想」のやり方は、以下の通り。

  1. お風呂に入っているときに、「慈悲の瞑想」の言葉を唱える。
  2. 頭を洗っているときは目をつぶっているが、ほかのときは目を開けている。
  3. 身体はつねに動いている(あちこち洗っているのでね)。
  4. ゆとりがあるときは、言葉にそくしたイメージを思い浮かべる。(例:「私の嫌い生命」について唱えるときは、ケンカをした夫の顔をありありと思い浮かべる、「悟りの光に……」のくだりで、光に包まれる様子をイメージする、など)
  5. 言葉の区切りのいいところで、ゆっくり1回、深呼吸をする。

これだけです。

お風呂に入っている間、ずっと唱えています。

所要時間は、まあ、30分ぐらいでしょうか。

意外と長いので、実践時間としては、まずまずではないかと。 

基本的に、毎日、取り組んでいます。

でも、すっごく疲れて、声を出すのがシンドイときは、お休み。

 

実は、私が「なんちゃって慈悲の瞑想」に取り組むようになったのは、母の最期の言葉があまりにもひどいものだったからです。

ただ、かなりキツイ言葉なので、親御さんとの間でツライ思いをしてきた方は、次の章は読み飛ばし、‟「なんちゃって慈悲の瞑想」の効果”の章からご覧いただいても構いません。

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」を始めたのには訳がある

私が、「なんちゃって慈悲の瞑想」を始めたのは、母の死がきっかけでした。 

私に対する母の最期の言葉が、「ナオミは、バカで、ノロマで、肝心なときに役に立たない」

その言葉を聞き、私は筆舌に尽くしがたいほどの衝撃を受けたのです。 

 

私は、幼いころから、母に厳しい言葉をかけられて育ってきました。

「いつか母に認められるような人間になりたい」と思って努力をしてきたため、傷つきは生半可なものではありません。

母を看取ってから、四六時中、母の最期の言葉が思い出されます。

ストレスを解消しようと思い、好きなことをしているとき。

ちょっと気が緩んだ瞬間。

どんなときでも、母から言われた言葉が、頭の中にまざまざと浮かんできます。 

もう、ツラくて、苦しくて、いたたまれない。

それで、ワラにもすがる思いで、「慈悲の瞑想」を試してみたのです。 

「なんちゃって慈悲の瞑想」の効果

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」を1年間、続けたところ――。

日常生活での変化を実感するようになりました。

すぐに感じることができる効果と、1年の積み重ねで感じる効果について、お伝えしますね。 

「なんちゃって慈悲の瞑想」の即時的な効果

母の最期の言葉を思い出すと、つらくなる日々が続いた私。

特に、お風呂に入っているときは、母の言葉が頭の中を駆けめぐり、地獄の業火で焼かれるような苦しみにさいなまれました。

 

そこで、ものは試しとばかりに、お風呂に入りながら、「慈悲の瞑想」の言葉を唱えてみたところ――。

なんと、お風呂を上がるころには、気持ちが落ち着いています!

 

入浴中だけでなく、通勤電車の中、最寄り駅まで歩く道すがら、布団に入って寝つくまでの時間。

ふと気が緩み、母の言葉を思い出したときには、すかさず、ブツブツと「慈悲の瞑想」の言葉を唱えました。 

一心に唱えていると、心がスーッと穏やかになります。

あんなにツラかったのが、ウソみたい! 

ただ、しばらく経つと、また、気持ちがクサクサしてきます。

粘り強く取り組むことが必要です。 

「なんちゃって慈悲の瞑想」の長期的な効果

「なんちゃって慈悲の瞑想」を1年続けて感じた効果は、次の通り。 

①心の回復力(レジリエンス)がついてきた。

  • 日常生活で、ネガティブな感情が浮かんでも、しばらくすると、気持ちが軽くなる。
  • 気持ちが揺さぶられるような出来事があっても、ひと晩、寝ると、何とかなる。

②「自分はこのままでもいい」という感覚がもてるようになる。

③自分のことを大切にできるようになる。

④自分のありのままを受け入れることができるようになる。 

残念ながら、「慈悲の心(慈しみの心)」が育ったかは、かなり微妙。

夫とケンカをするときは、相変わらず、ひどい言葉を吐き捨てていますから。

ですが、私の予想をはるかに上回る効果が得られました。 

「なんちゃって慈悲の瞑想」を1年間続けて得られた効果について、じっくり考えてみると――。

私自身が、長年にわたり、ストレス解消がうまくいかず、苦しい思いを抱えていた、ということに気づきました。 

ネガティブな感情を長々と引きずる。

自己否定の連鎖に入ると、数週間から数ヶ月は出てこれない。

自分のことを大切にできない。

自分のことが大キライ。 

もちろん、「なんちゃって慈悲の瞑想」だけで、改善した訳ではありません。

数年にわたり、身体の感覚や無意識に働きかける心理療法(ハコミセラピー)のグループに参加したことも、大きかったと思います。

でも、「なんちゃって慈悲の瞑想」は、私にとって、苦しい思いから抜け出す、強力なサポーターとなったのです。 

「なんちゃって慈悲の瞑想」をすると苦しみがなくなる理由

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」という、かな〜りテキトーなもの。

そんなものでも、毎日続けることで、苦しみがなくなったのは、なぜか? 

改めて考えてみました。

自分に与えるダメ出しが苦しさの源

苦しい思いをするのは、実は、嫌な出来事があったせいではありません。

「自分で自分に与えるダメ出し」が、自分の心をエンドレスに削っているから。 

私の場合、夜、お風呂に入っていると、一日にあった嫌なことを思い出します。

なんで、あんなことをしてしまったんだろう。

本当に、私はダメな人間。 

自分にダメ出しをするのが習慣となっていました。

何十年も、ず~っとやっていた習慣です。 

もちろん、自分を責める裏には、「より良い自分になりたい」という切なる願いがあります。

だからこそ、「理想的な自分」になれないと、がっかりして、ダメな自分を嘆く、責めるという悪循環。 

悪循環にはまり、自分へのダメ出しを続けていると、どんどん苦しくなっていく。

 

特に、母の最期の言葉をくり返し思い出すと、「自分はダメな人間だ」という焼き印を心に押しつけられるような感じ。

心がズタズタになり、生きているのが苦しいほどになりました。

「なんちゃって慈悲の瞑想」が自分を責める悪循環を断つ

自分を責めるネガティブスパイラルにはまっているときに、「慈悲の瞑想」の言葉を唱えることに集中すると――。

自分を責める考えがどこかへいってしまうので、心が穏やかになる! 

「なんちゃって慈悲の瞑想」というテキトーなものでも、言葉を間違えずに、順番どおりに唱えようとすると、わりと神経を使います。

そのため、自分を責めたり、嫌なことを思い出したりする「ゆとり」がなくなるのです。 

つまり、

嫌なことを思い出す・考える時間をもたなければ、心の健康が保たれる

削られることがなければ、心は回復していき、本来の力を取り戻します。 

穏やかな心を手にするためには、自分を責める、あるいは、嫌なことを思い出す代わりに――。

「別なことをすればいい」のです。 

そして、「慈悲の瞑想」の言葉は、とても美しいし、優しい。

美しく、優しい言葉には、心を浄化する力があります。

「言霊」ですね。 

自分を責め続ける無限地獄にハマっている人に、「慈悲の瞑想」の言葉は、ささります。

たとえ、なんちゃってでも。 

 

私自身、心を軽くするために、さまざまなセルフケアを試しましたが、コスト対効果が一番良かったのが、「なんちゃって慈悲の瞑想」。

あなたも、ぜひ、お試しください。

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」の効果が感じられないとき

 

私にとっては、効果絶大だった「なんちゃって慈悲の瞑想」。

ですが、人によっては、効果が感じられないときがあります。

 

やる気が起きない

そもそも興味がもてなければ、無理に取り組む必要はありません。

「面白そう」「やってみようかな」と思うものが、自分のためになるからです。

 

また、「慈悲の瞑想」の言葉がピンとこない、難しいと感じる場合は――。

自分を責める代わりにおこなう「別なこと」を探してみてはいかがでしょう。

一心不乱で取り組めることがオススメです。

 

それから、心身の状態が、あまり良くないときは、興味を覚えても、取り組む意欲がもてません。

そんなときは、心と身体が休息を求めているサインを出しています。

まずは、ゆっくりと休んで、養生してください。

 

※「慈悲の瞑想」の言葉になじめないので、別な方法を知りたいという方は、こちらもどうぞ。

 

嫌いな相手の幸せを願えない

慈悲の瞑想には、「『私の嫌いな』・『私を嫌っている』生命が、幸せでありますように」という一文があります。

 

誰かからひどく傷つけられた体験がある人にとって――。

そんなヤツの幸せなんて、とてもではないが願えない

と思うのは、ごく自然なことです。

 

そう感じる場合は、拒否感を覚える文章を取り除いて、「なんちゃって慈悲の瞑想」に取り組むという方法もアリです。

自分ができる範囲で幸せを願う言葉を唱えるだけでも、効果は得られます。

 

心の傷つきが深い

心の傷つきが深い場合、「なんちゃって慈悲の瞑想」には取り組めません。

あまりにも心が傷ついている場合、他の人はもちろん、自分自身の幸せを願う余力がないからです。

 

それに、「なんちゃって慈悲の瞑想」は、あくまで心を落ち着けるための応急処置のようなもの。

  • ひどく傷つけられた体験があり、心の傷が癒えていない。
  • 自分を責める思いが強く、自分の幸せを願うことができない。

そういう場合は、心の傷つきを根本から対処することが必要です。

 

セルフケアで心を整えるという方法もあります。

ですが、傷つく体験をするときは、一人ぼっちで耐え忍んでいることがほとんど。

一人でやろうとすると、孤独感が強まり、傷つきを増やしてしまうかもしれません。

専門家など、安心できる誰かと一緒に取り組むことで、初めて見えてくるものもあります。

 

一人で頑張らなくても大丈夫

心を落ち着けたいと思っても、なかなかうまくいかない。

そんなもどかしさを感じることもあるはずです。

 

「なんちゃって慈悲の瞑想」のような、ゆるいセルフケアも、心を支える力にはなります。

それでも、傷つきや自分を責める考えの根っこにあるものに向き合うには、一人では難しい部分もあるのは、正直なところ。

私自身も、「ハコミセラピー」の専門家や仲間たちと一緒に、心の傷つきや自責に取り組んできたからこそ、気持ちがやわらいでいったところがあります。

 

まずは、話してみるだけで構いません。

長い間、一人で抱えてきた。

それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。

「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。

 

私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、こうしたセルフケアだけでは届かない、自分を責める考えの根本原因にも、一緒に向き合っていきます。

 

👇 まずは体験セッションから(初回限定・50分・2,500円)

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「もう少し読んでから考えたい」という方は、こちらもご覧ください。
 

※「慈悲の瞑想」を唱えても「慈しみの心」が育たないことについて、もっと知りたい方へ。

※手強い自責の念の正体を把握し、対処していくことに関心がある方へ。

 

【参考文献】

「慈悲の瞑想」について書かれており、私をその気にさせた本は、こちらです。

  • メンタリストDaiGo(2018)「週40時間の自由をつくる長時間術」実務教育出版
  • 弥永英晃(2018)「症状改善率98%のカリスマ心理カウンセラーが明かす パニック障害の不安がスーッと消え去る17の方法」大和出版

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