職場いじめを収束させる|職場で「いじめ」のターゲットになったとき② 

2026年10月31日

職場でのいじめを解決したい。

いじめを受ける苦しさから解放されたい。

そんな風に思うことはありませんか。

 

いじめは、いじめをおこなう首謀者の問題が大きいのですが、職場の人間関係、雰囲気など、さまざまな要因が関わっています。

専門機関が関わっても、すぐの解決が難しいこともあるかもしれません。  

 

実は、私も、職場でいじめにあったことがあります。

その当時は、人としての尊厳を削られるような、やりきれない思いにさいなまれました。

ですが、いじめを解消すために、自分を奮い立たせ、1つずつできることを重ねていったのです。  

 

今回は、私が「いじめを収束させた方法」、そして、「いじめを収束させて残ったもの」について、お伝えします。

 

「いじめ」が起きる「傾向」を把握する

 

 

対策を打ち出すために、傾向を把握する

職場で「いじめ」のターゲットになった私は、職場の直属の上司に相談しましたが、対処してもらえる感じにはなりませんでした。

そのため、同期の2人を味方にして、自力で頑張ることによって、「いじめ」に対処しようと考えたのです。  

 

「いじめ」に対処するにあたって、職場で「いじめ」が起こるメカニズムについて、考えてみました。

「傾向と対策」と言うように、「対策」を打ち出すには、「傾向」を把握することが大切だからです。

 

「いじめ」のメカニズムを推測する

「いじめ」が起きるには、起きるなりの土壌があると感じています。

そのため、私の職場の状況を観察してみることにしました。

状況を把握するには、1年ほどかかっています。

そこから、職場で「いじめ」が起きるメカニズムについて、私なりに推測していったのです。

 

職場の状況と人間模様

観察した結果、私が気づいた、職場の状況と人間模様です。

  • 心理カウンセリング業務は、業績を評価しづらいため、職場内での評価は、直属の上司の判断で決まる傾向がある。
  • あるベテランスタッフ(Aさん)の意見で、直属の上司が、部下に対する評価を変えるときがある。
  • 「いじめ」を先導する2人は、Aさんから、目をかけられている。
  • 職場のスタッフの多くが、Aさんや、「いじめ」を先導する2人に、一目置いている。

 

私の推測

観察した結果から、「いじめ」が起きるメカニズムを推測していきました。

  • Aさんが、実は、職場内で大きな権力を持っている、ラスボスかもしれない。
  • Aさんに嫌われた人が、「いじめ」のターゲットになるかもしれない。   ↓
  • この職場で働いている人の多くが、「職場内での自分の評価」を気にしている。
  • 「職場内での自分の評価」を少しでも上げたいという思いが重なって、「いじめ」が生じ、黙認されている。

 

全容とまではいかないまでも、だいたいの「傾向」が分かってきました。

次は、対策を練り、「いじめ」を収束させるための行動を開始することにしたのです。

 

「いじめ」を収束させるために行動する

 

 

「いじめが起きる傾向」が、見えてきたところで――。

私なりに、「いじめを収束させるための作戦」を考え、実践してきました。  

 

「いじめ」のラスボスとは、ほどよい距離をとる

「いじめ」のラスボスだと、私が認定した、ベテランスタッフ、Aさん。

どうやら、私は、いつの間にか、Aさんに嫌われてしまったようです。  

そこで、Aさんが、私を嫌った理由がないか、観察を重ねてみたのですが、ハッキリとした理由は分かりませんでした。  

 

そのため、Aさんと、仕事上で関わるときは、「ほどよい距離」をとることにしました。

距離が遠すぎると、相手が敬遠されたと思って、不快感を抱かれるかもしれません。

一方、距離が近すぎると、相手との関係が密になり過ぎて、トラブルが生じやすくなる可能性が否めません。

そこで、「ほどよい距離」なのです。  

 

Aさんが話しかけてきたときは、愛想よく、受け答えします。

私からは、雑談も含めて、話しかけません。  

 

機嫌をとることはせず、積極的に関わらないけれど、愛想はいい、というスタンス。  

 

Aさんは、敏感な人だったので、私から、得体の知れない感じを受け取ったのかもしれません。

あるとき、私に小さなプレゼントをくれました。

勝手ながら、私は、Aさんから、好意ではなく、「私を攻撃しないで」というメッセージを感じました。

そのため、プレゼントを笑顔で受け取りつつ、「ほどよい距離」をキープしていったのです。  

 

「いじめ」を先導する2人の良いところを見つけてほめる

「いじめ」を先導する2人を見ていて、気づいたことがあります。

  • 2人とも、周りから評価されたいという気持ちが強い。
  • 2人とも、Aさん寄りのスタンスをとることで、Aさんからの評価を上げようとしている。
  • ひいては、Aさんの口利きで、直属の上司からの評価を上げようとしている。

 

そこで、私は、「相手が評価を求めているなら、相手に評価を与える」という作戦を思いつきました。

つまり、「いじめを先導する2人の良いところを見つけてほめる」という作戦です。  

 

自分をいじめる相手をほめることは、精神的に無理だと感じる人は、多いのではないでしょうか。

私だって、正直、気持ちの良いものではありません。  

 

ですが、私は、職場内の「いじめ」で心を削られ、「いじめを収束できるなら、何でもやる」と思うぐらい、追いつめられていたのです。

どんな嫌な相手でも、嫌なところばかりで出来上がっているわけではありません。

次第に、嫌な相手の優れた面が見えてきました。   そ

 

して、「相手の良いところをほめる」という作戦を、実行に移してみたところ――。

あんなに意地悪だった2人の態度が、だんだんやわらいでいったのです。

思いがけないほどの効果に、私のほうが驚いてしまいました。  

 

「相手の良いところほめる」という作戦を実施してから、1年が経つころには――。

私に対する「いじめ」と感じられるような言動はずいぶんと減っていきました。

あと、嬉しい誤算かもしれませんが、私自身、相手の良いところを見つけ出すという力が磨かれました。

 

「他者の力を借りる」機会が訪れる

入社して3年目に入ると、私に対する「いじめ」は、「感じの悪い応答をされる」といった程度にやわらいできました。

ですが、少し安心すると、私の中に、恨みがましい気持ちがわいてきたのです。  

 

「いじめの首謀者」が許せない。  

 

そんな折、係長クラスの上司が、私のいる職場に異動してきました。

直属の上司より、上の立場の人。

その係長とやり取りする機会は少なかったものの、これまでの係長と比べ、「職員に対して理解がある人」という感触を得ました。  

 

年末に1回、係長と面談をおこなうことになっていたので――。

これまで「自力で頑張る」というアプローチをとってきた私は、「他者の力を借りる」ことにしたのです。

 

私がおこなったことと、その結果

係長との面談に際して、気をつけたことは、以下の通り。

  • 自分が「いじめ」を受けていたことを、感情的に訴えることはしない。
  • 「いじめ」を先導する2人の言動に、「職務上の不利益」があることを、客観的に伝える。
  • 職務上の不利益が横行するベースに、「直属の上司の管理不足」があることも、客観的に伝える。
  • 「職務の質を上げるためには、職場環境の改善が必要」と伝える。
  • 同期の2人にも協力を依頼し、面談では、私と同じようなことを係長に伝えてもらう。

 

係長に対して感情的に訴えると、相手はうんざりして、「君の考えすぎだろう」と受け流されてしまうかもしれない。

そのため、冷静、かつ、客観的に伝え、「職場の利益を損ねていて、心を痛めている」ということを主張してみよう。

あれこれ考えて練り上げた私の作戦は、功を奏したようです。  

 

面談後、係長は、職員全員の仕事ぶりを、折にふれて、見にくるようになりました。

そして、「いじめ」を先導する2人には、年度末、降格と思われるような人事がおります。

その2人が、仕事の手を抜く、お気に入りのスタッフに過干渉な関わりをするといったことが、明らかになったからです。

 

「いじめ」を収束させて残ったもの

加害者が被害者になる恐ろしさ

最終的に、職場内で、私に対する「いじめ」は、収束しました。

ですが、私は、その後、ものすごく恐ろしい光景を目の当たりにすることになったのです。  

 

「いじめの首謀者」2人が、降格と思われるような人事を受けたあと――。

「いじめの観衆・傍観者」が、てのひらを返したような対応を見せ始めたのです。

これまでは、先輩として立て、愛想よく話しかけていたのに、話しかけられても素っ気ない態度をとるという豹変ぶりでした。  

 

「いじめの観衆・傍観者」は、一見すると「善人」といった感じの人たち。

それだけに、私は、底知れぬ怖さを感じたのです。  

 

「いじめ」の加害者が、立場が変わったことによって、「いじめ」の被害者になった。

単に、「いじめ」のターゲットが、移り変わっただけ。

つまり、「いじめ」が起こる環境は、変わっていなかった。   そ

 

の現実に、呆然とするばかりでした。  

 

人間不信、自分不信になる私

いじめの加害者が、あっという間に、被害者になる様子を目の当たりにして、私は思いました。  

 

一見すると、善人にしか見えない人たちが、心の内側に残虐さ抱えているのかもしれない。

しかも、「いじめ」の被害者だった私も、「勧善懲悪」と自分を正当化し、加害者として、いじめ首謀者の2人を陥れたのではないか。

 

次第に、私は、人間不信、自分不信に陥ってしまいました。

「いじめ」を収束しようと奮闘していた際は、「闘争」状態に入っていただけかもしれません。  

 

もともと、自分を否定し、責める傾向にあった私は、また、対人緊張が強まるようになりました。

その後は、自己探究に励みつつ、「いじめ」について、考えるようになったのです。  

 

職場での「いじめ」を根本的になくすためには、どうしたらいいのか。  

 

「いじめ」はカビと同じ

 

 

職場で「いじめ」を体験して、あれこれ考えるうちに――。

「いじめはカビを同じ」ということに気づきました。  

 

カビは、空気中にウヨウヨ漂っています。

病院や工場の無菌室など、特別な場所を除けば、カビがまったくないという環境はありません。  

 

ですが、カビが繁殖する場所もあれば、カビが生えない場所もある。

何が違うのか。  

 

カビを育つ条件が整っているか、整っていないか。

それだけの違いです。  

 

温度、湿度、栄養源。

この3つの条件がそろうと、カビが繁殖し、カビだらけになります。  

 

カビと同じように、「いじめのもと」となるようなものは、どの人間の中にもあります。

自分が評価されたいとか、ストレスがたまっているとか、相手を嫌だと思う気持ちとか。  

 

そして、職場において、以下の条件がそろうと、「いじめのもと」が「いじめ」へと大きく育っていくように感じています。

  • 職場の構成メンバーが、自分の内側に「いじめのもと」があることに無自覚である。
  • 職場を率いる上の立場の人間が、「いじめ」が起きても仕方がないと考えている。
  • 職場内の構成メンバーが、あまり変わらず、人間関係が固定化する。

 

結局、職場の環境を作るのは、私たち一人一人。

私も、良い人ぶることなく、「いじめのもと」が自分自身にもあると自覚しながら、働くようになりました。  

 

とはいえ、一人では、手に負えない苦しさもあります。

ご自身の状態によっては、医療機関や、専門家と一緒に取り組むほうが、安全で、確実なこともあります。

 

職場いじめ解決したいと思っているあなたへ

職場でのいじめを解決したい。

こんなにつらい思いから、早く解放されたい。

そう思うのは、自然なことです。

そんなつらい状況で、よく頑張っているのではないでしょうか。

 

まずは、話してみるだけで構いません。

職場でのいじめを解決しようと、模索してきた。

それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。

「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。

 

私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、いじめを解決したいと頑張っている部分(パーツ)にも、その陰で働いている部分にも、あなたのペースで、一緒に向き合っていきます。

 

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