嫌いな「あの人」の見方が変わった、シンプルなエクササイズ|私の体験と、うまくいかないとき
どうしても、嫌いと思ってしまう人がいるけど、関わらないといけない。
「うまくかわせばいい」と考えていても、声を聞くだけでゾッとする。
そんな経験はありませんか。
嫌いな人と関わることで嫌な思いをするのは、あなたが悪いからではありません。
心の根底に、「嫌い」と感じてしまうだけの切ない思いがあるのです。
私自身、嫌いな相手に、四苦八苦していたことがありました。
ですが、あるメソッドに取り組んだところ、相手への印象が変わり、関わることが楽になったのです。
今回は、嫌いな相手に対する見方を変えるためのシンプルな方法について、私の体験をもとに、お伝えします。
嫌いな「あの人」と一緒にいるだけでつらい
誰にでも、嫌いな人がいます。
あなたは、どんな特徴をもつ人が嫌いですか?
ちなみに、私が、嫌いな人の特徴。
- 自分が正しいと信じていることを声高に主張し、それができていない人を糾弾する。
- 相手に求めることが、自分自身では実践できていないくせに、そのことに全く気づいていない。
- 自分の間違いを決して認めず、自分を正当化し、悪いことは全て他の人のせいにする。
- 相手のことを「バカみたい」「くだらない」と、気軽に否定する。
私が、嫌いなタイプに出会ってしまった場合。
仕事だったら、「この人と関わるのも、仕事のうち」と割り切り、腹をくくる。
プライベートだったら、相手を避け、関わらないようにする。
でも、心の居場所と思っているような集まりで、嫌いなタイプと遭遇したときは、本当にやりきれなくなります。
嫌いな「あの人」以外は、好きな人たちばかりなので、その場に参加しないのも、しのびない。
できるだけ関わらないようにしようと思っても、少人数だと、どうしても関わらざるを得ない。
仕方がないので、「ここは、嫌いな人と関わるための修行の場」と念じて、その場に臨みます。
表面的には、それなりに話をしたり、一緒に作業をしたりすることができても――。
相手の自分勝手な言動に腹が立つし、気軽に否定されると傷ついてしまう。
同じ空間にいるだけで、声を聞くだけで、ゾゾッと悪寒が走り、逃げ出したくなる。
自分の反応を、嫌いな「あの人」に悟られないようにするのも、ひと苦労。
そもそも、嫌いな「あの人」を意識し過ぎる自分にも、うんざり。
もう、嫌いな「あの人」と一緒にいるだけで、つらくてたまらなくなるのです。
シンプルな方法を学び、私が実践した体験
「ハコミセラピー」の講座で学んだ方法
「ハコミセラピー ※1 」の連続講座をオンラインで受講しているとき。
嫌いな「あの人」の見方が、ガラリと変わる体験をしました。
講師は、ハコミセラピー・シニアトレーナーのジョージア・マービンさん(カナダ人)。
自分を知り、自身の在り方を深めていく連続講座でおこなった、あるエクササイズでした。
エクササイズの方法は、とてもシンプル。
- 嫌いな人の言動、そして、嫌いな人に対する自分の反応や態度について、語る。
- 「マインドフルネス」の状態になり、相手が子どもだった頃の姿をイメージする。
- その子どもが、どんな苦しみを味わってきたか、どんな環境で育ったかを想像する。
- 自分がイメージしたことについて、語る。
発想転換メソッドのポイントとなるのが――。
「嫌いな相手が、子どもだった頃の姿を、イメージすること」。
もし、うまく取り組めないときは、後半の「シンプルな方法なのにうまく取り組めないとき」をご覧ください。
※1:「ハコミセラピー」とは、マインドフルネスを使って、心と身体の両方に働きかける心理療法です。
※「ハコミセラピー」について、詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。
私が体験してみたら、幼い女の子の姿が浮かんだ
私が、嫌いな「あの人」に対して、子どもだったころの姿をイメージしてみたところ、次のようなことが展開していきました。
小さな女の子の姿が浮かんでくる。
その女の子が、話しかけても、親たちは、全く聞く耳をもたない。
女の子の声が、だんだん大きくなる。
すると、「うるさい!」と言われ、女の子は頭をたたかれる。
親たちは、女の子の言動がちょっとでも気に入らないと、女の子を攻撃する。
「こうすべき」「ああすべき」と説教し、「こんなこともできないのか」と罵倒し、手をあげ、物を投げつける。
女の子は、いつの間にか、西洋の甲冑(かっちゅう)を身につけている。
攻撃を防ぐことに精一杯なので、自分のしていることを客観的に見る余裕がない。
そして、誰にも聞こえない声で、叫んでいる。
私は悪くない!
ちゃんとやってる!
私を褒めて!
そんな女の子の姿を想像したら、何だか、いたたまれない思いになりました。
もちろん、実際の相手が、どのような体験をしてきた人なのかは、分かりません。
大切だったのは、想像することを通して、相手を「怖い人」としか見られなかった私の見方が、ゆるんだことでした。
そして、嫌いな「あの人」は、たくさんのつらい思いをしてきた女の子のように思えてきたのです。
相手への見方が変わっていくのを感じた
大人の私は、イメージの中で、その女の子のそばに行き、女の子の頭をなでます。
一番分かってほしい人に、分かってもらえなくて、本当に悲しいね。
褒めてほしいのに、褒めてもらえないのは、切ないね。
あなたが頑張っていること、私は知ってるよ。
すると、嫌いな「あの人」に対する怒りや怖れが解けていき、心の中が静かになりました。
嫌いな相手の幼少期を想像すると、嫌な人物にならざるを得ない、切ない物語が浮かび上がってくることがあります。
こちらの心を害する人物だと警戒していた「あの人」が、「あの子」に変わる。
そして、ツライ思いを重ねている様子を見ているうちに、相手を許容する気持ちが生まれていくようです。
私の場合、この方法に取り組んだあとから、嫌いな「あの人」とも、それなりに関わることができるようになりました。
残念ながら、相手を好きになるほどの変化は感じられませんでしたが――。
周りにいる人たちから、「ナオミさん、あの人に信頼されているんじゃない」と言われ、ちょっと驚くほどでした。
試してみるとしても、無理のない範囲でおこない、不安なときは、医師や専門家に相談することをおすすめします。
また、この方法は、相手の言動を許すためのものではありません。
つらいときは、距離を置き、関わらないということも、大切な選択です。
シンプルな方法なのにうまく取り組めないとき
嫌いな「あの人」は母に似ているという気づき
相手に対する見方が変わる方法を実践して、気づいたことがあります。
嫌いな「あの人」は、私の母にそっくり。
嫌いな人は、たいていの場合、幼い自分を傷つけた人に似ていることがあります。
私の場合、母の思い通りにならないと、厳しい言葉をかけられることをくり返してきました。
母には母の事情があったのだと、今なら分かります。
でも、幼い私には、知るよしもありません。
母は、幼い私にとって、大好きな存在である一方、私を傷つける恐ろしい人物としても感じられていたのです。
幼い自分を傷つけた相手と似た特徴をもつ人を嫌い、警戒する。
ある意味、命を守るメカニズム。
安全を感じることができない状態で、警戒を解除することは、とても難しい。
以前の私だったら、このシンプルな方法に取り組めなかったのではないかと思います。
安心・安全な感覚が必要
ですが、20年以上にわたり、自己探究に励んできた私。
その過程の中で、母への怒り、恨み、傷つけられた悲しみ、分かってもらえない孤独などを、何度も、何度も、取り上げ、深掘りしてきました。
次第に、母に対する怒りや怖れが薄れていき、自分自身を大切にできるようになってきたのです。
そして、安全を感じるようになってきた、今だからこそ、このシンプルな方法に取り組めたとも言えます。
嫌いな人に対する見方を変えるシンプルな方法に、うまく取り組めなかったというあなた。
それは、あなたの努力不足ではありません。
幼いころに、傷つけられた体験があると、怒りや怖れが、まだ生々しく残っていることがあります。
安心・安全な感覚が得られない状態で、警戒を解くことは、とても難しいのです。
あなたを深く傷つけた人や、今も傷つけられている人に対しては、無理に取り組む必要はありません。
まずは、あなた自身の傷つき、特に、傷ついている「内なる子ども(インナーチャイルド)」を癒し、自分に優しくしてあげてください。
自分ファーストです。
自分を大切にする体験を重ねると、安心・安全な感覚が生まれてきます。
安心・安全な感覚が得られると、嫌いな「あの人」に対しても、見方を変えやすくなるでしょう。
とはいえ、一人では、手に負えない苦しさもあります。
嫌いな「あの人」との関わりに悩んでいるあなたへ
表面上は、うまくやっているのに、家に帰ると、どっと疲れが出る。
相手の言葉や表情が、頭から離れない。
それは、あなたが、日々の生活に真摯に向き合っているから生まれてくる思いかもしれません。
まずは、話してみるだけで構いません。
嫌いな相手とも、それなりに関わろうと努力してきた。
それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。
「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。
私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、相手の前で警戒してしまう心の部分(パーツ)にも、あなたのペースで、一緒に向き合っていきます。
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※苦手な人との間に心の境界線を引くことについて、知りたい方へ。
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