ツライ思いを溶かす「ハコミセラピー」の魅力 ノンバイオレンス

2026年8月16日

カウンセリングやセラピーを受けたのに、かえって傷ついた。

良くなるために必要なのかもしれないけど、嫌な感じがする。

そんな経験をしたことはありませんか。

 

嫌な思いをするのは、あなたの受けとめ方が過敏すぎるからではありません。

心理療法(カウンセリング、セラピー)の世界にも、気づかれにくい形の「暴力」があるのです。

 

私自身、生きづらさを何とかしたくて、心理療法を受けた際に、傷つく体験を重ねてきました。

ですが、その後、「ハコミセラピー」に出合って「ノンバイオレンス(非暴力)」を知り、目からウロコが落ちるような感じがしたのです。

 

今回は、苦しい思いを抱えて、もがいていた私を救ってくれた、「ハコミセラピー」の魅力についてお伝えします。

 

心理療法で嫌な思いをするのは

 

 

嫌な思いをするのは私のせい?

心理療法の世界にも「バイオレンス(暴力)」がある。  

そんな風に言われたら、ビックリするのではないでしょうか。

 

一般社会だったら、様々な名称のハラスメントがあり、「バイオレンス」が横行していると分かるけれど――。

悩みがある人が訪れる場所で「バイオレンス」だなんて、あり得ないって、思いますよね。  

 

実は、自己探究オタクの私。

生きづらさを何とかしたくて、様々な心理療法にチャレンジしてきたのですが、その中で何とも言えない体験をしています。

  • 心理療法を受けて2年が経ったころ、「あなたは病理が深い」と打ち切られる。
  • カウンセラーの提案がピンとこず、モヤモヤが残る。
  • カウンセラーの提案を実践したら、具合が悪くなった。
  • カウンセラーから、はれものにさわるような扱いを受け、悲しくなる。
  • カウンセラーが何の意見も言ってくれず、手ごたえがなくてガッカリする。

 

私の場合、傷つく体験をしても、「私がダメな人間だから、こうなってしまった」と自分を責めて、おしまい。

「バイオレンス」について考えたことなど、ありませんでした。  

 

心理療法の世界にもある「バイオレンス」

自己探究オタクの私は、悪戦苦闘、試行錯誤の末に、「ハコミセラピー」に出合います。

 

そこで、「ノンバイオレンスについての説明を受けたときに、衝撃を受けました。

私が心理療法で体験してきたことは、「バイオレンス」だったかもしれないと気づいたからです。

 

「ノンバイオレンス」とは、「非暴力」、つまり、「人の心を脅かさない」ということ。

 

クライエント(相談者)のために、良かれと思ってしていることだとしても――。

カウンセラーの提案や態度に、クライエントが苦しさを感じるなら、それは「バイオレンス」。

カウンセラーから何もしてもらえないと、クライエントが感じるなら、それは「放置」という意味で、「バイオレンス」。  

 

つまり、クライエントが心理カウンセラーとの関わりで、ネガティブな感じを受けたのであれば、それは「バイオレンス」だということ。

心理療法が、いかに繊細なものであるかを痛感しました。

 

暴力や暴言など、分かりやすい形での「バイオレンス」ではないとしても――。

心理療法の世界にも「バイオレンス」があるのです。  

 

「ハコミセラピー」は「ノンバイオレンス」

 

「ハコミセラピー」とは

いったい「ハコミセラピー」って何?

そう思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

「ハコミセラピー」は、1980年前後、アメリカのセラピストである「ロン・クルツ博士」が作り出した心理療法です。

東洋と西洋の英知を統合させたもので、心と身体の両方に働きかけます。

そして、「マインドフルネス(瞑想状態)」を、最初に取り入れた心理療法です。  

 

「ハコミセラピー」には、次のようなものが取り入れられています。

  • 仏教
  • タオイズム(老荘思想、道教)
  • 様々な種類のカウンセリング理論
  • ヒプノセラピー(催眠療法)
  • ボディワーク(身体への働きかけ)

 

そして、「ハコミ」という謎の言葉。

これは、アメリカ先住民、ホピ・インディアンの言葉で、「あなたは何者か」という意味です。  

 

新しく作り出したセラピーに、名前をつけたいと考えていた、ロン・クルツ博士。

勉強会をおこなっていたとき、メンバーのひとりが、「ハコミ」という言葉を口にしたのを聞いて――。

「それだ!!」とひらめいたんですって。  

 

「ハコミセラピー」とは――。

自分自身が何者であるかを見いだすセラピー。  

 

このセラピーの本質をズバリと表現している、絶妙なネーミングです。  

 

「ノンバイオレンス」の背景にある「タオイズム」

「ハコミセラピー」の理論的背景の1つにあるのが、「タオイズム(老荘思想。道教)」

この「タオイズム」が、「ノンバイオレンス」というあり方を支えているのです。  

 

「タオイズム」の考えは、水にたとえると分かりやすくなります。

  • 水が、高いところから、低いところへ流れるように、すべての物事は、なるようになっていく。
  • 水は、四角形のいれものに入ると四角くなり、円形のいれものにいれると円くなるように、その場、その場で、最適な形になる。

 

つまり、「全てのものには、なるようになっていく力があるので、あるがままを受け入れ、見守る」という考え方です。  

 

そんな「タオイズム」の考えを取り入れた「ハコミセラピー」には、価値観の押しつけがありません。

人の考えや思いに対して、ジャッジ(判断)をしないのです。  

 

その人にとって、そのときに必要なことが起きているから、あるがままに受け入れていこう。

その人を信じて、その人に寄り添っていけば、その人にとって必要なことが起き、その人の癒しにつながる。  

 

「ハコミセラピー」の底辺には、そんな考えが流れています。

驚いてしまうほど、クライエント中心の考え方。  

 

ですから、相手の考えを無視して、セラピーを進めることはありません。

相手の存在を、とことん尊重しているからこそ、「ノンバイオレンス」が実践できるのです。

 

「ノンバイオレンス」を作り出す「ラビング・プレゼンス」

「ハコミセラピー」が「ノンバイオレンス」であるのは、「ラビング・プレゼンス」の手法によるところも大きいです。  

 

「ラビング・プレゼンス」は、英語で「Loving Presence」と書きます。

直訳すれば、「存在を愛する」ということ。  

 

目の前にいる相手の存在から、愛を受け取り、味わう。

それが、「ラビング・プレゼンス」です。  

 

「ハコミセラピー」を行う際、心理セラピストは、クライエント(相談者)に対して、「ラビング・プレゼンス」を行います。

クライエントを「問題のある人」と見るのではなく、「愛のある存在。問題を解決する力がある存在」として見るのです。  

 

「ハコミセラピー」の手法のうち、一番大切で、基本となる手法が、「ラビング・プレゼンス」。

参加者同士で、何度も何度も「ラビング・プレゼンス」の実践をおこなってるんですよ。  

 

「ハコミセラピー」が「ノンバイオレンス」を実践できているのは、「ラビング・プレゼンス」という手法を取り入れているから。

相手からの愛を受け取りながら、相手と接していたら、「バイオレンス」が起きるはずがありません。  

 

※「ラビング・プレゼンス」については、もっと詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。

 

「ハコミセラピー」にあふれる「ノンバイオレンス」

 

 

「ハコミセラピー」は、いたるところに、「ノンバイオレンス」があふれています。

私が「ノンバイオレンス」だと感じたことを書き出してみました。

 

「ノンバイオレンス」について説明がなされる

※「日本ハコミ・エデュケーション・ネットワーク」のホームページより引用  

 

私が学んでいる「ハコミセラピー」は、日本ハコミ・エデュケーション・ネットワーク(JHEN)が主催するもの。

グループワークをおこなうものとして、2つのコースがあります。

各々のコースに、10人~15人のメンバーが参加し、「ハコミセラピー」の手法を使って、学びを深めていくのです。

  • Beingコース(自分らしく在ることを体験する)
  • Skillトレーニングコース(技術や技法を学ぶ)

 

「Beingコース」の初回では、「ノンバイオレンス」について、しっかりと説明がなされます。

  • クライエント役の人の意思を尊重する。
  • ワークをする時は、相手の希望を尊重し、その都度、確認や同意をとる。
  • 相手に対して、決めつけるような発言、批判をしない。

 

そして、グループに参加する人たちの言動が「バイオレンス」だと感じられた場合の対応についても、話があります。

  • 相手から傷つけられたと思うときは、「私は、〇〇と言われて傷ついた」と、アサーティブに話をしてほしい。
  • 相手に言いづらい場合は、運営者に相談してほしい。

 

私はこれまで、心理療法のグループワークに、いくつも参加してきました。

しかし、「ノンバイオレンス」について、これほどまでに丁寧な説明を受けたことがありません。

 

参加者全員が受容される

私が、実際に「Beingコース」に参加して、「ノンバイオレンス」を実感するようになったのは、自分の感想などをシェアするときでした。

 

私がシェアをするようになったきっかけは、阿部優美さん(JHENの運営者の1人)から言われた、ひと言。

せっかくだから、自分の感想や体験をシェアするときに、思ったことをみんなの前で伝えてみるといいよ。

ハコミの良さを実感するには、飛び込んで、泳いでみたほうがいいから。  

 

「お金を払ってる分、元を取らなきゃ」と思った私。

シェアの時間には、勇気をふりしぼって、自分の体験をみんなの前で話すように努めました。

  • ほかの人には知られたくない、自分自身のネガティブな体験や感情。
  • 高野雅司さん、阿部優美さん(JHENの運営者たち)に対する、批判的な意見(文句、苦情)。

 

すると、本当に、「ノンバイオレンス」で受容される体験を重ねることになったのです。

 

運営者が受容してくれる

どんなことを話しても、グループをリードする高野雅司さん、阿部優美さん(JHENの運営者たち)は、「話してくれてありがとう」と言います。

私が、二人に対して、批判的な意見を言ったときですら、そうなのです。

 

しかも、謝ってもらったことすらあります。

「嫌なことを言った記憶はないんだけど、傷つけてしまって、ごめんなさい」って。

 

別な心理療法の研修会では、参加者からの批判的な意見を受けて、あからさまに腹を立てた運営者を見たことがあります。

ところが、「ハコミセラピー」を運営する二人には、上から目線とか、偉ぶった様子がありません。

これは、私にとって、かなり衝撃的な体験でした。 

 

参加メンバーが受容してくれる

運営者だけではありません。

グループに参加するメンバーも、同じです。

 

私が、言うこと、やること、なすこと、すべてを――。

「そうなんだね」と、そのままに受け入れてくれます。  

 

他の場所だったら、眉をひそめられるような私の言動を、面白がってくれたり。

しんどくて固まっていたら、何も言わずに、お茶を持ってきてくれたり。

 

他の心理療法のグループや勉強会において、私は他の参加者から煙たがれることが多く、しんどくても頑張って参加していたのです。

ところが、そのままの私でも受け入れられる体験をして、ひと皮むけるような思いがしました。

 

他のメンバーも受容されていく

「ハコミセラピー」の場で受容されるのは、私だけではありません。

 

私以外の参加者の言動も、すべて受け入れられていくのです。

  • グループワークの最中に横になり、グーグー寝ていても、OK。
  • 「ハコミなんて、意味がない。二度と来ない!」と宣言しながら、次の機会にやってきた参加者が、「よく来たね」と歓迎される。

 

グループに参加している私も、そのほかのメンバーも、受け入れられていくという体験を経て、私は実感するようになりました。

私は、私のままで、この場にいてもいいんだ。  

 

「ノンバイオレンス」で満たされた空間にいると、私の存在そのものが受け入れられていくのを体感します。

すると、安心して、自分の心を開くことができるようになっていったのです。  

 

セラピストからジャッジされない

私自身、「ハコミセラピー」の個人セッションを受けて、いたく感銘を受けたのが――。

ジャッジされないこと。  

 

「ハコミセラピー」ではない別の心理療法で、「自分が求めるもの」を探っていったときのこと。

私は、私を疎外するような人たちに対して、「皆殺し」という考えが浮かびました。

すると、話を聞いていた心理カウンセラーは、驚いたのでしょうね。

私をはれものにさわるように扱い出したのです。  

 

心理療法では「受容」が大切にされています。

「受容」とは、カウンセラーがクライエントのことを、そのままに受け入れる、ということです。

 

ですが、カウンセラーも、一人の人間。

自分の価値観に合わない人間を、心の底から受け入れるのは難しいのです。  

 

ところが、「ハコミセラピー」のセラピストは違います。

あくまでも、クライエント・ファースト。

私から出てきたものを、「ハコミセラピー」でジャッジされることはありません。  

 

「ハコミセラピー」の個人セッションで、私が「皆殺し」と言ったら、セラピストは――。

「じゃあ、思いっきり、『皆殺し』を体験してみましょう」ですって。

イメージの中で、思いっきり「皆殺し」を体験して、怒りをはき出したら――。

その裏にある、悲しみや傷つきといった、私の本当の思いがあふれてきたのです。  

 

「ノンバイオレンス」に満たされた環境にいるうちに、私のツライ思いは溶かされていきました。

他の心理療法では、決して手が届かなかった部分も、ほどけていったのです。 

 

「バイオレンス」を感じるときに気をつけたいこと

 

 

「ハコミセラピー」でも「バイオレンス」を感じるとき

私が体験したさまざまな心理療法の中でも、ダントツに「ノンバイオレンス」である「ハコミセラピー」。

そんな「ハコミセラピー」でも、「バイオレンス(暴力)」を感じることがあります。  

 

たとえば、

  • グループワークに参加している人が、他の参加者が傷つくようなことを言ったり、やったりする。
  • 悪気があってしていることではないと分かっても、他の参加者の言動に傷ついてしまう。
  • グループワークの運営者の言動に不満を覚える。

 

実際、私自身、別の参加者の言動に傷つくことがあり、運営者の二人に相談したことがあります。

二人は、私の話に耳を傾けてくれたうえ、でき得る範囲で対応してくれ、とても助かりました。  

 

ただし、気をつけなければいけないことがあります。

 

「バイオレンス」と感じるか否かは、その人の体験が大きく影響します。

幼いころから傷つけられた体験が多い人ほど、ささいなことで「バイオレンス」を感じてしまうのです。  

 

私が「バイオレンス」を感じた体験から思ったこと

私が、ある参加者の言動にバイオレンスを感じたとき、その人は、厳しい声で相手に意見することをくり返していました。

ですが、ふと、「あの人、私の母に似ている」と思うようになったのです。

 

私自身、幼いころから、母にののしられて育ってきたという過去があります。

そのため、母と同じような言動をする人を見ると、拒否感や嫌悪感を感じるのです。

 

私は、運営者の二人に相談したとき、次のように伝えました。

  • あの参加者の言動がバイオレンスであるなら、対応してほしい。
  • でも、私がバイオレンスを感じるのは、私の生い立ちが影響しているかもしれない。
  • その場合、自己探究の材料にしていきたい。

 

二人は「そう考えるほど、成長したんだね」とほほ笑んでくれ、実際、私自身がより楽に生きるためのきっかけにもなったのです。

 

相手の言動に「バイオレンス」を感じるときは――。

相手のせいにして、おしまいにするのではなく、自分の過去や生い立ちが反映している可能性も探ってみる。

そこに、成長の材料がある。

 

ただし、こうした自分自身のパターンに気づき、向き合っていくプロセスは、環境が整っているだけでは十分ではありません。

安心できる関係の中で、専門家と一緒にひも解いていくことで、初めて見えてくるものもあります。

私が、自分自身と向き合えるようになったのも、「ハコミセラピー」の専門家や仲間たちのサポートがあったお陰です。

 

一人で頑張らなくても大丈夫

心理療法(カウンセリング、セラピー)を受けても、かえって傷ついてしまった経験があるかもしれません。

「もう、誰にも頼りたくない」と感じることもあるはずです。


安心して心を開ける関係の中でこそ、本当の癒しが生まれます。

私自身も、「ノンバイオレンス」な環境に出会えたことで、ようやく心を開けるようになりました。

 

そして、私自身も、「ノンバイオレンス」を実践できるよう、自己研鑽に励んでいます。

完璧を目指すことはできませんが、私自身の日々の積み重ねが、あなたに届くことを願っています。

 

まずは、話してみるだけで構いません。

長い間、一人で抱えてきた。

それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。

「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。


私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」でも、ハコミセラピーで学んだ「ノンバイオレンス」「ラビング・プレゼンス」の精神を大切にしながら、あなたに寄り添っていきます。

 

👇 まずは体験セッションから(初回限定・50分・2,500円)

 

 

 

 

 

「もう少し読んでから考えたい」という方は、こちらもご覧ください。

 

※「マインドフルネス」を用いたハコミセラピーの醍醐味について、もっと詳しく知りたい方へ。

 

※「癒しは自分で自分に与えるもの」という考え方について、もっと知りたい方へ。

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