気持ちを分かってくれない配偶者に自分の思いを伝えるために必要なこと
気持ちを分かってくれない配偶者と接していると。
自分の気持ちを伝えることに疲れ果て、「もう無理だ」とさじを投げたくなることはありませんか?
そんな風に感じてしまうのは、あなたの根気が足りないからではありません。
あなたは、疲れ果ててしまうほど、頑張ってきただけなのです。
実は、私自身も、夫に気持ちを伝えることをあきらめていた一人でした。
ですが、私自身の心が整っていくにつれ、夫にどう伝えるかを考えるようになっていったのです。
今回は、私の体験から、気持ちを分かってくれない配偶者に、自分の思いを伝える方法についてお伝えします。
夫には私の気持ちが分からない
なんで、私の気持ちを分かってくれないの!?
夫と話をする度、イラっとします。
たとえば、私が仕事上で失言をしてしまい、落ち込んでいたときのこと。
新人だったらまだしも、十数年にわたり、仕事を続けてきた私は、自分のふがいなさにガッカリするばかりでした。
仕事の質を上げようという思いから、休日のほとんどを、自己研鑽のために費やしてきたのに――。
それでも、うっかりミスをしてしまう。
そもそも、専門家としての資質がないんじゃないか。
そんな考えが浮かび、ガックリ落ち込んでしまった私が、「私は、仕事を辞めたほうがいいと思う」と、つぶやいた途端。
それを聞いていた夫が、声を荒げます。
これまで築き上げてきたキャリアを、そんなにあっさり手放したら、あとで後悔するよ!
仕事の失敗だって、ナオミの勘違いかもしれないんだから、そんなことを考えるのはやめたほうがいい!
夫の言葉を聞いた途端、腹の底から怒りがこみ上げてきました。
夫が私のことを思って、そう言ってくれたことは理解しています。
ですが、私の気持ちに寄り添うような発言ではありませんでした。
すると、かつて夫が「ナオミが働けば、何とかなる」と言って、私の反対を押し切り、自宅を購入したことが思い出されてくるのです。
「私を働かせて、とことん搾取するつもりだ」という考えが頭をよぎると、腹立ちがガマンできなくなります。
配偶者への伝え方を工夫してみる
思いをぶちまける、これまでの方法
これまでの私だったら、夫に自分の思いをぶちまけます。
なんで、私の気持ちを分かってくれないの!?
分からないにも、ほどがあるでしょう!!
夫も負けてはいませんし、私も言い返します。
俺は、ナオミのことを思って言ってるんだ!
俺は、ナオミファーストなんだ!
ナオミファーストの人が、私のために具体的に何をしてくれたっていうの!
私を金づるか、家政婦としか、考えていないくせに!
二人の言い合いは、次第にエスカレートし、激しい夫婦喧嘩に発展するのが、いつものことでした。
冷静に伝える、新しい方法
ですが、結婚して、20年近くの月日が流れ、試行錯誤、悪戦苦闘の末。
思いをぶちまけても、ムダだと分かってきました。
夫に伝わりやすい言い方をしないと、徒労に終わるから、ムダな労力を使いたくないわ~。
ふっと、そんな思いが、頭をよぎります。
これまで築き上げてきたキャリアを、そんなにあっさり手放したら、あとで後悔するよ!
そんな夫の言葉を聞くと、イラっとするのですが、まずは、大きく深呼吸。
反射的に反応するのはやめます。
少し冷静になったところで、私の本心、つまり、「頭の中に浮かんだ考え、気持ち(感情)」を伝えると良いだろうと、判断しました。
そして、次のように伝えてみたのです。
仕事を辞めたら、私の分の収入がなくなるから、仕事を続けてほしいって言われている気がする(考え)。
そういう気持ちはないかもしれないけど、金づると思われてるみたいで、傷つくし、悲しい(気持ち)。
夫は、首をブンブン横に振って、話を続けます。
ナオミが仕事を辞めたら、正直、収入が減るのは痛いけど、ナオミを金づるとは思っていない。
ナオミの今の仕事は、ナオミのアイデンティティになってるんだろう。
それをなくしたら、ナオミは生きがいをなくすんじゃないか。
そこからは、互いに思っていることを話す展開となり、ケンカは回避されました。
それどころか、互いの理解が深まったではありませんか。
本心を伝えてみたら、思いのほか、夫に響いたので、私は驚いてしまいました。
自分の思いを伝えるために必要なこと
自分の思いを伝えることが難しいのは?
賢い夫婦であれば、早い段階から本心を伝え合い、言い争いではなく、話し合いで折り合いをつけていくことでしょう。
ですが、私たち夫婦には、難しいことでした。
まず、私の夫には、発達凸凹(発達障害の診断はつかないが、発達障害の特性をもっている状態)があります。
発達凸凹のある人は、相手の気持ちを察すること、自分の気持ちを客観的に把握することが苦手。
そのため、話し合いに苦戦しがちです。
私自身にも、発達凸凹はありますが、わりと軽微なもの。
夫に比べれば、相手や自分の気持ちに気づきやすいところがあります。
私が本心を伝えることの苦手さは、どちらかというと、母との関係に起因しています。
私の母は、私が幼いころから、「ママの言うことは、絶対に正しいの!」と言い、私が母の意向に沿わないと、私を一方的にののしるのが常でした。
そのため、自分の感情や考えは横に置き、母に従うことが、生家で生き延びるための方策となっていったのです。
ですが、自己探究を重ねて、自分の心が整っていくと、だんだんと分かってきたことがあります。
自分の本心を言う機会に乏しかった私は、自分の気持ちが、分かるようで、分からない。
夫に腹を立てているけれど、何がどのように腹立たしいのか、よく分からない。
だから、夫に本心を伝えることができない。
発達凸凹のある夫に、本心を話すようお願いするのは、ハードルが高すぎると気づいた私。
まずは、私が、夫に自分の思いを伝えていこうと考えました。
※配偶者のささいな言動に腹が立つ際に、心の奥底にあるものについて、もっと知りたい方はこちらもどうぞ。
「最初に生まれる感情」に気づく
夫に自分の本心を伝えていこうと考えた私は、自分の本心を把握するために、試行錯誤、悪戦苦闘を重ねました。
すると、気づいたことがあります。
「怒り」の裏には、怖れ、驚き、悲しみ、悔しさなど、最初に生まれる、繊細な感情がある。
危機的な状況で、「最初に生まれる感情」は、危険を知らせる警告のようなもので、「本心」でもある。
そして、相手を攻撃し、倒すことで、危険をなくそうとするときに、「怒り」が生まれる。
つまり、「怒り」は二次的なもの。
だから、「怒り」をぶちまけても、相手には響かない。
相手に「最初に生まれる感情」を伝え、コミュニケーションを取れば、争いに発展しないで済む。
感情を生む「考え」を把握する
「本心」に「最初に生まれる感情」が含まれることに気づいてから、私は、自分に起きてくる感情に気を配るようになりました。
すると、感情が生まれる際には、「考え」が浮かぶ、ということにも、気づいていきます。
ということは、「考え」も「本心」に含まれるということです。
最初にどんな感情が生まれるのかを、じっくり観察する。
感情が生まれる際に、どんな考えが浮かんでいたかを吟味する。
観察と吟味をくり返すうちに――。
次第に、自分の本心、つまり、最初に生まれる繊細な感情や考えが把握しやすくなっていきました。
練習を重ねる
あとは、ひたすら、練習を重ねるだけ。
①「最初に生まれる感情」に気づく
②感情を生む「考え」を見い出す
③本心(考え+感情)を伝える
探りあてた本心を夫に伝えると、夫に響くようで、夫とはケンカにならずに済んでいます。
自分の本心を探り、伝える実践を重ねていくと、徐々に熟達していくものです。
ただし、本心を探る練習が、簡単にできる方ばかりではありません。
特に、私のように、幼いころから自分の気持ちを抑え込む必要があった方の場合、本心にたどり着くまでに、専門家のサポートが必要になることもあります。
私自身も、「ハコミセラピー※」という心理療法を学び、ハコミセラピーの専門家や仲間に支えながら、自己探究に励んだ結果、本心に触れることができるようになりました。
※「ハコミセラピー」とは、マインドフルネスを用いて、身体と心の両方に働きかけていく心理療法です。
一人で頑張らなくても大丈夫
「なんで、分かってくれないんだろう」。
そう感じながらも、自分の思いを伝え続けることに、疲れ果ててしまうこともあるはずです。
本心を探り、伝える練習は、一人でコツコツ重ねていくもの。
ですが、自分の本心そのものが見えにくくなっている場合、一人で見つけ出すのは簡単ではありません。
まずは、話してみるだけで構いません。
長い間、一人で抱えてきた。
それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。
「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。
私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、配偶者への伝え方だけでなく、本心を見えにくくしているあなた自身の背景にも一緒に目を向けていきます。
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「もう少し読んでから考えたい」という方は、こちらもご覧ください。
※夫婦喧嘩に疲れ果てているあなたへ。
※共感能力に乏しい配偶者との関係を改善したい方へ。























