発達凸凹のお助けツール「マインドマップ」
メモを取っても、後から読みづらい。
そもそも、メモを取ることが得意ではない。
そんなお悩みはありませんか。
実は、私も、メモを取るのが苦手でした。
メモをとったとしても、どこに何が書いてあるか、探すのにひと苦労していました。
そんな私でも、負担なくメモをとり、読み返すことができるツールに出合ったのです。
今回は、「発達凸凹 ※1 」があるために、混乱状態におちいりがちな私を救ってくれた「マインドマップ」についてお伝えします。
※1:「発達凸凹」とは、発達障害の診断はつかないまでも、生まれつき、得意なことと苦手なことの差が大きい状態を言います。
メモをとるのに苦労してた私

私は、メモをとることが、あまり得意ではありません。
小学校から高校まで、授業中に黒板に書かれたことをノートに板書していたのですが、それに苦労することはありませんでした。
しかし、大学生になり、教授たちが授業の内容を黒板に書かなくなったときに、とても戸惑ったのです。
自分では意識していなかったのですが、教授が話す内容の要点を把握し、それを書き取ることが苦手だったようです。
全部書かなければと思っており、聞き逃したり、書きそびれたりしたことがあると、嫌な気持ちになるのです。
しかも、テストのときにノートを読み返すと、要点が分かりません。
蛍光ペンでマーキングすると、ほとんどの箇所に線を引いてしまいます。
私自身、軽微な「発達凸凹」があり、相手の話を要領よくメモにまとめたり、あとから振り返ったりすることが苦手なのです。
そんな私でしたが、社会人になり、速読法の研修会に参加した際、「マインドマップ」というメモの取り方を知りました。
研修会では、チラッと説明があったのだけなのですが、なぜか、惹かれたのです。
「マインドマップ」の書籍を数冊読み、書き方をマスターしました。
そして、実際に使ってみたところ――。
文章ではなく、単語で書いていくので、とても書きやすい。
あとから振り返っても、読みやすい。
今では、仕事や研修会に、「マインドマップ」は欠かせません。
私にとって、発達凸凹のお助けツールになっています。
※「発達凸凹」について、詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。
「マインドマップ」とは?

「マインドマップ」は、ノート術です。
ビル・ゲイツをはじめ、世界で2億5千万人以上が使っている、脳を活性化する思考技術。
従来のノート術は、縦書きなら右から左へ、横書きなら上から下へと、「文章」を順番に並べて書きます。
でも、マインドマップは、中心から外側へ向かってひかれた線の上に「単語」や「絵」を書き入れる、図形のような見た目です。
発明したのは、英国人のトニー・ブザン。
トニー・ブザンは、「学び方を学ぶ」分野での世界的権威で、一流企業、政府、政府教育機関のコンサルタントとしても知られています。
「マインドマップ」の書き方
①準備するもの
線のない白い紙(A4サイズ以上がおススメ。A4サイズの白紙ノートでもOK)。
カラーペン。
紙は横向きに使う。
②中心(セントラルイメージ)

紙の中心に、書きたいテーマをイメージする絵を描く。
3色以上を使ってカラフルに描くと、イメージがわきやすくなる。
③ブランチ(枝)をのばす
中心に描いた絵から、太めの枝(メイン・ブランチ)をのばす。
中心に近い部分は太めに、先は細めに描く。
直線ではなく、やわらかくカーブを描くようにする。
放射状にのばしていき、あとから書き足せるように、隙間をあけておく。
④文字を書く

メイン・ブランチの上に、重要なキーワードを「単語」で書き入れる。
小さなイラストなどを入れると、脳が活性化する。
⑤どんどんのばす
メイン・ブランチの先から、さらに、細い枝(サブ・ブランチ)を枝分かれするようにのばしていく。
先に行くほど線が細くなるようにする。
⑥強調する・結びつける
必要に応じて、大切なキーワードをまるや雲で囲む、関連するキーワード同士を線で結ぶ。
「マインドマップ」の学び方
私は、先述したように、速読法の研修会で「マインドマップ」を知り、「これは使える!」と感じました。
それで、「マインドマップ」に関する書籍を読んで、書き方などを学び、我流で書くようになったのです。
とはいえ、研修会の講師からは、度々、講座を受講して、しっかり学んだほうがいいと言われました。
「マインドマップ」を仕事で使い始めて5~6年が経ったころ、講座に参加してみたのですが――。
新しく学んだのは、「ブランチを描くときにひねりを加えること」「イラストを多めに入れること」だけでした。
講座の主催者には言えませんが、「書籍だけでも十分に学べる」と感じています。
この記事の最後に、私がおすすめする「マインドマップ」の書籍をあげておきました。
ご参照いただければと思います。
「ミニ・マインドマップ」は日常使いにおすすめ
「フル・マインドマップ」は役に立つが、時間がかかる
先ほど、書き方について説明したのが、「フル・マインドマップ」。
カラーペンを使って、カラフルに書いていきます。
書いていても楽しいし、見た目も美しいです。
ですが、書くのに、結構な時間がかります。
私は、息子が中学生のとき、息子と一緒に「世界の気候」についてまとめたのですが、2時間かかりました。
「フル・マインドマップは、今年の目標とか、学習のまとめなど、書く作業をおこなう中で、心に刻む、記憶に留める、というときには役に立ちます。
中学時代に不登校だったという高校生に、「フル・マインドマップ」をすすめたら――。
「マインドマップを使って受験勉強を進めたら、志望する大学に合格した」という嬉しい報告をもらいました。
しかし、「フル・マインドマップ」は、普段使いには、あまり向いていないという印象があります。
何色も使ったり、イラストを描いたりするほど、時間を割けないことが多いからです。
そこで、私が愛用いるのが、「ミニ・マインドマップ」です。
記録をとる際だけでなく、研修会のメモ、読んだ本の概要を書き留める際にも、有効活用しています。
「ミニ・マインドマップ」の書き方
「ミニ・マインドマップ」は、「フル・マインドマップ」の簡易版です。
色も単色で、イラストや絵は入れません。
ポイントとなる箇所に、別な色を使ってマーキングする程度です。
書き方は「フル・マインドマップ」とほぼ同じですが、一応、ご説明いたします。
①準備
白い紙ならなんでもOK(紙のサイズもお好みで。私は、100円ショップで買える「らくがき帳」を愛用しています)。
ボールペン(1色でもいいが、3~4色あるとなお良い)。
紙は横向きで使う。
②中心
紙の中心に、横長の楕円形を描き、中央にテーマを書く。
私の場合、研修会ならテーマ、読んだ本ならタイトルなど。
③ブランチ(枝)をのばす
中心に描いた楕円から、放射状に枝をのばす(メインブランチ)。
太さは均一でOK。
④文字を書く
メイン・ブランチの上に、重要なキーワードを「単語」で書き入れる。
⑤どんどんのばす
メイン・ブランチの先から、さらに、枝分かれするようにのばしていく(サブ・ブランチ)。
太さは均一でOK。
⑥強調する・結びつける
必要に応じて、大切なキーワードをまるで囲む、関連するキーワード同士を線で結ぶ。
このとき、色のついたボールペンをつかうと際立つ。
「ミニ・マインドマップ」は発達凸凹のお助けツール
「ミニ・マインドマップ」のメリット
私は、「ミニ・マインドマップ」を使うようになって、15年近くが経ちました。
発達凸凹があるために、混乱しがちな私でしたが、「ミニ・マインドマップ」を使うことで、たくさんのメリットを得ています。
特に、仕事では「ミニ・マインドマップ」をフル活用しています。
私は、心理カウンセラーとして働いているのですが、カウンセリングの記録を「ミニ・マインドマップ」でとっているのです。
クライエント(相談者)の許可が得られたら、その場で、記録を嫌がる人の場合は、カウンセリングの直後に、「ミニ・マインドマップ」を書き上げます。
メリット①:考えが整理される
カウンセリングの記録に「ミニ・マインドマップ」を使うようになってから――。
「要点」や「ポイント」を把握しやすくなりました。
単語で書かれているためか、形状のおかげなのか、パッと見るだけで、内容が把握しやすいのです。
そのため、「ミニ・マインドマップ」を見ながら、考えを整理することが容易になりました。
メリット②:相手と情報を共有できる
話している相手が、「ここなんですけど」と、私が書いた「ミニ・マインドマップ」を指差しながら、話を進めることがあります。
視覚的に把握しやすいためか、相手とも情報を共有しやすいのです。
相手にも「発達凸凹」がある場合、視覚的に提示されたものは、理解を促すメリットがあるようです。
時折、相手の方から、「コピーしたものを、もらえますか」とお願いされることがあります。
メリット③:1枚にまとまるので探しやすい
つらつらとメモを取っていると、何枚にもわたることがあります。
「発達凸凹」があると、必要なものや必要な箇所を探し出すのに、ひと苦労です。
ですが、「ミニ・マインドマップ」なら、1つの案件に1枚。
後から振り返るときに、探しやすいし、分かりやすいのです。
情報を整理することにも役立ちます。
「ミニ・マインドマップ」のデメリット
私は重宝している「ミニ・マインドマップ」ですが、デメリットもあります。
デメリット①:人前で書くのが恥ずかしい
私自身、使い始めたときは、人前で書くのが恥ずかしいことがありました。
おずおずと書いている感じ。
ですが、最近は、「面白いメモの取り方ですね。よかったら、書き方を教えてください」と言われることが増えました。
最初の一歩さえ踏み出せば、あとは、それほどの気苦労はないかもしれません。
デメリット②:字が汚くなりがち
情報量が多く、スピード感が必要な場合、どうしても字が汚くなりがちです。
ただ、私の場合、すべての情報を書こうと欲張り過ぎているときに、字が汚くなっている気がします。
字が汚くて読めないときは、後から、ちょっと書き直すことがあります。
デメリット③:新しい枝に切り替えるタイミングが難しい
研修会など、テーマが項目ごとに分かれているものを、「ミニ・マインドマップ」に書く場合は、問題ないのですが――。
聞いた話を「ミニ・マインドマップ」に書いているときに、新しい枝(メイン・ブランチ)に切り替えるタイミングに苦労します。
話題が変わったときに、新しい枝を書くよう心がけてはいます。
しかし、なめらかに話が移っていく場合は、しばらく経ってから、「別の話になってる」と気づくのです。
私自身、いまだに苦労しています。
最近は、あまりこだわらず、1つの枝が大きくなったら、適当なタイミングで、次の枝に切り替えています。
デメリットはあるものの、メリットがデメリットを上回るので、使わないのは損だと感じています。
目で見て理解することが得意な「発達凸凹さん」には、特におすすめなノート術ですので、ぜひ、お試しください。
書いているうちに、書き方が身体になじんできて、気軽に使えるようになります。
苦手なことが多いと悩んでいるあなたへ
苦手なことが多くて、工夫をしても、なかなかうまくいかない。
そんな状況に、疲れていませんか。
まずは、話してみるだけで構いません。
工夫をしながら、苦手なことに取り組んできた。
それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。
「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。
私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、発達凸凹の知見も取り入れながら、うまくいかないことに疲れている心の部分(パーツ)にも、頑張りたいという前向きな部分にも、一緒に向き合っていきます。
👇 まずは体験セッションから(初回限定・50分・2,500円)
「もう少し読んでから考えたい」という方は、こちらもご覧ください。
※「発達凸凹」がある自分の強みを活かしていきたいと考えている方へ。
※「発達凸凹」がある苦しさをゆるめていきたい方へ。
【参考文献】
「マインドマップ」について、理解を深めたい方は、ご参照ください。
- トニー・ブザン(著)、神田昌典(訳)(2006)「マインドマップ(R) FOR KIDS 勉強が楽しくなるノート術」ダイヤモンド社
※イラストがたくさん描かれていて分かりやすいので、私の一番のおすすめです。 - トニー・ブザン(著)、近田美季子(監訳)(2009)「マインドマップ記憶術」ディスカヴァー・トゥエンティワン
※イメージを使った記憶法などについても書かれており、マインドマップと合わせて何かを覚えたいときに役立ちます。 - トニー・ブザン(著)、近田美季子(監訳)(2009)「マインドマップ読書術」ディスカヴァー・トゥエンティワン
※マインドマップを使って、読んだ本の内容を整理し、記憶したいときに役立ちます。 - トニー・ブザン、バリー・ブザン(著)、近田美季子(訳)(2013)「新版 ザ・マインドマップ(R)」ダイヤモンド社
※分厚くて内容も難しいのですが、脳の使い方なども書かれており、原点からしっかり学びたい方にはおすすめです。























