自責の念が騒ぎ出す前に、疲れていても低出力でできる対処法

2026年10月21日

疲れて帰ってきた夜に限って、昼間の失敗や、人とのちょっとした行き違いが、頭の中をぐるぐる回る。

気づけば、自分を責める声が、止まらなくなっている。

そんな経験はありませんか。

 

セルフケアが大切だと分かっていても、疲れているときには、取り組む気力も体力も残っていません。

それは、あなたの意志が弱いからではなく、自責の念に対応するには、それなりのエネルギーが必要だからです。

 

私自身、苦しい思いの根底に自責の念があると気づいてから、セルフケアを重ねてきました。

ですが、疲れているときほど、自責の念が騒ぎ出し、対応が追いつかなくなります。

そんなときに、自責の念から、自分の心と身体を守る方法を試行錯誤していったのです。

 

今回は、疲れているときでも低出力で取り組める、私なりの自責の念への対処法についてお伝えします。

 

自責の念が暴走すると苦しくなる

  

 

ささいなことで自責の念が暴走する

少しでも思い通りにいかないことがあると、私を責めさいなむ声が、私の内側から聞こえてきます。  

 

人との関わりがうまくいかないと――。

相手を思いやり、受け入れる器がない。

人間としての魅力がみじんもない。  

 

仕事でミスをすると――。

こんな失敗をするなんて、あり得ない。

無能な人間だと証明しているようなものだ。  

 

周りの人に相談すると、「えっ、何のこと?」と驚かれたり、「そんなこと、気にすることないよ」と励まされたり。

気に留めるほどでもない、ほんのささいなことでも、私の自責の念は暴走するのです。  

 

自己否定の思いもふくれあがる

自責の念が騒ぎ出すと、今度は、私の心の中にある、責められてガッカリし、嘆き悲しむ部分がふくれあがります。  

 

やっぱり私は要らない人間なんだ!

生きている価値がない人間なんだ!  

 

嘆き悲しむ部分が、とことん自己否定を始めるので、あり得ないほどの苦しみがやってきます。

文字通り、地獄の業火で焼かれるような苦しみ。  

 

分からない人には、全く分からない。

でも、分かる人には、手に取るように分かる苦しみ。  

 

当たり前のことですが、自分自身から逃げることはできません。

私を責めさいなむ声は、どこへ行っても付きまといます。  

 

気力はそがれ、ひどいときには、解離症状(現実感覚が薄くなる)が出てしまう。

対人恐怖の症状も出て、人と関わるのが怖くて、避けてしまう。  

 

高校生のころから、こうした症状に苦しんできた私。

それでも、苦しみから逃れたい、心穏やかな日々を送りたいという願いが捨てられません。  

20代半ばで、大学の心理学科に入り直し、自己探求の日々をスタートしました。

 

自責の念の背景にあるもの

私自身のことを、とことん責める「内なる声」は、私の母の言動に似ています。

母は、母の望み通りにならない私を叱りつけ、気が済むまで言い募るところがありました。

 

私のことを心配して、私に良い人間になってほしかったという母の願いは分かります。

ですが、叱る以外のバリエーションがなかったので、私はダメ出しをされ続けているようにしか感じられなかったのです。

 

幼い私は、ふがいない自分にガッカリするばかり。

だからこそ、「立派な人間になって、母に認められたい」という願いを抱き、その願いを実現するために、私自身を鼓舞する部分(パーツ)を生み出したようです。

ただ、自分自身を鼓舞する方法として、母のやり方を、そっくりそのまま、取り入れてしまったため、自分で自分の首を絞めるような状態になっていました。

 

対応するにはエネルギーが必要

 

 

長年にわたる自己探求の結果。

苦しい思いをやわらげるために、「自責の念と、嘆き悲しむ部分の両方に対応すれば良い」ということが分かってきました。  

 

自責の念を静かにする。

自分の存在を否定するほど、嘆き悲しんでいる部分(内なる子ども)をケアする。

自責の念も、嘆き悲しむ部分も、両方とも静かなときは、肯定的な言葉をかけていく。  

 

でも、疲れているとき、体調がかんばしくないとき。

セルフケアをする気力も体力も、残っていないことがあります。  

 

かといって、放置すると――。

自責の念が暴走し、自己否定の思いも強まり、心身ともに削られてしまうのです。  

 

自責の念に苦しんでいない人が羨ましい。

なんで、私ばっかり、こうなんだろう。  

 

嘆いていても、始まりません。

低出力でも、自責の念に対応できる方法を模索していくことにしました。

 

※自責の念を抑えるコスパの高い方法に、関心のある方は、こちらもどうぞ。

 

※自責の念を簡単なタッピングで消す方法を試してみたい方は、こちらもどうぞ。

 

※タッピングでも消えない自責の念を静かにする方法について、もっと知りたい方は、こちらもどうぞ。

 

※嘆き悲しむ「内なる子ども」を慰める方法について、詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。

 

※自分自身に肯定的な言葉をかけていく方法に興味のある方は、こちらもどうぞ。

 

自責の念を低出力でケアする方法

 

 

試行錯誤、悪戦苦闘を重ねるうちに――。

私は、自責の念が大きくならないような、低出力でも使えるセルフケアの方法を見つけました。

 

どれも簡単な方法ですし、多くの人が「ストレス解消法」として、無意識のうちに実践している方法かもしれません。

ですが、自責の念が強い私は、あえて意識して、こうした方法を使っているのです。

 

方法①:代わりに別のことをする

そこまで差し迫ってはいないけれど、じっくりセルフケアに取り組むほどのエネルギーがないとき。

私は、その日にあった嫌なことを思い出す代わりに、別のことをしています。

嫌なことを思い出し、自責の念が発動するのを避けるのです。

 

楽しいことに意識を向ける

疲れているとき、気力のないときでも、簡単に取り組める「楽しいこと」をして過ごします。

 

私は、アニメやドラマを観るのが大好き。

特に、非現実的な設定のアニメを見ていると、夢中になれます。

 

私の場合、電車の中、最寄駅から歩いて帰る道すがら、スマホでアニメを鑑賞します。

読書も嫌いではないのですが、疲れているときは、本を読む気力も残っていません。

アニメは受け身で楽しめるし、その世界観に没頭できるので、お手軽です。  

 

今起きていることに意識を向ける

電車が混んでいるとき、アニメを見る気力すらないとき。

電車の中の音、揺れる感じ、人とぶつかる感覚などを、目をつぶって感じていきます。  

 

私の場合、お風呂に入っているときは、自責の念が発動しやすいので、要注意。

頭や身体を洗うときの腕の動き、洗われている頭や身体が受けている刺激などに、意識を向けます。

頭を結構な力でゴシゴシ洗っているのに気づき、ちょっとおかしくなったり。

温かいお湯につかって、身体がホッとする感覚を味わったり。

 

今起きていることに意識を向けることは、「マインドフルネス」と呼ばれています。

日頃からマインドフルネスに取り組んでいると、心が整っていくので、オススメです。

 

※生活に「マインドフルネス」を気軽に取り入れることについては、こちら。

 

方法②:四の五の言わずに寝る

一般的なストレス解消法をいろいろと試してみても、驚くほど効果が得られなかった私。

そんな私が、自責の念の暴走を抑え、自己否定の思いで心身を削らないために行きついた方法は――。  

四の五の言わずに寝る。  

 

自責の念が暴走しない人にとっては、帰宅後に趣味を楽しむなど、リラックスした時間を過ごすのは大切なこと。

ですが、自責の念が暴走しやすい私は、自責の念が強まる前に寝るしかありません。  

 

帰宅したら、サクッと夕飯を食べ、さっさと風呂に入り、とっとと寝る。

気持ちがザワザワして、「危ないな」と感じるときは、夕食は歩き食べ、入浴はキャンセルして、早々に布団に入ります。  

 

布団に入ってから、その日にあった嫌なことを思い出すと、自責の念が動き始めるため、要注意!

自責の念が活発に動き出すと、「自分はダメな人間!」という思いが強まり、眠れなくなります。  

それどころか、死にたい気持ちが強まってくることさえありました ※1。

 

そのため、布団に入ったら、自責の念が騒ぎ出さないよう、ひたすらに数を数えます。

寝てしまえば、翌朝、少しスッキリして、気持ちが軽くなるのです。

入浴や洗い物など、前の晩にできなかったことは、起きてから取り組みます。  

 

アホみたいに簡単な方法ですが、低出力でもできるし、効果はバツグン。

今でも、心身ともに弱っているなあと感じるときは、さっさと寝るようにしています。

 

※1:死にたい気持ちが強いときは、一人で抱え込まず、身近な人や、相談窓口、医療機関に頼ってください。

 

自責の念に対処するコツ

今回は、自責の念を発動させないセルフケアのうち、疲れているときでも低出力で取り組める方法について、お伝えしました。

 

長年、自責の念に取り組んでいると、思うことがあります。

自責の念は、幼い子どもと似ている感じがする。

 

大泣きして暴れると、幼い子どもはスッキリするかもしれませんが、対応する大人はヘトヘトに――。

幼い子どもが、大泣きしそうになる前に、寝かしつけたり、気を逸らせたりするイメージです。

 

ただし、ここでご紹介した方法は、自責の念が暴走するのを抑える、応急処置のようなもの。

自責の念そのものが、静かになっていく訳ではありません。

元気なときに、根本的なセルフケアにも取り組んでいくことをおすすめします。  

 

自責の念に、一人で対応し続けて疲れてしまったあなたへ

疲れているときほど、自責の念は騒ぎ出す。

それなのに、セルフケアをする気力も、体力も、残っていない。

そんな夜を、一人で乗り越えてきたのではないでしょうか。

 

まずは、話してみるだけで構いません。

自責の念が騒ぎ出す夜を、自分なりの工夫で、何とか乗り切ってきた。

それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。

「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。

 

私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、あなたを責め続ける心の部分(パーツ)にも、責められて嘆き悲しんでいる心の部分にも、それぞれに丁寧に向き合っていきます。

 

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「もう少し読んでから考えたい」という方は、こちらもご覧ください。

 

※自省の念そのものを、構造から理解したいかたへ。

 

※日頃から自分に優しい言葉をかけて、セルフケアを実践することに興味がある方へ。


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