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自分の才能を素直に認められない心の中に植えつけられたもの

才能診断テスト(ストレングス・ファインダー)の結果を見ても、自分の才能を素直に認められなかった私。

ですが、試行錯誤、悪戦苦闘を重ねた結果、自分の才能が好ましく感じられるようになりました。

その体験を経て、自分の才能を素直に認められないことの背景にあるものについて、考えてみました。

 

自分の才能にガッカリする

 

私には、こんなつまらない資質しかないんだ。

 

「ストレングス・ファインダー(クリフトンストレングス)」の結果を見たとき、最初に感じた印象でした。

 

ストレングス・ファインダーは、アメリカの調査会社、ギャラップ社が開発した「才能診断テスト」。

Web上で、177の質問に答えると、自分の才能を表す「資質」を知ることができます。

 

しかも、ギャラップ社が言うところの「才能」とは。

自然と出てくる考え、感情、行動

やっているときに楽しい、やるのが得意と思えること。

普段、意識しなくても、やりがちなこと。

 

才能は、優れた一部の人間だけがもっているものではなく、誰でも持っているものなんです。

自己否定の激しい私にも、希望の光が差してきます。

 

私には、どんな資質(才能)があるんだろう。

ワクワクしながら、ストレングス・ファインダーの結果に目を通したのですが。

 

強いものから順に並んだ34の資質を眺めると、上位資質(上位にある10前後の資質)に偏りがある。

4領域※1がまんべんなくあるのではなく、緑(戦略的思考力)と水色(人間関係構築力)ばかり。

なんて、バランスが悪い。

※1:ストレングス・ファインダーで明らかになる34の資質は、4つの領域(実行力、影響力、人間関係構築力、戦略的思考力)に分類されています。

 

それに、自己確信とか、分析思考とか、着想とか、カッコイイものがない。

私の仕事である心理カウンセラーに必要な、回復志向もない。

ありきたりで、パッとしない資質ばかり。

 

自分の才能が分かるテストだから、前向きな気持ちになるかと思いきや。

自分の才能を素直に認めることが難しく、気落ちするばかりだったのです。

 

私ほど極端ではなくても、「自分の才能(資質)は、ありきたりで、パッとしない」と気落ちする方がいるのではないでしょうか。

 

※ストレングス・ファインダーについて、詳しくはこちら。

 

自分の才能を素直に認められない背景にあるもの

 

私自身、自分の才能がつまらないと思う背景にあったのは。

「素晴らしい自分、理想的な自分でありたい」という強い願い。

 

誰にでも「理想的な自分でありたい」という思いがあるのではないでしょうか。

ですが、「理想的な自分」とのギャップが大きいと、現実的な自分の才能(資質)を素直に認めることができないのです。

 

果たして、「理想的な自分」とは、何でしょう?

 

親から取り入れたもの

たいていの場合、「理想的な自分」は、親の影響を受けて形作られます。

 

幼い子どもにとって、親は、物理的にも、精神的にも、絶対的な存在。

幼い子どもは、「親に褒めてほしい」という願いのもと、親が「良い」とする価値観を、自分の中に取り入れていくのです。

 

ですが、親の「良い」という基準は、一律ではありません。

親自身の生い立ちや精神状態も影響しています。

 

たとえば、私の母の場合。

母が溺愛する息子(弟)がすることは、大目に見るけれど、私が同じことをすると、「悪い」になる。

母の不安が高まると、八つ当たりの対象であった私の言動は、「悪い」になりがち。

 

私の母が、精神的に不安定であったために、「良い・悪い」の基準が偏っていたのですが、幼い私に分かるはずもありません。

幼い私は、「あり得ないぐらい素晴らしい人物にならないと母に認められない」と信じ込み、「理想的な自分=世界一の超人」となってしまったのです。

 

私ほど極端ではなくても。

親の価値観を取り入れて形作られた「理想的な自分」は、現実にそぐわない可能性があるのです。

 

世間から取り入れたもの

年齢が上がるにつれ、私たちは、世間一般で「良い」とされる価値観を取り入れるようになります。

 

自分より優れた何かをもった人が、周囲の人たちから評価される姿を見るとき。

自分もそうなりたいと願うのは、自然なことです。

メディアの影響もあるでしょう。

 

ですが、「良い」とされる価値観は、生まれ育った時代や地域によって、変化していきます。

「良い」という価値観は、絶対的なものであるようでいて、意外といい加減なものなのです。

 

たとえば、親や教師が子どもに体罰をおこなうことについて。

昭和の時代、しつけの一環として、「良いおこない」とされていました。

一方、令和の時代、大人から子どもに対する暴力は、「悪いおこない」として禁止されています。

 

そんな訳で、世間の価値観を取り入れて形作られた「理想的な自分」もまた、現実にそぐわない可能性があるのです。

 

心の中に植えつけられたものとは

親の価値観、世間の価値観。

これらは全て、「他者から植えつけられた価値観」です。

 

とはいえ、親や世間が提示する「良い」という基準が、間違っている訳ではありません。

世の中で無難に生きていくための基準を、親や世間から学び、早い段階で社会に適応することができるというメリットがあるのです。

 

自分の才能(資質)に、ガッカリしてしまったというあなた。

もうお分かりでしょう。

 

あなたは、親や世間から、心の中に植えつけられた価値観にとらわれています。

そして、その価値観から形作られた「理想的な自分」から、現実の自分が外れているように感じられ、自分の才能にガッカリしてしまうのです。

 

特に、私のように、親が自分を認めてくれた、褒めてくれたという経験に乏しい場合。

親に認められたいがゆえに、「理想的な自分」の姿が、どんどんレベルアップしていきます。

そのため、自分の才能とのギャップが大きくなり、素直に認めることができなくなるのです。

 

自分の才能を認めるために大切なこと

 

自分の才能を認めるために大切なことは、

親や世間によって、心の中に植えつけられた価値観から解放されること。

 

まずは、「理想的な自分」の姿がどのようなものか、丁寧に見ていきましょう。

私の場合は、オールマイティに何でもそつなくこなしながら、ずば抜けた能力を持っていること。

冷静に振り返ると、非現実的にも、ほどがありますよね。

 

そして、その「理想的な自分」が、いつ頃、誰に植えつけられた価値観によって作られたのか、じっくり考えてみましょう。

私の場合は、幼いころ、母によって植えつけられた価値観。

冷静に振り返ると、「精神的に不安定な母が言ったことなんだから、当てにならないんじゃないかな」と思えてきます。

 

育つ過程の中で、心の傷となるような出来事を体験していなければ。

自分に起きていることに気づくだけで、親や世間に植えつけられた価値観から距離を取ることができます。

 

どうしても、自分の才能を認めることができない場合は、

育つ過程で、心の傷となるような出来事を体験している可能性が高いです。

 

その場合は、あなたの心に優しく触れていき、心の傷を癒していきましょう。

一人でおこなうことが難しい場合は、心の専門家の助けを借りるという方法もあります。

 

私の場合は、専門家のサポートを受け、セルフケアをおこないながら、自己探究に励むうちに。

心の傷が癒されていき、自分の才能が好ましく感じられるようになりました。

自分を理解し、自分を受け入れることができると、自分の才能を素直に認めることができるのです。

 

あなたには、あなたにしかない才能があります。

異世界転生の物語がはやっていますが、あなたの人生は一度きり。

あなた自身の才能を認め、最大限に活かしながら、人生を送っていきましょう。

 

 

自分の才能を素直に認められない背景には、親や世間一般から植えつけられた価値観や、それによって生じた「理想的な自分」の姿があるということについてお伝えしました。

自分に起きていることに気づくこと、そして、心の傷があれば、それを癒すことが、自分の才能を認めることにつながります。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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