自分の才能を認められない理由と向き合う方法

2025年11月25日

才能診断テスト「ストレングス・ファインダー」の結果を初めて見たとき、私は素直に自分の才能を認めることができませんでした。

期待していたはずなのに、出てきた資質を眺めるほど、気持ちは落ち込んでいく。

「私には、こんなつまらない才能しかないの?」

そんな失望が、胸の中に広がっていきました。

しかし、時間をかけて自己理解を深め、心の傷と向き合いながらセルフケアを続けるうちに、「自分の才能って悪くないかも」と思えるようになったのです。

今回は、私がその過程で気づいた、「自分の才能を素直に認められない背景にある心理」「自分の才能を認める方法」について、お伝えしていきます。

才能診断を受けてガッカリしてしまう理由

才能診断の結果にガッカリした私

ストレングス・ファインダーは、ギャラップ社が開発した「才能を可視化するためのテスト」。

私も、ワクワクしながら結果を開きました。

しかし、並んでいたのは“派手さのない”資質ばかり。

上位資質は、戦略的思考力や人間関係構築力の領域に偏っていて、

  • 分析思考
  • 着想
  • 自己確信

といった、私の中で「かっこいい」と思っていた才能は見当たりません。

さらに、心理カウンセラーとして必要だと思っていた「回復志向」さえ、上位にはありませんでした。

バランスが悪い、ありきたり、地味……。

自分の才能を知るはずのテストで、まさか落ち込むなんて、思ってもみませんでした。

しかし、振り返ってみると、ガッカリした理由は、「資質そのもの」ではありません。

本当の理由は――

“理想の自分”とのギャップが、あまりにも大きすぎた

からなんです。

※「ストレングス・ファインダー」について、詳しくはこちら。

「理想の自分」が大きすぎると、現実の自分を受け入れられない

誰にでも「こうなりたい」という理想像があります。

努力の源にもなる、大切な存在です。

しかし、その理想像が、非現実的にふくらんでいくと、

  • 等身大の自分
  • 生まれ持った資質
  • 自然に発揮している強み

といった“本来の私”が、見えにくくなります。

まるで、理想像という巨大なライトに照らされて、現実の自分がかすんで見えるような感覚です。

「理想の自分」が作られる背景にあるもの

「理想の自分」は、親の価値観の影響を強く受ける

理想像が大きくなってしまう背景には、幼少期の親との関係が影響していることが多いです。

子どもにとって、親は絶対的な存在。

褒められたい、認められたいという思いから、親の「良い・悪い」をそのまま取り入れます。

私の場合、母は精神的に不安定で、私だけが過剰に否定されることが多い環境でした。

弟が同じことをしても許されるのに、私だけが怒られる。

そんな日常の中で、

「人並みではダメ。あり得ないほど素晴らしい自分でなければ、愛されない」

という極端な価値観が心に刻まれたのです。

そんな“超人的な理想”を掲げていたら、現実の才能を見たときにガッカリするのは、当然でした。

世間の価値観も「理想の自分」を強化してしまう

大人になるにつれ、社会で評価される人物像を取り入れるようになります。

・優秀さ
・効率性
・特別な才能

これらは、時代や地域の影響を強く受ける、“外部の価値観”です。

本来の自分とは関係がないのに、いつのまにか、「これが正解」と信じてしまいます。

しかし、こうして形作られる理想像は、あなたの本質とは無関係。

むしろ、自然な才能を覆い隠してしまうことさえあります。

自分の才能を認め、活かすために

自分の才能を認められない自分に向き合う

では、自分の才能を素直に受け入れるには、どうすればよいのでしょうか。

①「理想の自分」を丁寧に見つめる

まずは、自分の中にある理想像を言語化してみましょう。

私は、何でも器用にこなし、ずば抜けた能力を持つ、“超人”のような理想を抱えていました。

文字にしてみると、「あまりに非現実的だな」と気づきます。

②その理想が“誰の価値観”から来ているのか探る

親の影響かもしれないし、世間の価値観かもしれません。

「これは、本当に私の望み?」と自分に問いかけると、植えつけられた価値観と、心からの願いが、区別しやすくなります。

③もし才能を認められない苦しさが強いなら、心の傷が隠れていることも

自己否定が強すぎて、どうしても自分の才能を受け入れられない場合。

幼少期に経験した心の痛みが影響している可能性があります。

その場合は、専門家の助けを借りたり、セルフケアで心の傷に優しく触れていくことが大切です。

私自身も、専門家のサポートを受けながら自己探究を続けたことで、ようやく、等身大の自分を受け入れられるようになりました。

自分を理解すると、才能は自然と輝き始める

育った環境や心の仕組みを理解し、自分を大切に扱えるようになったとき、初めて才能が好ましく感じられるようになります。

才能は“特別な人だけにあるもの”ではありません。

誰の中にも、必ずその人ならではの資質があります。

異世界転生の物語が流行していますが、あなたの人生は一度きり。

自分の才能を認めて活かしながら生きることができれば、人生の景色は確実に変わっていきます。

もし今、

  • 自分の才能をどうしても好きになれない
  • ストレングスファインダーの結果に落ち込んでしまう
  • 理想の自分が離れず、苦しさを感じている

という状況があるなら、そこには、“心の背景”が必ずあります。

ひとりで抱え込みすぎず、必要であれば専門家の力を借りてみてください。

私のセッションでは、

  • 心の傷にやさしく触れながら、癒していくこと
  • 植えつけられた価値観から、自由になるプロセス
  • あなた本来の才能を見つけて育てるサポート

を大切にしています。

「自分を理解しながら、より生きやすくなりたい」
そんな方のお力になれたら嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

あなたの才能が、これからの人生の中で、自然に輝いていきますように。

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