苦しい思いから抜け出せない自分と他人を比べても意味がない【私が自分を生きるまで⑱】

2026年9月17日

母から否定的な言葉をかけられて育ち、「自分は要らない人間だ」と信じ込んで生きてきた私。

生きづらさを解消し、「自分を生きる」ために、自己探究を重ねていきます。  

 

「愛される価値はない」と思い込んでいた私でしたが、自己探究の過程で、両親から愛情を受けていたことに気づきました。

そのことで、親離れしたような、晴れ晴れとした心境になったものの――。

今度は、自分を責めることがやめられない自分を、他人と比べて苦しむようになったのです。  

 

今回は、自責の悪循環から抜け出せない自分を他人と比べて苦しんでいた私が、自分の在り様を受け入れるしかないと気づいた、そのときの出来事について、お伝えします。  

 

苦しい思いの真打は、自分自身だった

 

 

苦しみから解放されると思っていたのに

母からひどい扱いを受けてきたけど、私は、母から愛されていた。

父からも、無条件の愛をもらっていた。

苦しんで亡くなった母だったけれど、今は、愛する夫(私の父)と、天国で幸せに暮らしている。

 

自己探究を重ねる過程で、そうしたことに気づき、私は、親離れしたような、晴れ晴れとした心境になりました。

 

これで、私の問題は解決し、苦しみから解放される。

ようやく、私にも、心穏やかで健やかな日々が訪れるに違いない。  

 

そんな風に思っていたのですが――。

見当違いも、はなはだしい!  

 

心穏やかで健やかな日々なんて、せいぜい1~2ヶ月程度。

徐々に、モヤモヤと嫌な気分が立ちのぼってくるのです。  

 

自分を責める声が聞こえてくる

いったい、どういうこと!?  

 

困惑しながらも、自分の心の中で起きていることに意識を向けてみました。  

 

すると――、

理想の人物になれない自分を嘆き悲しみ、自分を責める声が聞こえてくるのです。  

 

私は、自分を責める声に耳を傾けてみました。

 

「親から愛されている」と、早くから気づいている人は、苦しみを抱えることなどない。

そもそも、親から厳しい言葉をかけられても、折檻を受けても、自分を責めることなく、自分らしく、地に足をつけて暮らしている人がいる。  

それなのに、私は、「自分はダメ人間」と思い込んで、同じところで、足踏みするばかり。

成長も進歩も、ありはしない!  

 

私の心の中に、確固として、今の私の在り様を許さない私がいるのです。  

 

苦しい思いを作り出しているのは、やっぱり、私自身。

そして、自責の悪循環から抜け出せない自分を、他人と比べて苦しむようになりました。  

 

※母から愛されていたと気づいたことについて、もっと知りたい方へ。

 

※両親の死を受け入れるために必要なことについて、詳しく知りたい方へ。

 

生き延びるために必死に頑張る幼い私

 

 

苦しみを生む存在

私自身のことを嘆き悲しんでいるものの正体は――。

私の心の中にいる、小さな女の子。

インナーチャイルド(傷ついた子ども)とも言えます。  

 

この子は、「良い子になりたい」という切なる願いを持っていて、そうならない自分を嘆き悲しんでいるのです。  

 

この小さな女の子が嘆き悲しむほど、私の苦しみが大きくなっていきます。

 

幼少期の体験から生まれたシステム

思い返せば、私が3~4歳のころ、母は嫁姑問題で心が折れ、行き場のないイライラを私にぶつけるようになりました。

母自身、つらい生い立ちを抱えており、自分一人で感情を処理することが難しかったのでしょう。  

 

母から、理不尽な扱いを受ける、幼い私。

「私が悪い子だから、ママに怒られるんだ」と信じ込む。

「このまま、ママに嫌われたら、死んじゃうかもしれない」と怖れる。

「だったら、良い子になって、ママに好かれて、生き延びるしかない!」と決意する。  

 

母に好かれるような素晴らしい人間になって、生き延びるために――。

自分を叱りつけ、矯正しようとするシステムが出来上がったのです。

 

小さいときは、生き延びるために、必要なシステムだったかもしれません。

でも、すっかりいい歳のおばさんになっている今では、そんなもの、必要ありません。

それなのに、「必要ない」ということが、頭では理解できても、なかなか腑に落ちないのです。  

 

セルフケアに取り組むと自責が始まる

自分を責める声を小さくするために、セルフケアが大切なことは分かっています。

心の中にいる小さな女の子の声に耳を傾け、気持ちに共感し、優しい言葉をかけるというイメージワーク。

これを、セルフケアとしておこなうのです。

 

このセルフケアを、ひたすらおこなっていけば良いのですが――。

セルフケアを始めると、自分を責める声が聞こえてきます。

 

他の人は、そんなに何回もやらなくても、心が解放されていく。

何回もやらなければいけないのは、私がダメな人間だから。  

 

自分を責める声で頭がいっぱいになると、セルフケアに取り組む意欲が削げてしまいます。  

 

※自分を責めまくる私がたどりついたセルフケアの方法に、関心がある方は、こちらもどうぞ。

 

自分の在り様を受け入れるしかないと気づく

 

 

「ハコミセラピー」で無意識にあるものを探る

このやりきれない状況を、「ハコミセラピー」の個人セッションで見てみることにしました。  

「ハコミセラピー」とは、「マインドフルネス」を使った心理療法。

心と身体の両方に働きかけていきます。  

 

ゆっくりと呼吸をしながら、目をつぶり、「今この瞬間」に起きていることに意識を向けていく、「マインドフルネス」の状態になると――。

自覚できる意識(顕在意識)の覚醒が、ゆっくりと低下していきます。

すると、普段の生活では意識していないけれど、無意識の中に眠る大切なものが、浮かび上がってくるのです。  

 

幼い私の姿が浮かび上がる

ハコミセラピーの個人セッションで、マインドフルネスの状態になったとき――。

私の心の中に、忘れていた思い出の1シーンが浮かび上がってきました。  

 

幼い私、なおちゃんが、道路を走っている。  

 

あれは、私が保育園年長か、小1のころ。

母、私、弟が乗っていた車が、走行中に横から追突され、3mほど下にあるリンゴ畑に落ちてしまったのです。  

 

私と弟は、無傷でした。

ですが、運転していた母は、ハンドルに身体を強く打ちつけ、フロントガラスの破片を全身に浴び、ぐったり。

母は、近くに住む人に助けられ、リンゴ畑のそばのお宅で、救急車を待っています。  

 

幼い私は、「ママを助けるんだ!」と思いながら、母がいるお宅の前の道路を、全力で往復していました。

大人の私から見れば、何の意味もないこと。

幼い私、なおちゃんがどんなに走り回っても、母の助けにはならないからです。  

 

幼い私の持ち味に気づく

ふと、思いつき、大人の私は、イメージの中で走っているなおちゃんに声をかけてみました。  

 

なおちゃん、すごい勢いで走ってるんだね。  

 

すると、なおちゃんは、大人の私の前を通る度に、走るスピードをちょっと緩め、私を見上げるようにして、いろんなことを言っていきます。  

 

なおちゃんのエネルギーは、普通の人の3倍。

イノシシより、猪突猛進。

なおちゃんの勢いは、誰にも止められない。  

 

なおちゃん、つまり、幼い私の姿を見るうち、気づいたことがあります。  

 

私は、もともと、生きるエネルギーというか、パワーが強いみたい。

それに、猪突猛進で、柔軟に対応することが苦手。  

 

だから、「母に嫌われたら生きていけない」と信じ込むと、その考えをものすごい力で握りしめ、やすやすと手放すことができない。

しかも、理想の人物になれない自分を、あり得ないほど猛烈な勢いで、一生懸命、責め、嘆き悲しんでしまう。  

 

持ち味がもたらすメリットもある

とはいえ、人生プラスマイナスゼロ。

 

無駄にエネルギーが高くて、猪突猛進なお陰で、実生活では、やってみたいことを実現してきました。

  • 実家を出たい一心で、勉強に励み、大学進学を機に、一人暮らし生活をゲット。
  • 心理学を学ぶため、仕事を辞め、大学に学士入学し、大学院にも進む。
  • 心理カウンセラーとして働き、臨床心理士、公認心理師などの資格を取得。
  • 34歳で死ぬ人生しか思い描けなかったのに、婚活に励み、結婚して、息子を出産。  

 

私には、私の持ち味があるし、他の人には、他の人の持ち味がある。

比べても、意味がない。

自分の在り様を受け入れるしかない。

私の場合、問題の解決も、人の3倍はかかると思って、気長に取り組むしかないなあ。  

 

元気に走り回る、おバカだけど、健気な、なおちゃんの姿を見ることで、腹をくくることができました。  

 

頭で考えても、堂々巡りになることって、ありますよね。

ですが、自覚できる意識(顕在意識)に、ちょっと休んでもらい、無意識にあるものとつながることで、新しい理解が生まれます。

自分に必要なものは、自分が知っているんです。

 

とはいえ、この気づきも、たった一人で得られたものではありません。

ハコミセラピーのセッションという、安心できる場と、導いてくれる人がいたからこそ、無意識の声にたどり着けたのです。

 

一人で頑張らなくても大丈夫

「良い子にならなきゃ」と、自分を叱りつけ、矯正しようと頑張り続けてきた幼い私。

その思いを手放すのは、頭で理解するだけでは難しく、一人で向き合うと、また自分を責める堂々巡りに陥ってしまうこともあります。

 

まずは、話してみるだけで構いません。

長い間、一人で抱えてきた。

それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。

「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。

 

私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、あなたの中にある「頑張り屋の部分(パーツ)」の声にも、そのまま耳を傾けながら、一緒にひも解いていきます。

 

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「もう少し読んでから考えたい」という方は、こちらもご覧ください。
 

※続きはこちら。とらわれ続けてきた「母の呪縛」が意味を失う日が訪れました。その後の自己探究のプロセスが気になる方へ。


※「ハコミセラピー」について、詳しく知りたい方へ。

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