自分を変えなくても生きづらさが解消する理由|心の中の『パーツ』が教えてくれたこと

2026年7月12日

どんなに頑張っても、また自分を責めてしまう。

人と関わるのが怖くて、輪に入れない。

「自分を変えなければ」と思うのに、変われない。

 

そんな苦しさを、繰り返していませんか。

実は、自分を根本から変える必要は、ありません。

 

心の中に「暴走しているパーツ」がある限り、どれだけ頑張っても苦しさは続きます。

でも、そのパーツが安心感を得ると、自然と役割が変わっていくのです。

 

この記事では、私自身の自己探究から見えてきた「心は集合体」という認識と、生きづらさが解消していったプロセスについてお伝えします。

 

「自分を変えなければ」と思い続けた日々

 

 

幼いころから周囲との間に違和感があり、高校生になってから生きづらさを感じるようになりました。

 

自分のことが好きになれない。

他の人と話をするのが怖い。

 

その根本には、母との関係があると気づいていました。

母は、私が幼いころから、事あるごとに出来の良い弟と私を比べて、頭ごなしに罵倒してきたからです。

 

「心軽やかな日々を送りたい」という切なる願いのもと、自己探究を重ねていくと、母への怒りがおさまり、苦しみの根源は自分の中にあることが分かってきました。

 

自分を責め、自分を否定する部分。

それがあるから、苦しくなるのです。

 

しかも、私の場合、自分を激しく否定する傾向が強くなると、対人恐怖に近い感情が生まれます。

周りの人とうまく関われないと、そのことで、さらに自分を責めてしまう、という悪循環。

地獄の業火で焼かれるような苦しみを味わいます。  

 

あまりの苦しさを何とかしたくて。

心軽やかな日々を送ってみたくて。  

 

必死の思いで自己探求を重ねていくと、見えてきたものがありました。  

 

心の中にいる「パーツ」が、生きづらさを作り出していた

 

 

自己探究を重ねていくと、「心は集合体」という認識にいたりました。

つまり、「心の中にはいくつもの存在(パーツ)がある」ということです。  

 

私自身、自分の心の中に、いくつかのパーツ(キャラクター)があることを認識するようになりました。

各々のパーツの年齢、姿かたち、役割など、事細かくイメージし、じっくりと観察を重ねていきます。

すると、いくつかのパーツが、互いに影響し合って、自己否定や対人恐怖を生み出していることに気づきました。  

 

自己否定や対人恐怖を生み出す、主要なパーツは、以下の通りです。  

 

タカハシさん

「タカハシさん」は、指示を飛ばし、ダメ出しをする、20代~30代の厳しい女性。

私の母の分身みたいな存在。  

 

「完璧な人間になること」を命題にかかげ、常に目を光らせている。

何かに取りかかろうとすると、「ああせい、こうせい、ああすべき、こうすべき」と、無理難題に近いような指示を出す。

指示通りの行動が取れなかったり、素晴らしい結果が出せなかったりすると、「それはダメ、あれはダメ、全然なってない、何をやってもダメ!」と、叱責をくり返す。  

 

たとえば、人と関わるとき。

タカハシさん:相手を楽しませるような会話をしないといけない。相手の気に入る話題をふらないといけない。

 

私が、相手の気に入る話題が分からなくて、まごまごしていると。

タカハシさん:気の利いたことの1つも言えないなんて、本当にバカ丸出し。

 

焦りながら、相手に話しかけると。

タカハシさん:笑顔がぎこちない。そんなだから、相手に嫌われる。生きているだけで、人の迷惑になる。  

 

「タカハシさん」が考える「理想的な行動」が取れないと、激しいダメ出しが発動!!

自己否定が激しくなるのはもちろん、人と関わるのが怖くなります。  

 

ソルジャーなお

「ソルジャーなお」は、11~12歳ぐらいの少年兵。

自分を攻撃する敵がいないか、常に警戒をおこたらない。

敵を発見したら、攻撃するか、撤退するか、関係を断つ(心の中で相手の存在を切り捨てる)。  

 

常に周囲を警戒しているので、相手に気を許すことが難しい。

一方、スパイのように良い人を演じ、相手の攻撃をかわそうとするため、相手と表面的な人間関係しか築けない。  

 

「ソルジャーなお」が活躍すると、誰かと一緒にいるときに、常に不安がつきまといます。  

 

きいちゃん

「きいちゃん」は、いつも不安におびえている3~4歳ぐらいの女の子。

思い通りにならないことがあると、「やっぱり私は要らない子!」と、猛烈に嘆き悲しむ。

嘆き悲しむ「きいちゃん」は、私の心の全領域を支配するほどに大きくなり、地獄の業火で焼かれるような苦しさにさいなまれる。  

 

「きいちゃん」は、おそらく、「インナーチャイルド」と呼ばれる「傷ついた子ども」です。

「きいちゃん」は、母から罵倒され続けてきたことに深く傷ついている一方で、「母に認められたい。母の笑顔が見たい」という切なる願いを抱いています。  

 

そんな「きいちゃん」は、「タカハシさん」の言動に傷つき、「ソルジャーなお」の働きで孤独を感じ、「やっぱり私は要らない子!」という思いを、さらに強めてしまうのです。  

 

「パーツ」が安心感を得ると、役割が変わっていった

 

 

「タカハシさん」も、「ソルジャーなお」も、なんでそんな余計なことをしているんだ、って思いますよね。

ですが、自己探究を重ねていくと、二人とも、「きいちゃん」を守りたいと思って奮闘していることが見えてきました。  

 

「タカハシさん」は、「きいちゃん」が幸せになることを、切に願っています。

ただ、「理想的な良い子」になれば、みなから愛され、幸せになると思い込んでいるだけ。

それに、「先回りして指示を出し、失敗を防ぐ。叱責することで子どもの行動を改善する」というやり方しか知らない。

私の母と同じことをしています。  

 

「ソルジャーなお」も、同じ。

「きいちゃん」の幸せのために、敵を警戒し、敵を発見したら対処しているだけ。

それ以外の方法を知らないのです。  

 

ですが、自己探究を重ねるうちに、「タカハシさん」「ソルジャーなお」の役割が変わっていきました。  

 

タカハシさんの変化

 

有無を言わさぬ指示というより、「提案」というニュアンスに変わる。

しかも、提案は、無理難題ではなくなり、常識の範囲にとどまっている。

思い通りの結果が得られなかったときに、金切り声をあげて叱責することがなくなる。  

 

そして、私の言動が常識から外れていないか、チェックして、的確なアドバイスをくれる。

「法の番人」みたいな感じで、頼もしい存在に変わっている。  

 

「タカハシさん」は、母の思考の再体験(認知・思考的フラッシュバック)でもあったみたい。

簡単なタッピングを実践することで、理不尽な叱責がピタリと止まりました。

 

ソルジャーなおの変化

相手に対する警戒心がゆるみ、相手を「敵」と認識することが減ってくる。

次第に、疲れ知らずで、せっせと任務を遂行する実直さが、目立ってくる。  

 

私が、現実世界で、仕事、作業、家事をするときは、「ソルジャーなお」が大活躍!

休憩も取らずに黙々と働いてくれる、こちらも、頼もしい存在に変わっている。

 

「パーツ」の役割が変わっていったのは

「タカハシさん」「ソルジャーなお」は、そのまま、私の心の中に居続けています。

ですが、その役割が変わっていきました。

なぜ、変わっていったのでしょうか。  

 

「傷ついた子ども」を取り囲むパーツの役割が変わっていったのは。

「傷ついた子ども」が癒され、穏やかになることで、周囲のパーツたちが安心感を得たからです。  

 

そのままの自分でいい―「パーツ」が安心すれば、生きづらさは解消する

 

 

そのままの自分でも生きづらさが解消する

私自身、「なんか、変わったよね」などと言われるようになりました。

ですが、根本から別の人間になった訳ではありません。

私の心の中のパーツは、以前と同じように存在しているものの、安心し、警戒が解けることで、役割が変わっただけなのです。

暴走している状態がクールダウンして、通常運転に戻ったと言えるかもしれません。  

 

つまり、一見、自分の首を絞めているようなパーツが心の中にあっても、「悪者」ではありません。

暴走しがちなパーツは、大人のような印象でありながら、実は、とても幼い存在。

自分の中にある「小さな子ども」を守ろうとして、必死になっているだけ。

ある意味、見知った方法を「バカのひとつ覚え」といった感じで使い倒しているのです。  

 

ところが、心の中にいるパーツが安心感を得て、暴走がおさまると、そのパーツが成熟していきます。

以前とは違って、自分に優しいやり方で、自分を守ってくれるようになるのです。

すると、生きづらさが解消していき、心軽やかな日々を手にすることができるようになります。  

 

自分を根本から変える必要などなく、そのままの自分でいい。

安心感を与えていけば、自然と心の中にあるパーツの役割が変わっていく。

次第に、生きづらさが解消していく。  

 

とはいえ、私自身、まだまだ、「きいちゃん」が「やっぱり私は要らない子!」と悲しみ出し、苦しくなることがあります。

そうしたら、「心は集合体」という認識で、自分の心の中で起きていることに意識を向ける。

悲しんでいる「きいちゃん」に安心感を与えていく。 そんな地道なセルフケアを重ねています。

 

ただし、「どのパーツに働きかければいいのか」「安心感をどう与えればいいのか」。

これを自分一人で特定するのは、なかなかに骨が折れることです。

私自身も、ハコミセラピーの専門家と何度もセッションを重ねることで、ようやく「きいちゃん」の存在が見えてきました。

 

自分の心の中を一人で探ろうとすると、「タカハシさん」のような批判的なパーツが邪魔をして、深いところに辿り着けないことがあります。

安全な場で、専門家と一緒に探ることで、初めて見えてくるものがあるのです。

 

あなたの心の中にも、自分を守ろうと必死になっている「パーツ」がいる

「自分を変えなければ」と思い続けてきた。

でも、変わろうとするたびに、疲れ果ててしまう。

 

その苦しさは、あなたの意志の弱さのせいではありません。

心の中で暴走しているパーツが、あなたを守ろうとして必死に動いているだけです。

 

そして、そのパーツが安心感を得ると、自然と役割が変わっていく。

自分を根本から変えなくても、生きづらさは解消していくのです。

 

あなたの「パーツ」に、一緒に会いにいきませんか

まずは話してみるだけで構いません。

長い間、一人で抱えてきた。

それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。

 

「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。

 

私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」の自己探究セッションでは、マインドフルネスを用いたハコミセラピーのアプローチで、あなたの心の中にいるパーツの声に、安全な場でそっと触れていきます。

 

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※自責の念の三重構造を、もう一段深く理解したい方へ。

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