発達凸凹がある人に役立つ「ストレングス・ファインダー」
「ストレングス・ファインダー」は、アメリカ最大の調査会社ギャラップ社(GALLUP)が開発した、「才能診断」ツール。
この「ストレングス・ファインダー」は、発達凸凹※1がある人にこそ、役に立つツールなんです。
今回は、「ストレングス・ファインダー」が、なぜ、発達凸凹がある人に役に立つのかについて、お伝えします。
※1:「発達凸凹」とは、発達障害の特徴をもちながら、診断がつかない、診断基準を満たさない状態のことです。
「ストレングス・ファインダー」が発達凸凹のある人に役立つ理由
発達凸凹のある人にとって、「ストレングス・ファインダー」が役に立つという、その理由は。
①発達凸凹がある人は、自分の「強み」を把握することが苦手。
②発達凸凹がある人は、数字やデータ、図表などで、分かりやすく結果が示されると、理解しやすい。
③発達凸凹がある人は、「得意なことを活かす」のが王道。
つまり、自分の「強み」を把握することが難しくても。
結果が分かりやすい「ストレングス・ファインダー」を活用すれば、自分の「強み」が明らかになる。
得意なこと(強み)を活かして生活することができる。
「強み」を意識しながら日々を送ることで、うまくいくことが増え、「自分はこのままでいいんだ」という心境にいたる!
では、「ストレングス・ファインダー」が発達凸凹のある人に役立つ理由について、それぞれ詳しく説明しますね。
※発達障害の種類や診断基準については、こちら。
※発達障害と発達凸凹の違いについては、こちら。
自分の強みを把握することが苦手
発達凸凹がある人は、「自分を客観的に見ることが苦手」、「第三者の視点をもつことが苦手」という特徴をもっています。
そのため、自分の強みを見つけることに苦労します。
それに、一度、「自分は、こういう人間!」と思うと、「自分の考えを変えることが難しい」。
たとえば、
- 「自分には、強みなんてない」と思い込むと、だれが何を言っても、「自分はダメな人間」で押し通してしまう。
- 一方、「自分の強みは、これ!」と信じてしまうと、ほかの人から違うと指摘されても、「自分の強みは、これ!」と言い張ってしまう。
頑固なのではなく、 視点を変えて物事を見ることが苦手なのです。
さらに、発達凸凹がある人には、「自分が興味のないことに関心を向けるのが難しい」という特徴もあります。
だから、自分の「強み」や「弱み」に関心を向けないまま、放置してしまうことも多いのです。
そういった訳で、発達凸凹がある人は。
自分の「強み」をきちんと理解しないまま、日々を過ごしがち。
でも、自分の「強み」をきちんと知らないまま、日々を過ごしているなんて、あまりにも、もったいない!
特に、自分に自信がもてない場合、自分の「強み」を知ることで、どれだけ励まされるか。
私も、自分の「強み」を知り、前向きになれました。
自分の「強み」は、知らなきゃ損です。
分かりやすく結果が示されると理解しやすい
発達凸凹がある人は、「抽象的なことを言われるだけだと、理解しづらい」という特徴があります。
裏を返せば、数字やデータ、図表などがあったり、表現が具体的だったりすると、ぐっと理解が促進されます。
私自身、大学で心理学を学んでいたとき。
いろいろな検査(知能検査、心理検査など)を授業の一環として受けたのですが、結果がピンとこなくて。
一応、図表や数字がついているものもあるのですが、検査の結果が、なんとも抽象的なんです。
「ストレングス・ファインダー」は、違います。
自分の資質※2が、強いものから順番に表示され、数字がついている。
色分けされた図表もある。
資質のひとつひとつが具体的で、日常生活に直結している。
本当に分かりやすいのです!
※2:「資質」とは、たくさんの才能を34種類のカテゴリーに分けた集まりを指します。
ただし、資質に関する説明文は、英語を日本語に翻訳しているためか、「なんじゃ、この日本語は?」と思うところもあります。
それでも、一般的な検査やテストにはない分かりやすさが、「ストレングス・ファインダー」にはあるのです。
発達凸凹がある人にとっては、良い指針となります。
私も、ツボにはまったように、自己理解が進んでいきました。
得意なことを活かすのが王道
発達凸凹がある人は、「得意なことを活かす」ということが王道です。
発達障害がある子どもの場合、苦手なことを訓練し、改善するという取り組みもあります。
とはいっても、苦手なことを克服するより、得意なことで苦手なことをカバーするほうが、楽だし、速い。
教育の現場では、発達障害や発達凸凹がある子どもたちの「良いところを伸ばそう」と言われています。
特に、大人になってから発達凸凹があることに気づいたなら、得意なことを活かして生活するべきです。
苦手なことを改善しようと努力するなら、しても構わないけど、時間もかかるし、苦労も多い。
自分の良いところ、つまり、「強み」を知って、それを活かしたほうが、断然いいのです。
私もそうでした。
スクールカウンセラーとして働いていた私は、ベテラン陣から、「もっと社交的にならないとダメ!細心の注意を払わないとダメ!」と、お叱りを受けてばかりでした。
苦手を改善しようと頑張ったのですが、どうしてもうまくいかなくて。
そんなとき、「ストレングス・ファインダー」のテストを知り、コーチングを受けました。
そして、「自分の強みを活かしてやっていけばいいんだ!」ということが分かったのです。
以来、得意を活かして、苦手をカバーできるよう、心がけるようになりました。
私の場合、強みを活かして仕事をするうちに、「自分はこのままでいいんだ」という気持ちが強くなり、心が軽やかになっています。
「得意なことを活かす」は、幸せへの近道です!
発達凸凹があり、仕事や人間関係がうまくいかないと悩むあなた。
ストレングス・ファインダーの結果を活用して、強みを最大限に活かし、悩み事を解消していきましょう。
今回は、「ストレングス・ファインダー」が発達凸凹のある人に役立つ理由についてお伝えしました。
発達凸凹がある人は、自分の「強み」を知らずに、生活していることが多いので、もったいない!
自分の「強み」を把握して、生活の質をぐんぐん上げていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。