カウンセラーに見捨てられた私が見つけた信頼できるカウンセラーの特徴とは
著名な心理カウンセラーから見捨てられた体験を経て、信頼できる心理カウンセラーの特徴を見い出しました。
これも、母から否定的な言葉をかけられて育ち、「自分は要らない人間だ」と信じ込んで生きてきた私ならではかもしれません。
なんせ、自分を生きるために、試行錯誤、悪戦苦闘を重ねてきましたから。
著名な心理カウンセラーから見捨てられる
あなたは病理が深い。
私は、年だから対応できない。
もう終わりにしましょう。
著名な心理カウンセラーの先生から言われた言葉です。
そう言われた後、2年間通い続けた心理カウンセリングが打ち切りになりました。
心理カウンセリングが打ち切られるとは、夢にも思わなかった私。
ショックで打ちひしがれ、例のごとく、自分を責めてしまいます。
私がダメな人間だから。
ありのままの自分で接すると、大切な人に嫌な思いをさせてしまう。
私は、ありとあらゆる人から、嫌われる人間なんだ。
母が、私のことを忌み嫌い、弟ばかりを可愛がっていた過去の体験と重なります。
母に好かれたかったのに、どうしても好かれなかった私。
心理カウンセラーの先生を信頼していたのに、見捨てられてしまった私。
親との関係を、他の人との間でもくり返すことがあると、頭では分かっていたのですが。
まさか、専門的な訓練を積んできた心理カウンセラーにまで、嫌われてしまうとは。
私は、自己否定の思いを強くすると同時に、心理カウンセラーという存在が信用できなくなりました。
※心理カウンセリングを2年で打ち切られたことについては、こちら。
心理カウンセラーに依存するのは悪いこと?
心理カウンセリングが2年で打ち切られて以降、じっくり考え、気づいたことがあります。
私のように、幼少期に母親などとの二者関係をしっかり築くことができなかった人は。
母親が赤ん坊の世話をするように、相手に自分のことだけを見てほしいし、考えてほしい、と思ってしまう。
頼れそうな相手がいると、依存したくて、たまらなくなる。
私の場合、対人恐怖が強かったせいもあり、プライベートでは、依存できる人に出会えませんでした。
そのため、自分が依存する相手を求めているとは、まったく気づかなかったのです。
ですが、対人恐怖を克服したいと考え、著名な心理カウンセラーの先生に相談するうちに。
いつの間にか、どっぷり依存していたのかもしれません。
そして、心理カウンセラーの先生が、私のことをどれだけ思ってくれているか、試すような行動をしたのでしょう。
そのことに気づくと、心理カウンセリングが打ち切りになったことは、私にとって良かったと思えるようになりました。
相手に依存する状態に、はまらずに済んだからです。
転んでもタダでは起きないという精神のもと。
心理カウンセリングが打ち切りになって以降、私は、1対1の心理カウンセリングを避け、ひとりで、あるいは、グループワークで、自己探究を重ねるようになりました。
とはいえ、相手に依存すること、つまり、ゆだねることで、安心し、癒しが促進されるという側面もあります。
それに、「自立とは、依存先※1がたくさんある状態」とも言われているので、依存すること自体、悪いことではありません。
ただし、依存するものが1つしかない状態は、「依存症」と呼ばれ、苦しい思いにさいなまれるのです。
※1:「依存先」とは、依存する人、もの、場所など、多岐にわたります。
心理カウンセラーにどっぷり依存するのではなく、上手に依存しながら、依存先を増やしていく。
それが、幼少期に二者関係をしっかり築くことができなかった人、依存先が乏しい人が、心理カウンセリングを上手に活用する方法だと言えます。
そのためには、信頼できる心理カウンセラーを選ぶことが重要になるのです。
心理カウンセラーを選ぶときのポイント
一度、心理カウンセラーを信用できなくなった私だからこそ、信頼できる心理カウンセラーを選ぶポイントが分かります。
また、私自身が、心理カウンセラーとして働いており、様々なタイプの心理カウンセラーを間近で見てきたことで、目が肥えたかもしれません。
避けたほうがいい心理カウンセラーの特徴
次のような特徴をもつ心理カウンセラーは、避けたほうが望ましいです。
もしかしたら、依存され、あがめたてまつられるのが好きな心理カウンセラーかもしれません。
相手が心理カウンセラーだけに、どっぷり依存してしまい、他の依存先を見つけることが難しくなります。
- 「この人、凄くステキ!!」と心酔してしまうような人。
- 立派なことを言い、カリスマ性を放つ人。
- 自分には素晴らしい実績があると、自ら口にする人。
- より著名な心理カウンセラーの名前を出し、その人の指導を受けた、あるいは、その人と親しいと、自らアピールする人。
- 「良い悪い」とジャッジする人。
- 自分は素晴らしい領域に達したから、自己研鑽をおこなう必要はないと考えている人。
信頼できる心理カウンセラーの特徴
信頼できる心理カウンセラーは、ほどほどに依存させてくれるうえ、他の依存先を見つけたことを喜んでくれます。
私が出会った方々の中で、信頼できる心理カウンセラーは、次のような特徴をもっていました。
そんな心理カウンセラーに出会えたら、本当にラッキーです。
- 実直で、自分を作っている雰囲気のない人。
- 自分の心をオープンに開き、双方向のやり取りができる人。
- 一緒に居ると、安心できる人。
- あなたのことを信頼してくれる人。
- 安易に「良い悪い」のジャッジをしない人。
- 自己研鑽を続けている人。
自分の好みが加わる
さらに、あなた自身の「好み」が加わります。
私の場合は、優しいお母さんのように、ちょっと世話焼きだけれど、最終的には私を信じて送り出してくれるような心理カウンセラーが好みです。
良かれという思いが感じられても、私を型にはめようとする人は、好きではありません。
また、距離を取り、見守るタイプの人だと、独りぼっちにさせられているようで、寂しくなります。
当たり前ですが、ひとりひとり、好みが違います。
各々が育つ環境、親との関係が影響しているからです。
あなたが自分自身を理解すればするほど、あなたの好みが分かってきますよ。
たとえば、あなたは、次のような心理カウンセラーを好むかもしれません。
- あなたの気持ちに踏み込まず、ほどよい距離を取ってくれる人。
- 知的な印象で、「なるほど~」と思うようなコメントをくれる人。
- 感情豊かにリアクションをしてくれる人。
- 冷静で客観的な姿勢を保っている人。
- ユーモアが感じられ、気さくな感じの人。
資格の有無が大事?
臨床心理士、公認心理師などの資格を保有しているのは、一部を除いて、心理学科のある大学、及び、大学院で学びを重ねてきた人たち。
心理学を数年にわたって学び続け、正式な手続きを踏んで資格を取得しているため、専門家として一定の基準をクリアしています。
私自身、自己探究を仕事に活かすべく、臨床心理士、公認心理師などの資格を取得し、心理カウンセリングの仕事をしておりまして。
臨床心理学の業界に身を置いているため、資格保有者の知り合いはたくさんいるのですが。
「資格保有者=信頼できる人」とは、言い難い面もあるのです。
心理カウンセラーとして一番重要なのは、その人の「在り方」。
人間性みたいなもの。
残念ながら、人間性のようなものは、早々に見極められるものではありません。
あえて、見極めるためのポイントをあげるなら。
①心理カウンセラーに会った際、自分の中で感じた「違和感」を大切にする。
②心理カウンセラーが望まないような反応が、自分自身の中にわき出てきたときに、それをそのまま伝えてみる。
直感的に感じる「違和感」は、相手の人間性を見抜いていることがあります。
また、信頼できる心理カウンセラーは、こちらの伝えたことを真摯に受けとめ、実直な返事を返してくれるはずです。
信頼できる心理カウンセラーとの出会いは、悩みの解消だけでなく、自分を知ることにも役立ちます。
今回は、信頼できる心理カウンセラーの特徴について、お伝えしました。
特に、幼いころに親との間で傷つくような体験があった人は、依存関係に自分とフィットする心理カウンセラーを賢く選んでいきましょう。
私自身も、ここ最近になって、信頼できる心理カウンセラーを選んで、個人セッションを受け、自己探究に弾みをつけています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。