手強い自責の念の正体は幼児的万能感の成れの果て【私が自分を生きるまで㉑】
母から否定的な言葉をかけられて育ち、「自分は要らない人間」と信じ込んで生きてきた私。
生きづらさを解消し、「自分を生きる」ために、自己探究を重ねていきます。
私の心を長年にわたって削ってきた自責の念が、実はフラッシュバックだったようで、簡単なタッピングで消え去りました。
「もう、これで解放された!」と思ったのも、束の間――。
今度は、タッピングでは対処できなかった自責の念が、ふつふつとわき出してきたのです。
正体の分からない自責の念に苦しめられ、打つ手なしといった心境の私。
ですが、あきらめずに自己探究を続けると、手強い自責の念がどういったものであるかが見えてきました。
今回は、私自身の体験をもとに、手強い自責の念の正体に気づいたことについて、お伝えします。
自力では太刀打ちできない自責の念が現れた
タッピングでは消えない自責の念
仕事で大きなミスをしでかして以来、気分の落ち込みが続いている。
たしかに、大きなミスはしたものの、同僚も、管理職も、私を責めるどころか、気遣ってくれ、事態は収束しました。
それなのに、いたたまれない気持ちが続き、仕事をすることがツラくてたまらないのです。
自分の心の中で起きていることに意識を向けると、自分を責める声が聞こえてきます。
能力のない人間は、どんなに努力をしても使えない。
この世に要らないクズ人間。
これまでの経験で、自責の念が、フラッシュバック、つまり、母の思考の再体験だと分かっています。
そのため、フラッシュバックを消すタッピング(TSプロトコールの手動処理)をおこないました。
でも、消えない!
毎日、毎日、タッピングを続けても、自責の念が消えないのです。
自責の念がセルフケアを台無しにする
落ち込んだときにおこなうセルフケアも実践してみました。
心の中にある傷つきやすい部分、つまり、傷つきやすい「内なる子ども(インナーチャイルド)」をケアするのです。
ところが、こちらも、効果なし。
「内なる子ども」のケアをすると、傷ついている子が、安心して緩む感覚が伝わってきます。
けれども、先ほどの自分を責める内なる声にさらされると――。
傷つきやすい「内なる子ども」が、あっという間にボロボロになってしまうのです。
もはや、打つ手なし。
自力では太刀打ちできない自責の念が、じわじわと私の心を削っていき、セルフケアをおこなう気力すら失せていきます。
気持ちが沈み、免疫力が低下したためか、息子から感染した風邪をこじらせ、咳がとまらなくなりました。
ですが、私の中で屈せずに持ちこたえている部分が、「このままではイヤだ」と声をあげます。
私は、フラッシュバック(母の思考の再体験)ではない、「自分を責める内なる声」の正体を見極め、対応を考えていくことにしました。
※フラッシュバック(親などの思考の再体験)として現れる自責の念を消すための方法について、詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。
※「内なる子ども」を自分でケアする方法について、もっと知りたい方は、こちらもどうぞ。
自責の念は、怒れる「内なる子ども」の声だった
「ハコミセラピー」の個人セッションで自分を探る
私は、ハコミ公認トレーナーである阿部優美さんの個人セッションを受けることにしました。
個人セッションは、「ハコミセラピー」の手法を用いて行われます。
ちなみに、「ハコミセラピー」とは、「マインドフルネス」を使って、心と身体の両方に働きかける心理療法です。
私は、仕事でミスをしたこと、そのあと、自責の念にさいなまれて自力では太刀打ちできないこと、次第に生きる意欲が失われてきたこと、などを話します。
すると、優美さんは、「今、自分に起きていることを感じてみて」と、ひと言。
私は、ゆっくりと呼吸をしながら、目をつぶり、「今この瞬間」に起きていることに意識を向けていくという、「マインドフルネス」の状態になります。
自分を責める声の正体が見えてくる
マインドフルネスの状態になると、身体のあちこちから、自分を責める声が飛んでくるのが感じられました。
自分を責める声に耳を傾けてみると――。
研修会やワークショップに出まくって、25年近くスキルアップに励んできたのに!
ここにきて仕事でミスをするなんて、生まれつき能力がないことの証!
ダイヤモンドの原石は磨けば光り輝くけど、河原の石ころは磨いても光らない!
河原の石ころ風情が、専門家ヅラして働くこと自体、あり得ない!
優美さんは、「あなたが、その声の持ち主になりきって、思いのたけを言ってみて」と声をかけ、私の背後から私の両腕を支えます。
私の中で、急にスイッチが入り、両手をバタバタさせながら、自分自身を罵倒する言葉を叫び始めました。
長年鍛錬を積んでも、使いものにならないようなポンコツは要らない!!
こんな使えないヤツは、死に絶えればいい!!
世界中のみんなが私を許しても、私が私を絶対に許さない!!
どうやら、子どものような存在です。
たぶん、小学校3~4年生、8~9歳ぐらいの感じ。
自分に腹を立てている「内なる子ども」、インナーチャイルドとも言えます。
のちに、この子には、「なおなお」という名前をつけることになりました。
学級委員のような感じで、体操服にメガネをかけています。

怒れる「内なる子ども」の願いが見えてくる
自分に腹を立てている「内なる子ども」が思いのたけを存分に発散し、少しクールダウンしたとき。
優美さんが、「ねえ、あなたが望んでいることは何かな?」と声をかけました。
すると、怒れる「内なる子ども」が答えます。
ひとかどの人間になってほしい。
この世に爪痕(つめあと)を残したい。
生きた証を示したい。
優美さんが、「あなたは、自分に一流の人間になってほしいのね。でも、ダメ出しばかりすると、元気がなくなって、一流の人間になるための力が発揮できなくなっちゃう気がするんだけど」と声をかけると――。
怒れる「内なる子ども」は、ぐうの音も出ない感じになり、黙ってしまいました。
自責の念は幼児的万能感の成れの果て
幼児的万能感がこじれてしまう理由
手強い自責の念は、一流でありたいという「内なる子ども」の思い。
フラッシュバック(母の思考の再体験)だけでなく、別のところにも、自責の念のモトがあったのです。
自分はスゴイ人になれる。
そんな思いは、幼い子どもなら、誰でも抱くものです。
視野が狭く、経験の浅い子どもならではの「万能感」から生まれたもの。
「幼児的万能感」とも言われます。
ですが、多くの人たちは、成長とともに視野が広がり、自分の身の丈を知っていきます。
そのことにガッカリしながらも、「スゴイ人ではない自分」という現実を受け入れていくのです。
ところが、私のように、母から愛され、受け入れられたという体験に乏しい場合。
「母から認められたい。母に愛されたい」という執着が、 「自分はスゴイ人になれる」という幼児的万能感と結びつき、 「スゴイ人になれば、母から認められる」という考えに凝り固まってしまいます。
そして、私の場合、「母から認められなければ、死んでしまう」という考え(コア・ビリーフ)が根源にあるため――。
「スゴイ人になれない自分」を受け入れることが難しくなってしまう。
だからこそ、「スゴイ人になれない自分」を目の当たりにすると、ガッカリして、腹が立って、自分自身を罵倒せずにはいられないのです。
幼児的万能感をこじらせてしまったとも言えます。
自分を責める「内なる子ども」との関わり方を考える
親子関係で心に傷を抱えてしまった場合、幼児的自己万能感をこじらせ、手強い自責の念になることがあります。
こうした場合、「一流になりたい内なる子ども」を消そうとすればするほど、パワーアップし、手に負えなくなるのですが――。
「内なる子ども」の願いを理解し、その思いに寄り添っていくと、自分を責める思いがトーンダウンしていきます。
そのことに気づき、自責の念への対処に精力を傾けていったところ――。
次第に、自分を責める「内なる子ども」との関係が良くなっていきました。
自分を責めることも減り、次第に、心軽やかな日々を送ることができるようになっていきます。
自分を知れば知るほど、生きやすくなっていくのです。
とはいえ、この気づきも、阿部優美さんとの個人セッションという、安心できる場があったからこそ、たどり着けたものでした。
※自責の念への対処法について、詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。
一人で頑張らなくても大丈夫
「一流でありたい」と自分を追い詰め続ける「内なる子ども」の声は、消そうとすればするほど、パワーアップしてしまいます。
その声の願いに気づくには、安心できる場で、じっくりと耳を傾けてもらう時間が必要です。
まずは、話してみるだけで構いません。
長い間、一人で抱えてきた。
それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。
「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。
私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、あなたの中にある「一流になりたい部分(パーツ)」の願いにも、そのまま耳を傾けながら、一緒にひも解いていきます。
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※続きはこちら。自分を責める「内なる子ども」に「なおなお」と名前をつけ、静かにさせる方法を見つけました。その後の自己探究のプロセスが気になる方へ。
※「ハコミセラピー」について、詳しく知りたい方へ。


























