自分を責めさいなむ「内なる子ども」を静かにさせる【私が自分を生きるまで㉒】

2026年9月23日

母から否定的な言葉をかけられて育ち、「自分は要らない人間」と信じ込んで生きてきた私。

生きづらさを解消し、「自分を生きる」ために、自己探究を重ねていきます。  

 

自己探究の過程で、苦しい思いの根本にあったのは、私の心の中に存在し、私自身を責めさいなむ「内なる子ども」であることに気づきました。

苦しさをやわらげるために、「内なる子ども」を消そうとしたのですが――。

消そうとすればするほど、「内なる子ども」のパワーが強まり、さらなる苦しさに見舞われた私。

試行錯誤を重ねながら、「内なる子ども」への関わり方を探っていきました。  

 

今回は、自己探究を重ねる中で、「内なる子ども」を静かにさせる方法を見つけたことについて、お伝えします。

 

自分を責めさいなむ「内なる子ども」の存在

 

 

苦しい思いの根本にあったのは、私自身を責めさいなむ「内なる子ども」の存在。  

 

私が失敗したり、思い通りの結果を出せなかったりすると――。

私の心の中に存在する「内なる子ども」が、私のことを「ダメ人間」と決めつけ、ダメ出しの嵐が止まらなくなります。

挙句の果てに、「世界中の人が私を許しても、私が私を許さない!!」と言い出す始末。  

 

四六時中、「内なる子ども」からのダメ出しを受け、頭ごなしに否定されるんですから――。

心が削れて、元気がなくなるのは、当然のこと。  

 

この子が静かになれば、気持ちが楽になるはず。  

 

私は、私自身を責めさいなむ「内なる子ども」に対処する方法を探ってみることにしました。  

 

※手強い自責の念の正体が、「内なる子ども」だったと気づいたことについて、もっと知りたい方は、こちらもどうぞ。

 

自分を責めさいなむ「内なる子ども」を消せばいい?

 

 

苦しみの原因であるなら、「内なる子ども」を、消してしまえばいい。  

 

自分を責めてくる「内なる子ども」に苦しんでいる人なら、そう願うのではないでしょうか。

私も、「自分を否定する部分をなくしてしまえばいい」と思っていました。  

 

ところが、なくそうと思えば思うほど、自分を否定する部分が強まり、自分で自分の首を絞めることになるのです。

私も、「内なる子ども」を消し去ろうとした途端、苦しくて泣いてしまうほどの状態になりました。  

 

なぜ、簡単に消し去ることができないのでしょうか。

それは――、

一見、ネガティブに見える存在でも、ポジティブな部分を持ち合わせているから。  

 

ちなみに、私自身を責めさいなむ「内なる子ども」は、私という個体(主体)に対して、こんな切なる願いを抱いてます。  

 

ひとかどの人間になってほしい。  

 

こうした切なる願いがあるからこそ、ひとかどの人間になるために、努力を重ねることができます。

私が頑張る原動力ともなってます。  

 

ところが、切なる願いを抱いているからこそ――、

ひとかどの人間になれていない私を目の当たりにすると、ガッカリして、腹が立ち、罵倒せずにはいられなくなってしまうのです。  

 

自分を責めさいなむ「内なる子ども」を消そうとすると――、

切なる願いまで消すことになるので、消し去ることが難しい。  

 

そのため、自分を責めさいなむ「内なる子ども」を消し去るのではなく、「静かにさせること」が、賢明なやり方なのです。  

 

自分を責めさいなむ「内なる子ども」を外在化する

 

 

私は、私の心の中にいる存在を「8人のキャラクター」として認識しており、自己理解とセルフケアに役立てています。

実は、ひとり一人が何歳ぐらいか、どんな性格や役割があるかに思いをはせながら、ビジュアル化し、名前をつけているんです。  

 

早速、私自身を責めさいなむ「内なる子ども」をキャラクター化する作業に取りかかりました。  

 

その子は、8~9歳ぐらいの女の子。

体操着姿で、メガネをかけ、髪を2つに結んでいる。

学級委員とか、風紀委員をしているような感じで、とっても口うるさい。  

私は、その子に、「なおなお」という名前をつけました。

 

 

心の内側にあるものを、自分とは別のもののように対象化することを、心理学では「外在化」と言います。

たとえば、心の中にいる「怠け虫」とか、「意地悪小僧」とか。

「外在化」することで、心の中にあるものと距離が取れ、客観的に見ることができるため、扱いやすくなります。  

 

私は、私自身を責めさいなむ「内なる子ども」を、「なおなお」というキャラクターとして、外在化しました。

そして、外在化した状態で、「なおなお」と関わり、静かにさせるための方法を模索していったのです。

 

※心の中にあるものをキャラクター化して対応していくことについて、詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。

 

自分を責めさいなむ「内なる子ども」を静かにさせる方法

 

 

「なおなお」に関わる際に役に立つのが、「マインドフルネス」の状態。

「マインドフルネス」の状態になると、顕在意識と言われる理性的な意識が低下していき、無意識にあるものが現れやすくなります。  

 

ゆっくりと呼吸をしながら、目をつぶり、「今この瞬間」の自分に起きていることに意識を向ける「マインドフルネス」の状態になって――。

自分を責める心の中の存在、「なおなお」のイメージが浮かんできたら、大人の私が「なおなお」に声をかけるというやり方で、対話を試みるのです。  

なおなお

「なおなお」を静かにさせる方法を探すべく、対話を通じて試行錯誤を重ねた結果。

「うまくいかなかった方法」と「うまくいった方法」が見えてきました。

 

うまくいかなかった方法

気持ちに寄り添ってみる

まずは、「なおなお」の気持ちに寄り添うような声をかけてみました。  

 

ひとかどの人間になれないから、怒っているんだね。

何をやってもダメな人間だと思うと、ガッカリしちゃうよね。  

 

「なおなお」の気持ちを言葉にしたり、怒りや悲しみごと抱きしめるイメージを浮かべたりしても――。  

気持ちを分かってもらえるのは、ありがたいけど。

ダメ人間が直る訳じゃないから、意味がない!  

 

残念ながら、火に油を注ぐ感じで、「なおなお」の怒りや不満は、さらにヒートアップ。

失敗に終わりました。  

 

説得してみる

先ほど同じような感じで、「なおなお」の気持ちに寄り添うような声かけをしたあと――。

今度は、「なおなお」を説得してみることにしました。  

 

「なおなお」は、私に、「ひとかどの人間になってほしい」と思っているんだね。

それだけに、そうならないと、ガッカリしちゃうよね。

きいちゃん

ただ、「なおなお」の言い方だと、「きいちゃん(私の中にいる傷つきやすい内なる子ども)」が、しょんぼりしちゃうの。

「きいちゃん」がしょんぼりすると、エネルギーが枯渇して、「ひとかどの人間になる」という目標から、遠ざかってしまう気がするんだ。

「ひとかどの人間になる」という目標を、少しでも早く達成するために、「きいちゃん」が元気になるような言葉かけを考えてくれないかな。  

 

すると、「なおなお」は、ぐうの音も出ない感じになり、一時的に静かになります。

ですが、うまくいかないことが起きると、「なおなお」は、やっぱり文句を言い始めてしまう。

「ひとかどの人間になってほしい」という願いを捨て去った訳ではないからです。  

 

それに、「なおなお」は、罵倒することで、相手を鼓舞させ、矯正する方法しか知りません。

相手に優しい言葉をかけて、頑張らせるなんてレパートリーは、持ち合わせていないのです。

ある意味、「無い袖は振れない」ということでしょうか。  

 

この方法も、失敗に終わりました。

 

うまくいった方法

代替案を提案する

「なおなお」は、思い通りにいかないときに、優しい言葉かけをするレパートリーを持ち合わせていないので――。

説得するのではなく、代替案を提案してみることにしました。  

 

「なおなお」の言い分は、もっともなんだけど。

「きいちゃん」が、しょんぼりしちゃうと、パフォーマンスが悪くなる気がするんだよね。

ここはひとつ、「ひとかどの人間になる」という目標を達成するための提案を受けてみない。

なおぞう君   ソルジャーなお

「なおぞう君(私の心の中のキャラクター。情報を集め、分析し、考えるのが好き)」と、「ソルジャーなお(私の心の中のキャラクター。仕事や作業の実働部隊となっている)」に任せてみては、どうかな。

この2人が、困りごとをどう解決してくれるか、様子を見て、それから、どうするかについて考えよう。  

 

そんな風に「なおなお」に提案すると――。

「なおなお」は、渋々という感じではあるものの、静かになりました。  

 

ありがたいことに、「なおぞう君」と「ソルジャーなお」は、失敗したことを挽回すべく、活躍してくれるんです。

「なおなお」が静かな状態だと、「なおぞう君」も「ソルジャーなお」も、力を発揮しやすいみたい。  

 

「なおなお」が静かだと、良い結果が出る、ということを、「なおなお」に報告する。

報告を聞いて、「なおなお」が、安心する。  

 

そんなことをくり返すうちに、「なおなお」が静かになる時間が増えていきました。

 

チヤホヤする

一日の終わりに、「自分の心の中のキャラクターたちをチヤホヤする」という取り組みを始めた私。  

 

きっかけは、「一人ぼっち」「居場所がない」という気持ちをやわらげるためだったのですが――。

続けるうちに、「なおなお」が静かになってくことに気づきました。  

 

そのため、「なおなお」が日常生活で、登場しても、しなくても。

一日の終わりに、「なおなお」をチヤホヤするような言葉をかけています。  

 

「なおなお」は、私がひとかどの人物になれているか、気を配ってくれているんだね。

いつも本当にありがとう。

失敗したときは、私を一喝して、鼓舞しようとしてくれるんだね。

私が、日々を何とかやっていけているのは、「なおなお」のお陰だよ。  

 

そんな風に「なおなお」に声をかけると、「なおなお」は、ドヤ顔になり、ご機嫌になります。

機嫌が良くなると、思いどおりにいかないときに、私を罵倒する機会が減っていきました。

「なおなお」の態度を軟化させ、静かにさせるために、今、一番使える方法です。

 

「内なる子ども」は近親者の分身

「なおなお」は母の分身だった

「なおなお」を静かにさせるための方法を模索するうちに、気づいたことがあります。  

 

私の母と、「なおなお」って、とてもよく似ている。

母の言動を心の中に取り入れたみたい。

「なおなお」は、まるで、私の母の分身のような存在。 

 

私の母は、気持ちに寄り添ってもらっても、望むような結果が出ないと不快になる。

それに、説得されると、理解する力はあるから、その場は静かになる。

でも、思い通りにならないときに、相手を責める以外の方法を知らないから、責めて責めて責め抜いてしまう。  

 

代替案を出されれば、結果が出るまで待つことはできる。

良い結果が出ると、喜ぶ。

チヤホヤされるのは、大好き。   

 

今後、私の母が喜びそうなことを試して、レパートリーを増やしていこうと考えています。

 

あなたの親や近親者を参考にする

自分自身を責める「内なる子ども」は、あなたの近くにいる大人、おそらく、親などの近親者の姿を取り入れています。

「内なる子ども」にそっくりな近親者がいたら、ぜひ、参考にしてみましょう。

 

あなたの心の中にいる「内なる子ども」を静かにさせるために――。

近親者の姿をイメージして、その相手が納得しそうなこと、喜びそうなことを、「内なる子ども」にしてあげてみてください。

「内なる子ども」の態度が変わっていくかもしれません。  

 

ただ、これは、口で言うほど簡単にはいかないこともあります。

私自身、「うまくいかなかった方法」を何度もくり返しながら、ようやくたどり着いたものなのです。

 

一人で頑張らなくても大丈夫

自分を責める声を「消そう」とすると、かえって強まってしまうことがあります。

どう関わればいいのか、そのレパートリーを見つけるには、うまくいかない時期を一緒に乗り越えてくれる存在が助けになります。

 

まずは、話してみるだけで構いません。

長い間、一人で抱えてきた。

それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。

「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。

 

私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、あなたの中にある「なおなお」のような部分(パーツ)を、消すのではなく、一緒に静かにさせる方法を探していきます。

 

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「もう少し読んでから考えたい」という方は、こちらもご覧ください。
 

※続きはこちら。心を整えるためには、自責の念だけでなく、自分の頑張っている部分にも注目することが必要だ、という気づきが訪れました。その後の自己探究のプロセスが気になる方へ。

 

  ※「マインドフルネス」で心の中の存在と対話する方法は、「ハコミセラピー」のやり方を採用しています。「ハコミセラピー」について、詳しく知りたい方へ。

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