「うっすらとした不安」とどう向き合う?丁寧に見つめると心は軽くなる
理由もなく、胸にモヤモヤした不安が広がることはありませんか?
生活に大きな支障はないけれど、ふとした瞬間に、気分がくもる。
私もそんな「うっすらとした不安」を覚え、意外と長引いたことがあります。
そこで、この小さな不安を丁寧に探究してみたのです。
きっかけは「淘汰されるかも」という不安

力のない心理カウンセラーは、生成AIに淘汰されていく。
心理カウンセラー仲間のNさんから言われた言葉が、私の胸に刺さりました。
ふと、「自分も淘汰されるのでは」と、不安がよぎったのです。
一度は、「生きていれば、何とかなる」と気を取り直し、考えないようにして過ごしました。
そのため、仕事や生活に支障はなかったものの、不安は静かに長引きます。
自分自身で不安の正体を探っていくと。
「他の人と自分を比べて落ち込む」という、自分のクセに気づきました。
私には、幼い頃から、出来の良い弟と比べられ、「本当にダメな子」と母に言われ続けた経験があります。
そのため、「私はダメな人間だ」という思い込みが心に根づいており、優れた人と自分を比べては、自己否定をくり返していたのです。
「そういうことか」と分かっても、うっすらとした不安が、解消しきれません。
気持ちは前向きなのに、モヤモヤと不安が続いており、何ともイヤな感じなのです。
そこで、次なる一手を打つことにしました。
※自分の考えグセを探究したことについては、こちら。
ハコミセラピーで見えた心の中の子どもたち

私は、仲間と定期的におこなっている「ハコミセラピー※1」のセッション練習で、この不安に向き合うことにしました。
「マインドフルネス※2」の状態で、自分の心に起きていることに意識を向けると、2つの思いが浮かび上がってきます。
※1:「ハコミセラピー」とは、マインドフルネスの状態を用いて、無意識に優しくアクセスする心理療法。
※2:「マインドフルネス」とは、ゆっくりと深呼吸をして、目をつぶり、「今、この瞬間」に起きていることに意識を向けていくこと。
「私は淘汰される存在なんだ」という悲しい気持ち。
「生きていれば何とかなる」という前向きな気持ち。
さらに心に起きていることを探究していくと、2人の小さな女の子の姿が現れました。
悲しんでいる女の子と、元気いっぱいな女の子。
どちらも、私の心の中にいるインナーチャイルドです。
元気いっぱいな女の子の指示のもと、セラピスト役の仲間と一緒に、悲しんでいる子に寄り添いました。
「悲しいんだね」と声をかけ、優しく頭をなで、一緒にひなたぼっこをし、少しふざけた踊りで「元気になあれ」と励ます。
やがて、女の子の中に、少しずつエネルギーが戻っていきました。
そのとき、心の奥から、こんな声が響いてきたのです。
生きてさえいれば、何とかなるよ。
頭では分かっていたことです。
ですが、マインドフルネスの状態で、その言葉を聞くと、心の中にしみわたります。
セッションが終わる頃には、心が落ち着き、不安がすっかり和らいでいました。
※ハコミセラピーについては、詳しくは、こちら。
小さな不安こそ丁寧に向き合う
 
今回の体験で、改めて気づいたのは、
「小さな不安ほど、置き去りにしやすい」ということ。
生活に支障がないため、つい、スルーしてしまいがち。
それに、前向きな気持ちがあるときほど、不安はその陰に隠れ、見えづらくなるのです。
けれど、その裏には、過去の傷ついた気持ちや、くり返してきた思考のクセが隠れていることがあります。
不安にそっと寄り添い、気持ちを感じきると、やがて不安は解けていきます。
私自身、このプロセスを重ねるうちに、以前のように強い不安に振り回されることが減ってきました。
もちろん、不安に向き合うことは、一人では難しい場合もあります。
そんなときは、信頼できる人や専門家と一緒に取り組むと安心です。
私自身も、個別セッションを通じて、「心に居座る不安」との向き合い方をお手伝いしています。
もし、あなたが、ネガティブな感情に苦戦しているなら、ぜひ、専門的なサポートを取り入れてみてください。

小さな不安を丁寧に見てあげると、心は驚くほど軽くなります。
あなたの心の中にも、元気を取り戻す力がきっと眠っているはず。
実は、自分に対処する方法は、自分自身が一番分かっているんですよ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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