大キライな配偶者と暮らす自分をほめてみる
「配偶者のことが、大キライ!」
「でも、そんな風に思ってはいけない!」
そんな葛藤する思いを抱えながら、苦しい日々を過ごしていませんか。
配偶者をキライだと感じてしまうのは、あなたが冷たい人間だからでも、間違っているからでもありません。
キライだと思ってしまうだけの「何か」があるのです。
私自身、「夫のことがキライ」と自覚するのに、10年もかかりました。
でも、「夫が大キライ」と気づいてスッキリした一方で、キライが増幅する苦しみにさいなまれる。
そんな私でしたが、最終的に「こんなにキライな相手と一緒に暮らしてる私って、スゴイわ」という心境になり、ふっと気が楽になったのです。
今回は、夫がキライだと気づくまでに時間がかかったこと、気が楽になった理由などについて、考えてみました。
配偶者にまつわる悩みの中身は、人それぞれ違っています。
お金のことかもしれないし、性格の違いかもしれないし、言葉にできない違和感かもしれません。
ですが、その奥にある「ガマンしてしまう構図」には、共通するものがあるはずです。
ダメな配偶者とひたすらガマンする私
今の時代、よほどのことがなければ、自分がキライな人と結婚することはありません。
ですが、一緒に暮らすうちに、配偶者の様々な面が見えてきて、イヤな思いをすることが増えていきます。
そんなとき、あなたなら、どうやって折り合いをつけていきますか。
私は、「ガマンする」というやり方でしか、対処できませんでした。
散財する夫と補てんする妻
私の夫は、根はいい人なのですが、お金に関しては、からきしダメ男。
結婚時には、数百万の借金もち。
結婚後は、新居、新車、新しい家電、そのほか、欲しいモノを買わずにはいられません。
私は、働いて家計を支えながら、足りない分は独身時代の預貯金を取り崩し、夫をサポートしました。
結婚後、1年半ほどで息子を出産した私。
お金の心配があったので、産後数ヶ月で、幼い息子を保育園に預け、復職しました。
その後、仕事のかたわら、育児、家事をすべて私一人でこなす、ワンオペ状態。
復職して1年後には、無理がたたって、原因不明の高熱が3日も続きました。
一方、夫は、家では毎日、やりたいことだけをして、楽しそうに過ごしているのです。
それでも、「夫に悪気はないし、私が働けば、お金のことは何とかなる」と、頑張り続けた私でした。
自分勝手な夫と耐える妻
結婚から6年が経ったころ、夫は仕事で重大なミスをして、会社をクビになってしまいました。
それでも、「ミスは誰にでもあるし、失職は仕方がない」と腹をくくる私。
就活を始めて数か月後に内定をもらえたのですが、夫は「前職より年収が低い」という理由で、蹴ってしまったのです。
それでも、「夫なりの考えがあるから、仕方ない」と、自分の気持ちをぐっと飲みこむ私。
その後、就活に苦戦し、夫は無職のまま。
無職2年の期間を経て、ようやく再就職し、ほっとしたのも束の間。
夫は「前職みたいに残業手当がつかないから、残業しない」と、早々に帰宅するようになりました。
残業代込みの月給であると会社から何度も注意を受けても、夫は自分の方針を曲げません。
結局、半年後には契約社員に格下げになり、給料は半減。
私が、泣きながら、「会社の方針に従って」とお願いしても、まったく聞き入れません。
もともと、「やっぱり私は要らない子」という「ビリーフ(信じ込み)※1」がある私。
夫の言動に、「やっぱり、私は、金づる&家政婦に過ぎないんだ」と絶望します。
そして、「私は、ひどい仕打ちを受けても当然のクズ人間」という考えも浮かび、苦しい思いを飲み込むしかありませんでした。
※1:「ビリーフ(信じ込み)」とは、幼少期に作り出された考え方のパターンです。
自己否定が強い人がはまるパターン
自己否定が強い人が、配偶者やパートナーに尽くすことで、自分の価値を上げようとする。
そんな「ダメな配偶者とひたすらガマンする妻」の構図に、私はドはまりしていました。
そして、ガマンの限界にくると、たまっていた感情があふれ出し、夫にぶつけてしまう。
激しい夫婦喧嘩に発展し、冷静になると、ケンカのきっかけを作った自分を責める。
自分で自分の首を絞めるような、苦しい日々を過ごしていたのです。
※「やっぱり私は要らない子」という考えの根本原因について、もっと知りたい方はこちらもどうぞ。
配偶者を嫌っても良いのだと気づき、新たな行動に出る
自分を認められるようになると、夫が大キライだと気づく
私自身、自己否定が強いために、悪い状況を引き寄せているのではないか。
自分自身への理解が進んで、人間としての幅が広がったら、夫を受け入れて、幸せに暮らせるかもしれない。
そう考えた私は、「ハコミセラピーのBeingコース※2」に参加することにしました。
自分の内面に向き合い、自分への理解が進むうちに――。
ちょっとずつではありますが、私は、自分で自分を認められるようになっていきました。
すると、夫を受け入れるどころか、正反対の気持ちが強まっていったのです。
夫のことが、大キライ!
こんな状況、もうガマンしたくない!
私の人生を私らしく生きていきたい!
「夫を嫌っても良い」ということに、遅ればせながら、気づいたのです。
結婚して、既に10年が過ぎようとしていました。
そして、「夫を嫌っても良い」と思ったら、不思議なことに、気持ちも頭の中もクリアになっていったのです。
私が一番納得がいかないのは、「前職と同じ年収」にこだわりながら、今はそうなっていない夫の現状だということが、明らかになっていきます。
※2:「ハコミセラピー」Beingコース:「ハコミセラピー」の手法を使って、自分を深掘りし、自分の在り方を見つめるコースのこと。
「ハコミセラピー」:「マインドフルネス」をベースに、心と身体の両方に働きかける心理療法のこと。
「マインドフルネス」:ゆっくりと深呼吸をして、目をつぶり、「今、この瞬間」に起きていることに意識を向けていくこと。
新たな行動を起こすと、状況が変わっていく
気持ちも考えも整理がついてきた私は、これまでにない行動に出ることとなりました。
まず、自分の思いのたけを夫に伝えてみたのです。
「前職より年収が低い」という理由で、あなたは内定を辞退した。
しかし、今の職場では、残業をしないことで契約社員に格下げとなり、「前職より年収が低い」ことに甘んじている。
「前職と同じ年収」にこだわるなら、言動を一致させないと納得がいかない。
言動が一致しない人間を、私は信用できないし、一緒に暮らしたくない。
夫は、ぐうの音も出ない感じ。
さらに、私は、夫に対して、「条件をクリアしなければ、離婚したい」と提案しました。
1年以内に、あなたがこだわっている「前職と同じ年収」を得なければ、離婚したい。
ただし、年収を得るために、犯罪行為以外は、何をしてもOK。
本当は、すぐにでも離婚したかったのですが、それができなかった私がいました。
「義理人情」の精神が、私の長所でもある一方で、私の行動をとめてしまうのです。
とはいえ、私は、離婚後の生活をどうするかについて、前向きな気持ちで準備を始めました。
ところが、離婚を提案した半年後。
夫は、起死回生の一発逆転満塁ホームランを放ち、「前職と同じ年収」を得られる会社の内定をゲットしました。
大キライな配偶者と暮らす自分を手放しでほめる
「夫が大キライ」が増幅し、苦しい思いにさいなまれる
夫が転職し、ある一定の年収が得られるようになっても、私の心に平安は訪れませんでした。
逆に、「夫がキライ」という気持ちが増幅するばかり。
夫の顔を見るだけで、声を聞くだけで、不快な思いが全身を駆け巡り、やりきれなくなりました。
自分を大切にできるようになると、自分の「感情」も重んじるようになる。
夫に対する怒りも、抑え込まなくなっていく。
でも、夫は、転職し、条件をクリアしたのだから、私は気持ちをおさめないといけない。
夫が大キライという気持ちと、義理人情の精神が葛藤し、苦しくなっていったのです。
対処策も功を奏さない
夫と一緒に過ごしていると、あまりにもツライので――。
夫が帰宅する前に、とっとと寝てしまう。
週末は研修会に出かけて、顔を合わせないようにする。
そんなすれ違い作戦を実行して、何とか数年をしのぎました。
とはいえ、うっかり顔を合わせると、「大キライ」が噴き出し、大喧嘩に発展してしまう。
そして、とうとう、私がガマンできなくなりました。
夫に「あなたのことが嫌いすぎて、ガマンができない」と伝え、離婚してほしいと懇願したのですが――。
夫は、「俺は約束を果たした」と言い張り、どうしても離婚に応じてくれません。
そこで、第三者に入ってもらおうと考え、二人でカップルセラピーを受けました。
何冊も著書を出している、有能なセラピストのカップルセラピー。
それなのに、初回セラピーの後、夫は、「こんなセラピーを受けても、意味がない。お金がもったいない」と言い出し、ラチが明かない。
私は万策尽き、天を仰ぐような心持ちとなりました。
コロナ禍でふっきれる
そんな折、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、緊急事態宣言が出されてしまいました。
夫も、私も、在宅勤務。
息子も休校。
みんなが家におり、ギスギスするかと思ったら――。
意外と気持ちが楽!!
なぜかというと。
大キライなヤツのために、ご飯を作って、掃除をして、洗濯をして、稼いでもいる自分を、改めて振り返ったら。
自分を手放しでほめる気持ちになったからです。
死ぬほどキライな夫と暮らしてる私って、エライ!
義理と人情で、夫と暮らしている私って、カッコイイ!
こんなにもたくましく生きている私って、スゴイ!
そのことを夫に伝えたら、「ナオミは、どこか、男らしいところがあるからなあ」と納得されました。
まあ、正直に伝える私も、どうかとは思いますけど……。
「夫が大キライ」という思いをとことん味わった結果、新しい心境にいたったのです。
大キライな配偶者と暮らせるようになった理由
今現在も、義理人情の精神で、夫と暮らしている私。
どうして、大キライな夫と暮らせるようになったか、考えてみました。
それは、ズバリ。
自分で自分を受け入れられるようになったから。
自分に対して、「やっぱり私は要らない子」という見方をしていると。
- 「金づる&家政婦」など、自分を否定的に捉える。
- 自分の思いを伝える資格がないと思い、飲み込む。
- ゆとりがなく、感情的になってしまうため、夫には何も伝わらない。
- 私一人で空回りするだけ。
一方、「自分で自分にOKが出せるようになる」と。
- 健気に頑張っている自分が誇らしく思える。
- 自分の気持ちを感じても、伝えても良いと思える。
- 自分の気持ちを冷静に伝えることができる。
- 夫も、私の気持ちを知ることとなり、良い循環が生まれる。
今では、夫に対して嫌な思いをしたら、すぐに、夫に伝えるようにしています。
自分に正直になり、不快な思いをためこまないせいか、「夫がキライ」が少しずつ弱まってきました。
夫も、少しずつではありますが、私が嫌がることを控えるようにもなっています。
残念ながら、「夫が好き」にはいたりませんが、生活に支障がないので、それはそれでOKです。
ただし、自分で自分を受け入れられるようになるまでには、私自身、何年もの時間がかかりました。
一人で抱え込むのではなく、ハコミセラピーの専門家や仲間の支えを借りながら、少しずつ進んでいったことが、大きな力になったのです。
一人で頑張らなくても大丈夫
あなたが今、ツライ状況にいるのなら、逆境に負けずにたくましく頑張っている自分自身に、「頑張ってるね。スゴイじゃない」と声をかけてあげてください。
同じ境遇の親友に声をかけるような感じで。
とはいえ、自分で自分を認められるようになるには、時間がかかるものです。
一人で抱え込まず、誰かと一緒に整理する時間があってもいいはずです。
まずは、話してみるだけで構いません。
長い間、一人で抱えてきた。
それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。
「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。
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※夫婦喧嘩の底にある「切なる願い」に気づいた体験について知りたい方へ。
※配偶者のちょっとした言動が許せない、その奥にあるビリーフについて知りたい方へ。
























