死ぬほどキライな配偶者と旅行を楽しめた|関係改善は「心は集合体」という気づきから

2026年8月8日

「もう、この人とは、一緒にどこにも行きたくない」

「二人きりで出かけるなんて、正直、ムリ」

配偶者との外出や旅行を思うだけで、気が重くなることはありませんか。

 

そんな風に感じてしまうのは、あなたがワガママだからではありません。

配偶者と一緒に過ごすことがつらくなり、関係改善をはばむだけの「何か」があるのです。

 

実は、私も、夫と一緒に過ごすことがしんどくて、やりきれない時期が続きました。

意図的に夫を避けるほどになっていたのですが、あるとき、腹をくくり、夫と二人きりで旅行に出かけたところ――。

死を願うほど大キライだった夫と、嫌な思いをせずに過ごすことができたのです。

 

今回は、自己探究を重ねた私の体験をもとに、キライな配偶者と楽しく過ごすためのヒケツ、「心は集合体」について、お伝えします。

 

配偶者を嫌うには、それなりの訳がある

 

 

今の世の中では、あえてキライな相手を配偶者に選ぶことは、そうそうありません。

それなのに、結婚後、配偶者の知らなかった側面が見えてきて、失望したり、傷ついたり。

そうしたことがくり返され、配偶者に愛想をつかしてしまうことは、残念ながら、よくあることです。

 

私自身も、結婚した当初は、夫とそれなりに仲良くして過ごしていたものの――。

夫の言動に振り回され、次第に、つらい思いをすることが増えていきました。

 

ですが、配偶者のことがキライになり、関係改善に苦戦することには、それなりの理由があるのです。 

 

夫に振り回され、夫の死を願うようになる

夫は、お金にルーズで、仕事も長続きしませんでした。

私の意見が聞き入れられることは、ほとんどありません。

私は、常に経済的な不安にさいなまれていました。

 

様々な事情から、離婚もできません。

私は、夫と顔を合わせる時間を極力減らし、何とか生活していくしかありませんでした。

 

夫を避けて暮らしていた私にとって、一番つらかったのが、夫との家族旅行」。

旅行中は、夫と一緒に過ごさざるを得ないため、逃げ場がありません。

 

しかも、夫が計画する家族旅行は、行き当たりばったり。

旅先では、ハプニングが続出し、家族全員が体調を崩すなど、旅行を楽しめたことがありません。

今振り返ると、よくあの状況に耐えていたなと思います。

 

私は、息子に様々な体験をさせたいという思いだけで、ガマンを重ね、夫と旅行に出かけていました。  

息子が中学生になり、親と一緒の旅行を嫌がるようになったとき、私は胸をなでおろしたほどです。

 

ですが、ガマンにガマンを重ねた結果、限界を超えてしまった私。

「夫が病気や事故で死ぬばいいのに」と、夫の死を願うようになりました。

 

NOが上手に言えない私

今振り返ると、かつての私は、「夫に関わることをあきらめ、避ける」という対処しかできませんでした。

その背景には、幼少期から続く、母との関係があります。

 

私の母は、私が母の思い通りの行動を取らないと、私をなじるように責め続けるところがありました。

母は、やりきれない思いを私にぶつけるしかなかったのでしょうが、幼い私にとっては、とてもツライことでした。

 

変なことを言うと、母に怒られる。

母に言い返したら、さらに怒られる。

何も言わずにガマンすることが一番。

 

幼い私は、そう学習し、母はもちろん、相手に自分の意見を言うことができなくなりました。

特に、「NO(イヤ)」が上手に言えません

 

そして、夫との関係でも、同じようなことをくり返していたのです。

自分の意見をうまく言えないため、夫には私の気持ちや考えが伝わりません。

しかも、ガマンにガマンを重ねた結果、いきなりぶちギレて感情的にわめくため、夫もつられて声を荒げます。

そのため、私が夫と話をしようとすればするほど、ケンカが増えていく……。

 

異なる環境で育った二人が、互いの考え方や習慣をすり合わせるためには、話し合いが必要になります。

ですが、私の場合、「NOが上手に言えないこと」「自分の考えを冷静に伝えられないこと」が、夫との関係改善をはばんでいたのです。

 

※夫婦喧嘩で怒りが抑えられなくなることの背景にあるものについて、より深く知りたい方は、こちらもどうぞ。

 

キライな配偶者との旅行は想定外だった

 

 

夫との旅行は地獄での修行だと腹をくくった

自己探究を重ねるにつれ、私は、少しずつ自分の考えを伝えられるようになっていきました。

そして、夫と一緒に、私が行きたい美術館やイベントに出かけるようになったのです。

 

ですが、夫が主導する旅行は、逃げ場がないまま、夫のペースに巻き込まれ、嫌な思いを重ねてきたため、拒否感が先立ちます。

私は、数年もの間、夫が企画する旅行に行くことは、避け続けていました。

 

ところが、大阪万博にどうしても行きたい夫が、

「俺が生きている間に、万博に行けるとしたら、これが最後」

「お願いだから、一緒に来てほしい」

と連日、懇願してきたのです。

 

私が「大阪万博には興味が持てない」と伝えても、夫は納得しません。

夫の猛烈なアピールを受け続けた私は、とうとう根負けして、一緒に行くことしたのです。  

 

そこで、自己探究オタクでもある私は、

「地獄を味わうことに、どれだけ耐えられるかを試す修行」と捉え、夫との旅行に臨みました。

 

想定外の結果に驚いた

地獄の4泊5日が幕を開けました。

 

案の定、夫は、自分が行きたいパビリオンのことしか考えておらず、それ以外は、ノープラン&マイペース。

夫の思いつきで、会場の端から端まで、何往復もさせられたり。

予約制度をうまく利用できない夫のせいで、ゲートの前、パビリオンの前で、無駄に何時間も並んだり。

夫のおしゃべりを、ず~っと聞かされることになったり。 

 

ところが、意外なことに、私のメンタルは、ノーダメージ!

それなりに楽しめているのです。  

あまりにも想定外な結果に、自分でも驚くほどでした。

 

いったい、私自身に何が起きているのか。

改めて考えてみることにしました。

 

関係改善の背景にあった「心は集合体」という気づき

 

 

「心は集合体」とは

夫との旅行を楽しめるようになった私の根底にあったものは――。

「心は集合体」という気づきでした。

 

「心は集合体」とは、

「私の心の中にいくつもの存在(パーツ)がいて、相互に関係しあいながら、私の気持ちや考えを作り出している」ということ。

 

自分の生きづらさを解消したいと願い、心理学科のある大学に学士入学して以来、粘り強く自己探究を続けてきた私。

自己探究の過程で、心の中のパーツに気づいていきました。

 

パーツに気づく度に、その言い分に耳を傾け、性格、役割、姿をイメージし、名前をつけていく。

最終的に、8つのパーツがあることに気づき、「心は集合体」と認識するにいたったのです。

もちろん、パーツの数や名前のつけ方に、決まりはありません。

 

「心は集合体」と認識すると、できることが増えていく

私自身、「心は集合体」と気づいてから、パーツの様子を観察し、対話をするような感じで、自己理解を深めていきました。

そうした取り組みを重ねるうちに、さらなる気づきが訪れます。

 

私の中で起きる気持ちや考えは、全て「私を守ろう」という意志のもと、生まれてきている。

私を責める存在も、私を守ろうと必死に頑張っているに過ぎない。  

 

そのことに気づくと、心の中にいるパーツが愛おしくなります。

ひいては、自分を大切に思えるようになっていったのです。

特に、自分を責めるパーツと関わりやすくなり、自分に起きていることを、客観的に眺めることができるようになりました。

 

結婚当初は、自己否定が強く、夫に言いたいことが言えなかった。

しかも、感情的に言い募るだけだったので、夫に言い負かされて終わっていた。  

 

そんな私でも、「心は集合体」と認識すると――。  

客観的に自分の思いを把握できるようになる。

自分自身のことも大切に思えるようになる。

自分の心の内で起きていることが、相手に伝えやすくなる。  

 

そうしたことが、次々と生じていったのです。  

 

ただし、自分の心の中にいる存在(パーツ)を見つけ、対話していくプロセスは、独学で身につけるのが難しいものです。

私自身も、自己探究をする過程で、専門家や仲間たちをのサポートを受けながら、少しずつこの視点を育てていきました。

 

自分に起きていたことを「心は集合体」で振り返る

 

夫と大阪万博に行った際も、「心は集合体」という認識が大活躍!

私自身の気持ちを把握し、夫に伝えるにあたって、とても役に立っていたのです。

 

以下に、「自分だと意識している部分(主人格)」と、「私の心の中にいる存在(パーツ)」のやり取りを再現してみました。

少し込み入って見えるかもしれませんが、要は、「頭に浮かぶ様々な気持ちや考えを、それぞれ切り離して眺めてみる」という感覚です。

 

興味が持てないことを楽しむときに起きていたこと

「大阪万博に興味がないけれど、せっかく来たのだから、楽しもう」と考えた「私(主人格)」

 

「なおちゃん」という天真爛漫なパーツに、「きっと楽しいことがあるよ」と伝える。

「ソルジャーなお」という任務を遂行するパーツに、「楽しむ任務を遂行しよう」と声をかける。

「なおちゃん」「ソルジャーなお」が協力することで、関心がなかったパビリオンに面白さを見い出していき、楽しく過ごせる。

 

こうして、 私は、興味がもてないイベントを楽しむことができたのです。

 

夫に対して腹が立ったときに起きていたこと

私が、パーツと協力しながら、パビリオンを楽しんでいたのに――。

夫が、「つまらないから、もう出よう」と言い出しました。

 

「きいちゃん」という傷つきやすいパーツが、「頑張って楽しんでいたのに、否定された」とショックを受け、しょんぼりする。

すると、傷ついた「きいちゃん」を守ろうとして、「なおなお」という反抗的なパーツが、大激怒。

夫を対して、「せっかく楽しんであげてるのに、その努力を踏みにじるなんて、許せない!」と、怒髪天を突く勢い。

 

「私(主人格)」は、「私が怒るときのパターンが起きているな」と冷静に眺めていました。

 

夫への腹立ちをおさめ、解決策を見いだすときに起きていたこと

「私(主人格)」が、パーツたちを冷静に眺めていると、パーツの中に動きが出てきました。

 

「なおぞう君」という冷静に考えるパーツが、「あの人(夫)は、計画性がないうえに、相手の気持ちを察する能力に欠けている。だから、平気で、心無いことを言う」と言い出す。

「タカハシさん」という常識を重んじるパーツが、「以前、あの人(夫)には、困ったときに助けてもらったことがある。恩を受けたら、返す義理がある」と加勢する。  

 

すると、「なおなお」の怒りが、すっとひいていく。

「なおぞう君」が、すかさず、和解案を提示する。

「あの人(夫)に、謝ってもらえばいい。『俺の計画性のなさ、思いやりのない言動のために、嫌な思いをさせてしまって、ごめんなさい』と言ってもらってはどうかな」。  

 

夫の言動が変わり、私の気持ちも整っていく

私は、心の中で起きていた一連の流れを、そのまま夫に伝えてみました。

すると、夫は、私の言い分を理解し、「なおぞう君」が指示した通りに、謝罪してくれたのです。

 

その後も、夫に対して腹が立ったら、「私の中のパーツの動きに注目し、パーツたちの言い分を夫に伝える」ということをくり返しました。

そのお陰で、私は自分の気持ちや考えを夫に伝えることができ、夫との旅行を楽しむことができたのです。

 

「心は集合体」という認識を夫婦関係に適用する

 

 

夫との関係が悪化した根底にあったもの

傷つきやすいパーツ(きいちゃん)は、インナーチャイルドとも呼ばれる存在。

幼少期に傷つく体験があると、こうしたパーツが生まれます。

 

私の場合、母との関係によるトラウマを抱えており、自分を否定するような「ビリーフ(信じ込み)を持っています。

そのため、夫婦関係においても、ささいなことでインナーチャイルドが否定的な「ビリーフ」を発動させ、気持ちが動揺してしまうのです。 

「ビリーフ(信じ込み)」とは、幼いころに生じた考え方のパターンを言います。

 

夫の言動をきっかけに、「きいちゃん」が「私はやっぱりダメな子」というビリーフを発動させ、嘆き悲しみが大きくなる。

「きいちゃん」を守ろうとするパーツ(なおなお)が、夫を攻撃したり、開き直ったり、自暴自棄になったり、私自身を責めたりと、なりふり構わず、奮闘する。

「なおなお」が暴走し、夫との関係がギスギスすると、「きいちゃん」が「私がダメな子だから、みんなに嫌な思いをさせる」と、心を閉ざす。

 

夫との関係が悪くなり、夫のことが大キライになった根底には、そんな流れがありました。  

 

※インナーチャイルド(傷ついた子ども)の背景にある根本原因について、もっと知りたい方は、こちらもどうぞ。

 

「心は集合体」という認識で、夫への関わり方が変わる

一方、「心は集合体」という認識のもと、心の中にあるパーツを、距離を取って観察するうちに、できるようになったことがあります。

 

自分だと意識できている部分(主人格)がしっかりしてきて、心の中にあるパーツの声を聞くゆとりができる。

自分の内面で起きていることを把握し、相手に伝えることができる。  

 

つまり、「心は集合体」という認識をもつことで、自分の内面で起きていることに気づき、その気づきを夫に伝えることができるようになりました。

そのため、 夫との関係改善がはかられたのです。

 

「心は集合体」という認識で、夫への理解が促される

また、自分の内側で起こっていることに加え、「心は集合体」という認識で夫に接していると――。

夫の心の中にいるパーツも、ぼんやりと見えるようになってきました。  

 

楽しいことが大好きで、陽気な男の子のパーツ。

その男の子を守るために、自分の意見を周囲にゴリ押しする、頑固なおじいちゃんのパーツ。

私の視点から見ると、男の子は一緒にいて楽しいから好きだけど、頑固じじいは死ぬほどキライ。  

 

そんな風に夫を見ることができるようになると、「全部がキライ」から、「一部がキライ」になりました。

そのお陰で、死を願うほど大キライだった夫のことも、それほどイヤではなくなっていったのです。  

 

とはいえ、私の考えや思いを伝えると、夫が理解を示すようになっていったことも、夫婦の関係改善に大きな役割を果たしたと思います。

私の自己理解が進んでも、夫がそれを受け入れなければ、関係が悪化し、破綻したでしょう。

関係を改善できる夫婦は、どちらか一方の自己理解が進めば、もう一方がついてきてくれると感じています。 

 

一人で頑張らなくても大丈夫

配偶者との関係に、疲れ果ててしまうことがあるかもしれません。

「一生このままなんだろうか」と、先が見えなくなることもあるはずです。

 

自分の心の中を見つめ、自分への理解が促されていくと、夫婦関係は改善する可能性があります。

しかし、そのプロセスは、時間がかかるものです。

一人で見つけ出していくのが難しいとしても、決しておかしなことではありません。

 

まずは、話してみるだけで構いません。

長い間、一人で抱えてきた。

それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。

「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。

 

私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、配偶者との関係だけでなく、あなたの心の中にいる様々な存在(パーツ)にも一緒に目を向けていきます。

 

👇 まずは体験セッションから(初回限定・50分・2,500円)

 

 

   

 

「もう少し読んでから考えたい」という方は、こちらもご覧ください。

 

※「心は集合体」という認識をもち、自分を大切にできるようになったことについて、知りたい方へ。

 

※「心は集合体」という認識で、自分の心の中の存在たちを思い描いた体験について、興味がある方へ。

新着情報についてお知らせしています。フォローしていただけると嬉しいです。