「人間関係構築力」の9つの資質|ストレングス・ファインダー資質ガイド③
相手の気持ちが、まるで自分のことのように伝わってくる。
だからこそ、気づけば、自分のことより相手のことを優先してしまう。
そんな経験はありませんか。
人と深くつながる力は、本来、あなたの大きな才能です。
ただ、その力が強すぎると、自分を後回しにしてしまうこともあります。
私自身、「ストレングス・ファインダー ※1 」で「人間関係構築力」に関する資質を知ったとき――。
自分がなぜ、相手のために一生懸命になりすぎてしまうのか、その理由が分かって、腑に落ちました。
今回は、4つの領域のうち、「人間関係構築力」の領域と、そこに含まれる「9つの資質」について、それぞれの強みと、裏目に出やすい面もあわせてお伝えします。
※1:テストの正式名称は「クリフトンストレングス」ですが、この記事では、一般に広まっている「ストレングス・ファインダー」という表記を用いています。
「人間関係構築力」の領域とは?
「ストレングス・ファインダー」で明らかになる34の資質は、その特徴から、大きく4つの領域(分野)に分かれています。
「人間関係構築力」の領域には、「しっかりとした人間関係を築いてチームをまとめ、単なる個人の寄せ集めではなく、大きな力を発揮するチームを作る」という特徴をもつ資質(才能のもと)が含まれています。
人との関係を大切にしながら、一人ひとりの良さを引き出すということが、自然にできてしまうんですね。
※「ストレングス・ファインダー」について、詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。
「人間関係構築力」の領域に含まれている資質

「人間関係構築力」の領域に含まれている「9つの資質」について説明していきます。
各々の資質について、お伝えするのは、「強みとなるような特徴」と「裏目に出てしまうとき」。
資質が、いい感じで発揮されると、「強み」になります。
ところが、本来は「強み」になるような特徴でも、状況とのミスマッチがあったり、暴走してしまったりすると――。
裏目に出てしまい、好ましくない状態になることがあるのです。
運命思考
強みとなるような特徴
あらゆる人や物事は、互いに結びつき、さらに大きな存在とつながっていることを知っている。
この世に偶然というものは存在せず、あらゆる出来事には何らかの意味があると確信している。
謙虚で、思いやりがあり、人と人、人と物事をつないでいく、架け橋のイメージ。
裏目に出てしまうとき
つながりを見い出す力は直感的なものなので、周りの人に理解してもらえない。
浮世離れした印象を与えてしまう。
共感性
強みとなるような特徴
相手の感情を察することができる。
周りの人が感じていることを、まるで自分自身の気持ちであるかのように感じとることができる。
ツライときに、ほかの人が気づかなくても、「この人だけは分かってくれる」というイメージ。
裏目に出てしまうとき
周りの人たちに感情移入しすぎて押しつぶされてしまう。
相手の気分を害することを気にして、言いたいことが言えない。
個別化
強みとなるような特徴
一人ひとりがもつユニークな個性に興味をひかれる。
異なるタイプの人たちがいる集団をまとめ、生産性の高いチームを作ることにたけている。
個々人にきちんと向き合ってくれ、理解してくれるというイメージ。
裏目に出てしまうとき
一人ひとりに合わせて異なる方法で対応することが、不公平だと非難されてしまう。
人を一般化したり、類型化したりすることが許せない。
親密性
強みとなるような特徴
親しい人と本物のきずなをつくっていく。
相手の人間性や性格に興味をもち、いったん親しくなると、その相手との関係を積極的に深めていく。
誠実で、信頼した相手を決して裏切らないというイメージ。
裏目に出てしまうとき
相手が心を開いていると感じられるまで自分を出さない。
知らない人がたくさん集まるパーティなどは苦手。
成長促進
強みとなるような特徴
他の人のもつ潜在的な可能性を見抜き、それを伸ばすことに喜びを感じる。
周りの人から見放されたような相手でも、成功体験をさせようと心をくだく。
助けが必要なときに、励まし、元気づけてくれるというイメージ。
裏目に出てしまうとき
人や状況の可能性を信じすぎて、リスクやチャンスを見逃す。
相手のために一生懸命になり、自分のことがおろそかになってしまう。
調和性
強みとなるような特徴
意見が対立することを嫌い、異なる意見でも共通する点を見つけようとする。
衝突や摩擦から得るものはないと考えており、争いを最小限にしようとする。
その場の雰囲気をなごやかにするというイメージです。
裏目に出てしまうとき
お互いに意見をぶつけ合い、競争しあうことが望まれる環境にいると、イライラしたり、落ち込んだりする。
問題を解決しなければならない場面で、日和見的な対応をしてしまう。
適応性
強みとなるような特徴
突然のハプニングが起こっても、流れに身を任せて、柔軟に対応できる。
「今、この瞬間」に生きることを大切にし、挫折しても素早く立ち直る。
変化に富む状況を楽しみながら、さばいていくというイメージ。
裏目に出てしまうとき
きちんとした手順を踏み、予定通りにこなすことを求められると息苦しくなる。
ほかの人たちの要求や気まぐれに振り回されてしまう。
包含
強みとなるような特徴
「人は基本的にみな同じであり、だれひとりとして無視されてはならない」と確信している。
人の輪から外れている人に注意を払い、そのような人を輪に入れようと努力する。
どんな人でも受け入れる、包容力に満ちたイメージ。
裏目に出てしまうとき
特権意識をもって特定の人を仲間外れにする人たちが許せない。
だれかの心を傷つけてしまう事柄を伝えるときに、かわいそうに感じてしまい、きちんと伝えられない。
ポジティブ
強みとなるような特徴
情熱的で、活力にあふれ、楽天的である。
「生きていることは素晴らしい」と信じており、ユーモアを忘れることがない。
一緒にいると気持ちが明るくなり、元気になるイメージ。
裏目に出てしまうとき
否定的に考える人と一緒にいると気分がめいってしまう。
自分の考えをきちんと伝えないと、認識が甘いと非難される。
ここまで、「人間関係構築力」の領域に含まれる資質について取り上げてきました。
ただし、資質は一覧で眺めて終わりではありません。
日々の生活や仕事の中で、意識して使ってみることで、初めて「強み」として育っていきます。
裏目に出ていると感じる資質も、意識して使えていなかったり、強く出過ぎていたりするだけ。
本来は、あなたを支える力になるものです。
資質が裏目に出る理由

資質をうまく使えば「強み」になるのに、なぜか、裏目に出てしまう。
その根底には、2つの要因が潜んでいます。
「強み」として意識して使えていない
「人間関係構築力」に関する資質は、放っておくと、相手に合わせることだけに使われがちです。
自分の気持ちも大切にしながら使って初めて、「人と深くつながる力」という「強み」に育っていきます。
資質を意識して使い、「強み」に育てる方法については、こちらの記事の「『才能』を『強み』に育てる方法」の章を参考になさってください。
※詳しくは、こちら。
心の傷やトラウマ
人間関係構築力に関する資質が強く働きすぎて、暴走しているような状態になると――。
相手の感情に飲み込まれてしまう、自分を犠牲にしてでも相手に尽くしてしまうといった形で、裏目に出てしまいます。
資質が暴走する根底には、幼少期の傷つきやトラウマが潜んでいます。
心の傷やトラウマが資質を暴走させる理由や、その対処法については、こちらの記事を参考になさってください。
※詳しくは、こちら。
「強みが裏目に出る」と思っているあなたへ
人と深くつながる力そのものは、あなたの大切な資質です。
それでも「気づけば自分を後回しにしている」と感じるなら――。
それは、資質を意識して使えていないとか、過去の心の傷やトラウマが影響しているといった、事情があるのかもしれません。
まずは、話してみるだけで構いません。
ここまで、資質を眺めながら「自分にはこれが当てはまるかも」と考えてくださっただけでも、自分と向き合う大切な一歩になります。
「もっと自分の強みを活かしたい」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。
私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、資質という才能の部分と、それを裏目に出させてしまう心の部分の両方に、一緒に向き合っていきます。
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「もう少し読んでから考えたい」という方は、こちらもご覧ください。
※自分の資質を知ったあと、それを活かして「強み」にしていくことに、関心がある方へ。
※「人間関係構築力」の資質が暴走して、自分を後回しにしてしまうことが、気になっている方へ。
【参考文献】 今回の記事は、以下の書籍の記述をもとに、私が勝手にまとめたもので、Gallup社の見解とは異なる面もあります。 資質についての理解を深めたい方は、ご参照ください。
- トム・ラス(著)、古屋博子(訳)(2017)「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版ストレングス・ファインダー2.0」日本経済新聞出版
- ジム・クリフトン、ギャラップ(著)、古屋博子(訳)(2023)「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版ストレングス・ファインダー2.0」日本経済新聞出版←最新版は、こちら。

























