才能を暴走させて弱みにするのは心の傷
ストレングス・ファインダーについて学んだところ、自分自身の才能が暴走すると弱みになると知りました。
母から否定的な言葉をかけられて育ち、「自分は要らない人間だ」と信じ込んで生きてきた私。
自分を生きるために、試行錯誤、悪戦苦闘を重ねて、自己探究オタクになり、ストレングス・ファインダーについても学んでいます。
今回は、才能を暴走させる背景にある心の傷、暴走を抑えるヒントについても、考えてみました。
才能が弱みになる?
自分に欠けている能力が、自分の弱みになると思っていたのに。
自分の才能が、自分の弱みになるって、どういうこと?
ストレングス・ファインダー※1 のテストを受け、興味をもった私。
Gallup認定ストレングスコーチ※2 の資格を取得したいと考え、ギャラップ社が主催する4.5日間の研修を受講しました。
※1:「ストレングス・ファインダー」は、ギャラップ社が開発した才能診断ツール。現在、正式名称は、「クリフトンストレングス」ですが、この記事では、なじみのある「ストレングス・ファインダー」という名称を使っています。
※2:「Gallup認定ストレングスコーチ」の資格を取ると、ストレングス・ファインダーの結果を用いてコーチングを行うことができます。
ギャラップ社の研修の中で、私の心に刺さったことがありました。
「才能」が暴走する、未成熟である、下位にあると、「弱み」になり、成功を妨げる。
「才能」が下位にある、つまり、自分の中で弱い働きしかしない場合。
特定の才能に欠ける状態とも言えるので、「弱み」になるのは、納得がいく。
でも、「才能」が暴走するとか、未成熟って、どういうこと?
「才能」って、選ばれし人がもっている、素晴らしい能力のことじゃないの?
未成熟とか、暴走って、あり得ないのでは?
たくさんの疑問がわき出てきたので、研修を受けながら、考えを整理していきました。
「才能」の定義が違っていた
そもそも、私が考える「才能」は、ギャラップ社が言うところの「才能」と、違っていました。
4.5日間の研修によると、ギャラップ社が定義する「才能」とは。
自然と出てくる考え、感情、行動。
やっているときに楽しい、やるのが得意と思えること。
普段、意識しなくても、やりがちなこと。
要するに、誰もが「才能」をもっているのです。
「才能」に磨きをかけると「強み」に育っていくのだとか。
なるほど。
「才能」とは、「強み」のもとでしたか。
ということは。
「才能」が未成熟だと、自分のことしか見えず、自分のためだけに「才能」を使うので、独りよがりになり、「弱み」になる。
「才能」が強く働きすぎてしまい、暴走すると、裏目に出てしまって、「弱み」になる。
ということは、未成熟な「才能」が暴走すると、とんでもないほどの「弱み」になるのでは?
※ストレングス・ファインダーについて、詳しくは、こちら。
私の未成熟な「才能」が暴走する
私自身、思い当たることがあり、自分の才能を深掘りしてみました。
私が焦点を当てた資質は、「自我」。
「ほかの人たちから、重要な人物と見られたい」と願う資質です。
ちなみに、ストレングス・ファインダーの結果は、34の「資質」が、強く働く順に上から並んでいます。
「資質」とは、「才能」を、同じ仲間だと思われるものを集めて、カテゴライズしたもの。
34の資質のうち、上位にある10前後(8~14)の資質が、「上位資質」と言われます。
「上位資質」とは、資質のレギュラー選手みたいなものです。
さて、私の「自我」は、8番目にある上位資質の1つ。
私の未成熟な「自我」が、どのように暴走するか、説明しましょう。
ギャラップ社が主催する4.5日間の研修を受講した直後。
私は、個人の強みに焦点を当てた、Gallup認定ストレングスコーチのコーチングを受けました。
ストレングス・ファインダーのコーチングもできる心理カウンセラーとして個人開業したいと考えており、お手本になる方のコーチングを体験したかったという思いもありまして。
私の資質について、じっくり深掘りしてもらった後。
個人開業にあたって助言されたのが、私の上位資質(共感性、内省)を活かして、ブログを書き、新着記事のお知らせを、FacebookやTwitter(現X)で流すと良いということ。
私は、その助言を受けとめ、せっせとブログを書き、FacebookやTwitter(現X)で新着記事について投稿するようになりました。
ですが、ブログの読者は増えないし、FacebookやTwitter(現X)に「いいね」がつきません。
私の書くものに目をとめる人なんて、この世に存在しない!
私は、誰からも認められない!
私には、能力のかけらもない!
私の未成熟な「自我」が、大暴走を始めました。
激しい自責、自己否定をくり広げるのです。
すると、ほかの資質の働きが抑えられ、機能不全に陥っていくのが感じられます。
結局、コーチングを受けた数か月後。
ブログも、Facebookも、Twitter(現X)も、全てやめてしまいました。
未成熟な才能(資質)を、暴走するがままにしておくと、とんでもない「弱み」になります。
だって、他の才能(資質)の機能を停止させてしまうんですから。
成功どころか、場合によっては、生活や生存を脅かすことすらあるかもしれません。
※私が受けたコーチングの詳細については、こちら。
暴走をしずめるには
未成熟で、暴走しがちな才能(資質)の裏には、心の傷、トラウマ、信じ込み(ビリーフ)が存在します。
私は、幼いころから、出来の良い弟と比較され、ダメな人間だと、母に罵倒されて育ちました。
そのため、「私は要らない子」という信じ込み(ビリーフ)が生まれたようです。
「要らない子のままで終わりたくない。母に認められたい」という、幼い私の願いが、「自我」という才能(資質)となったのでしょう。
「自我」は、幼い私から生まれた部分なので、複数のとても幼い信じ込み(ビリーフ)を握りしめています。
- たくさんの人から認められるぐらい凄い人になったら、母にも認められる。
- 母から認められなかったら、死んでしまう。
いい年の大人になったら、親に認められなくても、死ぬことはありません。
ですが、私の未成熟な「自我」は、他者から少しでも認められないことがあると、恐怖にさいなまれ、暴走を始めます。
皆に認められるような立派な人間にならなくちゃいけない。
そんな思いが突き上げてくると、厳しい言葉で自らをむち打ち、自分を矯正しようとします。
私の母が、ひどい言葉を投げかけて、私の行動を矯正しようとしたので、未成熟な「自我」は、その方法しか知らないのです。
ですが、むちが強すぎて、他の才能(資質)の機能まで停止させてしまうんですから、救いようがありません。
「才能(資質)が暴走している」と気づくだけで、暴走がおさまる場合もあります。
おそらく、才能(資質)が、そこまで未成熟ではないのでしょう。
ですが、私のように、未成熟な才能(資質)の暴走をしずめるには、心の傷やトラウマを癒し、ビリーフ(信じ込み)をゆるめるしかありません。
暴走をおさめるために大切なこと。
未成熟な部分に、幼いときにできなかったこと、得られなかったものを、与えるということ。
たとえば
- 怖いという気持ちを聞いてもらう。
- 怖かったと泣く。
- 安心する。
- 誰かに一緒にいてもらう。
- 「そのままのあなたが大好きよ」と言ってもらう。
- イメージの中で、優しい母にかわいがってもらう。
私の場合は、あきらめずに、自己探究を重ね、未成熟な部分を癒していったところ。
「自我」の暴走がゆるんでいき、「残念な自分だけど、自分を生きていくしかないんだな」と思えるようになりました。
そして、約2年半のブランクを経て、ブログ、Facebookを再開するにいたったのです。
自分の才能を最大限に活かすためには、才能の暴走をしずめ、才能を成熟させていくことが必要です。
私のブログには、「自我」の暴走、つまり、自責の念や自己否定をしずめるための方法や、セルフケアについて書いた記事があります。
あなたの才能(資質)の暴走をしずめるためのヒントになるかもしれません。
よろしければ、参考になさってください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。