配偶者のちょっとした言動が許せない|その奥にある「ビリーフ」の正体

2026年7月25日

「配偶者のささいなひと言が、どうしても許せない」

「配偶者の何気ない態度が、嫌でたまらない」

周りの人からは、「気にしすぎだよ」とか、「適当に受け流せばいい」と言われても、どうにもガマンならない。

 

そんな経験をくり返していませんか。

身近な人、特に配偶者の言動が許せないと思うのは、あなたが悪いのではありません。

心の奥底にある「ビリーフ(信じ込み)」が反応しているからなのです。

 

この記事では、私自身が「夫のささいな言動が許せない」と感じた体験と、そこから見えてきた「ビリーフ」の正体についてお伝えします。

 

ちょっとしたことなのに、不快な思いがわいてくる

 

 

自分の身近な人に対して、ちょっとしたことでイラっとすることはありませんか。

特に、配偶者のささいな言動に嫌な思いをする人は、少なくありません。

 

私の場合、夫が第三者の批判を始めると、嫌で嫌でたまらなくなります。  

たとえば、夫が、ニュース番組に登場する人たちをけなし始めたとき。

 

(ネタが古くて、申し訳ないのだけど)  

トランプさん(アメリカ大統領)に関して。

  • アメリカ大統領ともあろう者が、浅はかなことばっかりやって、本当に情けない!
  • アメリカ大統領は、もっと、人としての徳がなければならない!。  

 

ゴーンさん(元日産CEO)に関して。

  • 私腹を肥やしたうえに、海外に逃亡して、許せん!
  • 自分でやったことは、自分で責任を負うべきだ!  

 

夫は、社会的に間違ったことをしている人を許すことができません。

世の中を見渡しても、夫と同じような意見をもっている人は大勢いるはず。

私も、夫の意見がまったくの見当違いとは思っていません。  

 

頭では分かっているのですが、やっぱりダメ。

夫が第三者を声高に批判しているのを聞くと。

 

不快な気持ちがムクムクとわきあがってきて、どうにもガマンできなくなるのです。  

 

不快な思いを深掘りしたら「ビリーフ」が見えてきた

 

 

なぜ、夫が第三者の批判をするとき、そんなにも嫌な気持ちになるのか。

じっと考えてみたところ。

「私の母の言動が影響している」ということに気づきました。  

 

私が小さいころから、身近な人たちに対する不平不満を口にしていた母。

母が口を開けば、父や父方の親戚の悪口が、出るわ、出るわ……。

 

その経験がいしずえとなり、「私をしばる考え」、つまり、「ビリーフ(信じ込み)※1が作られていったのです。

詳しく探っていくと、そこには、3つの「ビリーフ」がありました。

 

  ※1:「ビリーフ(信じ込み)」とは、幼い頃にできあがった考え方のパターンのことを言います。

 

ビリーフ①:夫婦仲が良いと子どもは健全に育つ

「夫婦仲が良いと子どもが健全に育つ」

こうした考えは、世間ではもちろん、心理学の業界でも支持されている説です。  

 

私の幼いころ、私の母が、父や父方の親戚をひたすらに悪く言うため、私は両親の仲が良いとは思えませんでした。

しかも、「私には、父方の血が半分流れている。だから、半分が汚れた存在だ」と思い込み、自分を否定する要因の1つになっています。  

 

両親の中が悪かったから、私は不健全に育ったんだ。

そんな風に考えるようになりました。

 

そのため、息子が生まれてからは、心に誓ったのです。

息子には、私のような思いはさせてはいけない。

夫とは仲良くしなくちゃ。

夫の悪口を息子に聞かせてはいけない。

私がガマンしなくちゃ。  

 

だから、夫が自分のことを棚に上げて、第三者を批難し始めると。

「どの口が言う!」とイラッとするのに、「いやいや、息子のためにガマンせねばならん」と、ぐっと飲み込んでしまう。

不満を抑えこむほどに、不快な気持ちはどんどん大きくなっていったのです。  

 

ビリーフ②:夫婦同レベルの法則

小学生の私は、母の愚痴を延々と聞かされるうちに、ふと思ったのです。

  • こんなにダンナさんの悪口をネチネチと言う人が、素晴らしいダンナさんと結婚できる訳がない。
  • 同じレベルの人間が出会って夫婦になるんだ。

 

それでできあがったのが、「夫婦同レベルの法則」という考えでした。  

 

ところが、私自身が結婚したら、夫は浪費グセがあり、結構なダメ男だった。

夫がダメ男であるということは、私自身も、ダメ女、ダメ人間。

 

ダメ人間である私こそ、夫に物申すことはできないんじゃないか。  

 

そんな考えが頭に住みついていると、夫が第三者を批判するときに、やめてほしいと口にしたくても、私の中でブレーキがかかってしまう。

そのため、私が嫌がっていることを知らない夫は、延々と第三者への批難を続け、悪循環がくり返されるのです。

 

ビリーフ③:不満があったら解決のために動くべし

「不満があるなら、ただ愚痴を言うだけではなく、問題解決に向けて動いたほうがいい」

そんな考えも、私の中に根付いています。  

 

母は、父や父方の親戚に対する不満をさんざん言うのに、解決に向けての行動を起こさなかった。

幼い私も、苦しむ母のために何をすればいいか分からず、母を助けることができなかった。

そのため、私は、不満を言うだけで、自ら行動しない人を見ると、やるせない気持ちになります。  

 

夫が第三者の批判を始めると。

批判は誰にでもできる。

何らかの問題があるのなら、それを解決するために、自ら行動を起こさないといけない。

そんな考えが浮かぶのです。  

 

それを夫に伝えても、当然ながら、「(不正を行う人たちに対して)俺にできることなんて、ある訳がないだろう」と言われて、おしまい。

そのくり返しでした。  

 

※「ビリーフは変えなくていい、緩めるだけでいい」という考え方について、もっと詳しく知りたい方は、こちらもどうぞ。

 

自分を受け入れられるようになると、「ビリーフ」が緩んでいく

 

 

私が「どうしても嫌なこと」を深掘りしていった結果、気づいたことがありました。  

 

私をしばる考えがあるために、私は自分で自分の首を絞めている。

そうした考えの底辺には、母の影響がある。  

 

一見すると、打つ手がないようにも思えます。

ところが、「ハコミセラピー※2Beingコース※3」に参加したことをきっかけに。

自分自身を受け入れられるようになり、凝り固まった考え、つまり、「ビリーフ」が緩んでいきました。  

 

※2:「ハコミセラピー」とは、「マインドフルネス」を用いて、心と身体の両方に働きかけるセラピーです。
※3:「ハコミセラピーのBeingコース」とは、「ハコミセラピー」の手法を使って、自分の中で起こる体験を重視し、自分の在り方を見つめるコースです。

 

ビリーフ①:夫婦仲が良くなくても子どもはそれなりに育つ

自分で自分を受け入れられるようになってきたら。

「夫のことが大キライ」と認識できるようになりました。

 

そして、「大キライな人と暮らせる私って、スゴイ」と思えるようになると、自分を押さえつけることがバカバカしくなり、「仲良し夫婦ごっこ」をやめたのです。  

 

すると、夫に対して、本音をぶつけることができるようになりました。

夫にも、私の思いがビシバシ伝わるようで、夫がハッとして、第三者への批判を控える場面も見られます。

 

何より、私自身が、腹に一物を抱えるということがなくなったせいか、気持ちよく過ごせるようになりました。

気分が軽くなると、なんと、夫の良い面も見えてくるではありませんか。  

それに、私たちは仲良し夫婦ではありませんが、息子は、それなりに育っています。

 

「夫婦仲が良くなくても、子どもはそれなりに育つ」

 

かつて頑なだった「夫婦仲が良いと子どもが健全に育つ」というビリーフは、そんな感じに緩んできました。

夫婦仲うんぬんより、気持ちよく過ごしている親を見ることが、子どもの安心につながる気がしています。

 

ビリーフ②:レベルを上げれば、配偶者が振り落とされていく

自分で自分を受け入れられるようになってきたら。

「夫婦同レベルの法則」というビリーフは、いまだに微妙に残っているものの。

 

「私が人としてのレベルを上げていけば、いつか夫が振り落とされて、私の人生から消えるに違いない」

 

そんな考えが浮かぶようになりました。  

そして、自分のレベルを上げるべく、自己探究・自分磨きに専念するようになってます。

 

夫が私の人生から消える日が待ち遠しい!

そう思うと、何だかワクワクする私です。

ですが、不思議なことに、夫がだんだんと付きあいやすい人に変わってきており、思わぬ誤算に驚いています。

 

なかなか緩まないビリーフもある

自分で自分を受け入れられるようになってきたものの。

「不満があったら解決のために動くべし」というビリーフは、なかなか緩みません。

 

このビリーフの奥底にある「母を助けたい。母には笑顔でいてほしい」という思い。

それが、根強く残っているからです。  

 

ただし、こうした根深いビリーフは、自分ひとりで気づくこと、緩めていくことが難しいものです。

特に、「母を助けたい」というような、幼いころからの切実な思いが絡んでいる場合は、専門家と一緒に扱っていくことで、初めて糸口が見えてくることも少なくありません。

 

私自身も、ハコミセラピーの主催者や仲間たちと一緒に、このビリーフにじっくりと向き合ってきました。

そうするうちに、ほんの少しずつビリーフが緩んでいくのを感じています。

 

一人で頑張らなくても大丈夫

「頭では分かっているのに、どうしても嫌」。

そんな自分に、モヤモヤしたり、自己嫌悪を感じたりすることもあるかもしれません。

それでも、その不快感の奥に何が眠っているかに気づけるかどうかで、同じ出来事への感じ方は大きく変わっていきます。

 

まずは、話してみるだけで構いません。

長い間、一人で抱えてきた。

それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。

「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。

 

私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、こうした根深いビリーフの背景にある思いを、一緒に丁寧に整理していきます。

 

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「もう少し読んでから考えたい」という方には、こちらもご覧ください。

 

※「仲良し夫婦ごっこ」をやめて気が楽になった話に興味を持った方へ。

 

※自分を傷つけるビリーフのセルフケアについて知りたい方へ。

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