ビリーフは変えなくていい。緩めるだけで心は軽くなる|「私はダメ」から自由になるまで
「私はダメだ」という思い込みを、「私は大丈夫だ」に変えようと、何度も試みてきた。
本を読んで、ワークをしてみて、頭では分かった気がする。
でも、また何かあるたびに、「やっぱり私はダメだ」に戻ってしまう。
そんな経験を繰り返していませんか。
ビリーフ(思い込み)が変えられないのは、意志が弱いからでも、努力が足りないからでもありません。
実は、ビリーフは「変える」必要がないのです。
「緩める」だけで、心は驚くほど軽くなります。
この記事では、私自身が「ビリーフを変えようとして、かえって苦しくなった」体験と、そこから見えてきた「緩める」というアプローチについてお伝えします。
ビリーフを「変えよう」としたら、かえって苦しくなった

「私はダメ」という思い込みが、何かあるたびに発動する。
そのたびに、地獄の業火で焼かれるような苦しさに打ちひしがれる。
そこから抜け出したくて、「私はダメ」を「私は良い」に変えようと、ビリーフの変容をかかげる心理療法をいくつも受けました。
ところが、結果は散々なもの。
頭で「私は良い」と思い込もうとしても、メッキのように、すぐはがれてしまう。
ビリーフを手放そうとすればするほど、かえって具合が悪くなる。※1
次第に、私はこう思うようになりました。
ビリーフを変えられないのは、私がダメな人間だからだ。
まさか、ビリーフを変えようと努力した結果、「私はダメな人間だ」という自分のビリーフを強化してしまうなんて。
とっても皮肉な結果になってしまいました。
ここで補足しておくと、「ビリーフ」とは、幼いころの体験から生まれた「自分や世界の見方」のこと。
- 私はダメだ
- 誰も助けてくれない
- 頑張らないと愛されない
こうした思い込みが、生きづらさの根っこになっていることが多いのです。
※1:ビリーフを変えようとして具合が悪くなったことについて、詳しく知りたい方へ。
ハコミセラピーで見えてきた―ビリーフを作ったのは「幼い私」だった

ビリーフを作ったのは幼い私
苦しい思いを抱えていたときに出会ったのが、「ハコミセラピー ※2 」でした。
これは、「マインドフルネスを使って、心と身体の両方にアプローチする心理療法」。
「今ここ」に意識を向ける、マインドフルネスの状態で、無意識の深い部分にやさしく触れていきます。
ハコミセラピーを通して、私の心の中に「幼い私=インナーチャイルド」がいることに気づきました。
その子は、「出来のよい弟」と比較され、母から「ダメな子」と言われ続けてきた女の子でした。
どんなに頑張ってもほめられず、理不尽に怒られ、自分を責めることしかできません。
「私はダメ」と信じていたのは、その幼い私だったのです。
※2:「ハコミセラピー」について、理解を深めたい方へ。
幼い私が抱えていた悲しみと癒し
子どもにとって、親は絶対的な存在です。
だからこそ、親に愛されたい、分かってほしいという気持ちが強い。
うまくいかないことが起きると「自分が悪いせいだ」と思い込んでしまう。
それが、ビリーフのはじまりです。
ハコミセラピーでは、そんな幼い私に声をかけていきます。
あなたの存在には価値があるよ。
そのままのあなたでいいんだよ。
すると、ひとりで頑張ってきた幼い私が、ホッとして、少しずつ緩んでいきました。
心の奥にいた“見捨てられた小さな子”を優しく包んであげると、今まで感じたことのない安心感が広がっていったのです。
古いビリーフを変えなくても大丈夫
幼い私が癒されていくと、母の行動の裏にあるものが見えてきました。
- 母自身が「女であること」への嫌悪感を抱えており、自分の娘(私)を無意識に拒絶していた。※3
- 母が自分の中に認めたくない怒りや悲しみを、私に投影していた。※4
つまり、母が私を怒鳴っていたのは、私が悪かったのではなく、「母自身の心の問題」だったのです。
その気づきがあって初めて、「私は悪くない」という新しいビリーフが生まれました。
古いビリーフを“良い”ものに変えていくのではなく、古いビリーフを緩めて、新しい視点を加えていく。
それが、真の意味での「ビリーフの変容」だと実感しました。
※3:母が自分の娘を無意識に拒絶していたことについて、詳しく知りたい方へ。
※4:母が認めたくないものを娘に投影していたことについて、詳しく知りたい方へ。
「変える」より「緩める」―その違いとは

ビリーフは「良い・悪い」ではなく「柔らかさ」
「自分はダメだ」というビリーフを、「自分は素晴らしい」に変えようとする人は多いです。
けれど、それは少し違います。
もし、「自分は素晴らしい」と強く信じている人が失敗したとき。
「自分は素晴らしい人間だから、失敗などするはずがない!」と反省しなかったら、どうなるでしょうか。
失敗をくり返してしまいますよね。
しかも、「周囲の人が悪い!」と責めてしまうことさえ、あるかもしれません。
つまり、自己否定的でも、自己肯定的でも、「凝り固まったビリーフ」があると、柔軟な行動ができなくなります。
大切なのは、ビリーフを「良い」か「悪い」かで、判断することではありません。
状況に応じて選べる、心の「柔らかさ」なのです。
ビリーフを変えるのではなく、緩めていく
自分の中にあるパターンに気づき、それ以外の考えをもてるようになる。
それが「ビリーフを緩める」ということです。
私は今でも、うまくいかないことがあると、とっさに「私がダメだから」と思ってしまいます。
でも、すぐに「待って、そこまで悪くない」と思える自分も出てくるようになりました。
「相変わらず、幼い私のパターンが出てるな」と気づき、幼い自分に優しく声をかけながら、対策を考えられるようになったのです。
そして、「私はダメ」が少し緩んだからこそ、「今の自分は、なってない。じゃあ、次はこうしてみよう」と、「自然な向上心」も生まれるようになりました。
ビリーフは、使い方次第で、私たちを成長させてくれます。
無理にビリーフを変えなくてもいいのです。
「緩める」ことも、一人では難しい
「変えなくていい、緩めるだけでいい」
この言葉に、少しホッとした方もいるかもしれません。
でも、「どうやって緩めるのか」「どこに働きかければいいのか」は、自分一人では見えにくいものです。
なぜなら、ビリーフは無意識の深いところに根づいており、自分では「当たり前のこと」として見えなくなっているからです。
私自身も、ハコミセラピーの専門家との対話の中で、初めて「幼い私がビリーフを作り出していた」という事実が見えてきました。
安全な場で、誰かと一緒に「幼い私」に会いにいくことで、ビリーフは少しずつ緩んでいきます。
あなたの「私はダメ」も、緩めることができる
まずは話してみるだけで構いません。
長い間、一人で抱えてきた。
それだけで、十分すぎるくらい頑張ってきたということです。
「もう少し、楽になってもいいかもしれない」と感じたなら、その気持ちを最初の一歩にしてください。
私が提供している「ストレングス×パーツ統合アプローチ」では、「私はダメ」というビリーフを作り出した「幼いあなた」に、マインドフルネスを用いたハコミセラピーのアプローチで、安全な場でそっと触れていきます。
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※「私はダメ」という思い込みの三重構造を、もう一段深く理解したい方へ。
※ビリーフを作り出した「幼い私」に働きかける具体的なアプローチを知りたい方へ。




























